赤や茶色のレンガで造られた小さな家は、都会の片隅にひっそりとあった。
私は見た瞬間、遠い昔に忘れていた懐かしい気持ちになり、その家の作りを眺めていた。昔は建築関係の仕事をしていたからだ。
レンガの前には、色とりどりの花が咲いており、モネの絵画から飛び出して来た感じだった。
家の中に入ると、ツンとしたお香の香りが漂っていた。その香りは、アジア大陸を思い起された。木で作られた椅子と大きな机が真 . . . 本文を読む
飛行場は、人が多くて混雑している。
第2ターミナル発、東京行き。私はこの飛行機で帰らなければならない。
飛行場の中の喫茶店で、彼女とコーヒーを飲んでいた。
「映画面白かったね。」
「そうそう。最後意外な犯人だった。」
「まさか。あの犯人だとはね。」彼女の家で見たDVDの話をしていた。外を見るとJALとANAと書かれてある飛行機を洗浄している男の人が見えた。この飛行機が空を飛ぶんだからた . . . 本文を読む
私の可愛い妻が浮気をした。
私が出張から家に帰ってくると、違和感があり、妻を呼んでも誰も出て来なかった。寝ているのかなと思い、廊下をゆっくりと歩いていると、散らばった服と下着があり、ただ事じゃないなと思って、寝室のドアを開けた。
ベッドには、知らない男と可愛い妻が寝ていた。
私は夢かと思い一度ドアを閉めて、外に出た。
ホルモンのバランスが悪いのか。仕事の疲れなのか。怒りが込み上げてきた。 . . . 本文を読む
夜の街にネオンが点く頃、私はコンビニのバイトに入る。
風俗で働いている人や、スナックで働いている人がここのコンビニを利用する。
ヤクザなんて毎日来るし、ホストもやって来る。
私がコンビニのレジに立っていると、米米クラブの一員のような体格はごつくて、うっすらと化粧をしたおじさんが栄養剤を買っていった。またヤクザだろう。
黒いスーツに身を包んだホストもよく来る。
夜中なのにサングラスをかけ . . . 本文を読む
次の仕事が決まるまでの間、コンビニで深夜バイトをする事が決まった。
都会のど真ん中にあるコンビニだ。
昼は人通りが少ないが、夜になると明々とスナックや風俗店が開き始め、隣にはラブホテルが立ち並んでいる。
目の前には、背が小さくて、気さくなおじさんが経営している居酒屋があり、その隣には、すし屋がある。
コンビニの隣は、焼き肉屋があり、結構夜遅くまでどこの店も開いていた。
私がコンビニのシ . . . 本文を読む