「いらっしゃいませ」ガヤガヤとうるさい女の外国人が四人と男の日本人一人をつれてやってきた。
四人ともナイスバディで、アイラインが目立っていて、目が鋭い女の人だ。片言の日本語を話していた。
日本人の男は、いかにも金持ってます雰囲気をかもし出していた。手にはロレックスをはめていた。
外国人の一人が私を見ると投げキッスやアイラブユーを連発してきた。私は対応に困って、立ち止まった。
そんな事を繰 . . . 本文を読む
月曜日の朝の一時。
ファミレスはお客さんがまばらで静かだった。
もうすぐ先生がやってくる。六十歳のおじいさんで、ひげを生やしていて、いつも出会いの素晴らしさや愛の素晴らしさを語ってくれる元先生だ。
最近奥さんは病気で亡くなって、悲しみを酒で紛らわせているような感じだった。
酒を飲むと奥さんを思い出すから講演に熱が入るとの事だった。
週に一度先生がくるのをいつからか楽しみにしていた。
. . . 本文を読む
メニューを聞いて料理を一通り持って行った。
エリは、私の事など何とも思ってない様子だった。カズミも今の彼氏とラブラブのようでいい事だった。
問題はヨリコだった。まさか今この時間にファミレスに来る事は誰が予想しただろうか。自分の胸に聞くと本当に正直でヨリコの前だけドキドキと胸が苦しくなっていた。心拍数が高くて倒れようとしたが、何とかこらえた。
「ありがとうございました。」挙動不審の男は、ダッ . . . 本文を読む
偶然が重なる時があるって言う事はこのことだ。
私は、今ファミリーレストランでバイトをしている。
フロアーに出て「いらっしゃいませ」とぎこちない挨拶をして、サービスをお客さんに提供している。
朝の一時。この時間になるとお客さんは少なくなる。変なお客さんがくる事が多い。
まず最初に入って来たのは、歳は四十代くらいで男同士で手をつないでいるカップル。同性愛者でいつも見つめ合って手を握りあってい . . . 本文を読む
秋といえば読書の秋という事で家で読むのもなんだから、ファミレスで小説を読むことにした。小説のタイトルは「愛の物語」私にはいかにもって感じだが、何も読むものがなくて、これになったというわけだ。
ファミレスに入るとあまり客は入っていなかった。午前二時という事もあったからだろう。奥の窓際の席に男が二人。トイレの方向に若いカップルが手を握って見つめ合っていた。今の時間に来る客は、飲み屋帰りか、若いカッ . . . 本文を読む