恋愛ブログ

世にも不思議な物語。
出会いの数だけドラマがある。
一日一話愛の短編物語。
〜ショートストーリー〜

13.横恋慕

2007年07月31日 | 大人の恋
 悟と朋美はいい関係を続けて三年が経とうとしていた。  真夏の暑い午後、大事な話しがあると言って、朋美が悟を部屋に呼んだ。  部屋に入ると朋美はこの世の終りみたいな深刻な顔をしていた。  悟が「どうかしたのか。」と聞くと、「私、妊娠したの。」と言葉を探すように答えた。  悟は一時考えて、「俺、絶対朋美を幸せにするから生もうぜ。」と呟くと同時に朋美は泣き出した。  「実は悟の子供じゃないんだ。」部屋 . . . 本文を読む
コメント (2)

12.晴れと雨

2007年07月25日 | ベストストーリー
 勝ちと負け。富と貧。強と弱。陰と陽。月と太陽。プラスとマイナス。晴れと雨。そして男と女。  全ての出来事が反対で世の中うまい様に出来ている。  それが重なる時、どちらかが上にいこうとして争いが起きる。  新一と佳奈子は、大声を出して道路の真ん中で別れ話しをしていた。行き交う人々が何事かとおもい目を向けている。  言い争って大分時間が過ぎていた。何がきっかけだったのかは、真夏の暑さでとっくに忘れて . . . 本文を読む
コメント (4)

11.手紙

2007年07月23日 | 語る恋
拝 啓  これが最後の手紙です。  あなたが私の目の前からいなくなって大分時間が経ちました。  別れてから何度もあなたの事を考えていました。  これから先もあなたを好きな事には変わりありません。  何でこの手紙を書いたと思いますか。  私が結婚するからです。  自分にとってけじめをつけたかったからかもしれません。  この手紙を書いてどうなる事でもないかもしれません。  ただ私は文章としてあなたに . . . 本文を読む
コメント (2)

10.ホタル

2007年07月10日 | 若い恋
 学校が夏休みに入って何日か経ったある日、祖父と祖母と一緒に親戚の家に行く事になった。  初盆だからという事で、子供の私にはよく分からなかった。  電車を降りるとのどかな田園風景があり、草むらの香りが漂っていた。人もいなくて駅員さんがぽつんと一人駅の所に立っていた。  祖父が険しい顔をして「行くぞ。」と声をかけた。  久しぶりに兄を訪ねて行くので気合いが入っているみたいだった。私は、祖母の手を握り . . . 本文を読む
コメント