恋愛ブログ

世にも不思議な物語。
出会いの数だけドラマがある。
一日一話愛の短編物語。
〜ショートストーリー〜

9.ポアロ

2007年06月18日 | ベストストーリー
 赤や茶色のレンガで造られた小さな家は、都会の片隅にひっそりとあった。  私は見た瞬間、遠い昔に忘れていた懐かしい気持ちになり、その家の作りを眺めていた。昔は建築関係の仕事をしていたからだ。  レンガの前には、色とりどりの花が咲いており、モネの絵画から飛び出して来た感じだった。  家の中に入ると、ツンとしたお香の香りが漂っていた。その香りは、アジア大陸を思い起された。木で作られた椅子と大きな机が真 . . . 本文を読む

8.遠距離

2007年06月11日 | 身近な恋
 飛行場は、人が多くて混雑している。  第2ターミナル発、東京行き。私はこの飛行機で帰らなければならない。  飛行場の中の喫茶店で、彼女とコーヒーを飲んでいた。  「映画面白かったね。」  「そうそう。最後意外な犯人だった。」  「まさか。あの犯人だとはね。」彼女の家で見たDVDの話をしていた。外を見るとJALとANAと書かれてある飛行機を洗浄している男の人が見えた。この飛行機が空を飛ぶんだからた . . . 本文を読む

7.浮気

2007年06月11日 | 大人の恋
 私の可愛い妻が浮気をした。  私が出張から家に帰ってくると、違和感があり、妻を呼んでも誰も出て来なかった。寝ているのかなと思い、廊下をゆっくりと歩いていると、散らばった服と下着があり、ただ事じゃないなと思って、寝室のドアを開けた。  ベッドには、知らない男と可愛い妻が寝ていた。  私は夢かと思い一度ドアを閉めて、外に出た。  ホルモンのバランスが悪いのか。仕事の疲れなのか。怒りが込み上げてきた。 . . . 本文を読む

6.コンビニ 2

2007年06月06日 | 自分の恋
 夜の街にネオンが点く頃、私はコンビニのバイトに入る。  風俗で働いている人や、スナックで働いている人がここのコンビニを利用する。  ヤクザなんて毎日来るし、ホストもやって来る。  私がコンビニのレジに立っていると、米米クラブの一員のような体格はごつくて、うっすらと化粧をしたおじさんが栄養剤を買っていった。またヤクザだろう。  黒いスーツに身を包んだホストもよく来る。  夜中なのにサングラスをかけ . . . 本文を読む

5.コンビニ 1

2007年06月03日 | 自分の恋
 次の仕事が決まるまでの間、コンビニで深夜バイトをする事が決まった。  都会のど真ん中にあるコンビニだ。  昼は人通りが少ないが、夜になると明々とスナックや風俗店が開き始め、隣にはラブホテルが立ち並んでいる。  目の前には、背が小さくて、気さくなおじさんが経営している居酒屋があり、その隣には、すし屋がある。  コンビニの隣は、焼き肉屋があり、結構夜遅くまでどこの店も開いていた。  私がコンビニのシ . . . 本文を読む