恋愛ブログ

世にも不思議な物語。
出会いの数だけドラマがある。
一日一話愛の短編物語。
〜ショートストーリー〜

10.ギャンブラー 5

2006年06月22日 | ギャンブラー
 BARの店内は、長いカウンターがあり、初老のマスターがグラスを拭いていた。 グラスの音がキュキュとしていた。その中をクラッシックが流れていた。モーツアルトだろうか。中学生の頃音楽の授業で聞いた事があった。  俺は、こういう場所が落ち着くなと思った。クラブという場所は、俺には合わなかった。  あれから、ミドリはどうしただろうか。あの男から変な事されていないだろうか。少し心配になっていた。  俺が考 . . . 本文を読む
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20.ギャンブラー 4

2006年05月06日 | ギャンブラー
 車の中で、ミドリがどういう生活を送っているのか聞いた。ミドリは大学生で、バイトをしながら通っているという話しだった。  40分くらい話していると、明りがボンヤリついているクラブの前に着いた。このクラブには、友達とよく踊りに来ると言っていた。  俺は車を駐車場らしいジャリ道に止めて、ミドリと店に入る事にした。  だぼっとしたパンツを履いて、バンダナをはめている愛想いい男がドアの前に立っていて、金を . . . 本文を読む
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19.ギャンブラー 3

2006年05月02日 | ギャンブラー
 カフェの近くにあるパチンコ屋で、約三万円勝った。  77番台の数字とナンパに成功した女神がついているって事か。  これはミドリとのデート代にしよう。  今日は、何から何までついているようだ。もうそろそろ夜の十時になる。ミドリは仕事が終わったのだろうか。  家に置いてある車を取りに行った。中古で買った古い軽自動車だ。ワイパーが壊れた時に限って雨が降る。  今日は、晴天なのですんなりワイパーが動いて . . . 本文を読む
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18.ギャンブラー 2

2006年05月01日 | ギャンブラー
 ノリコは、エリートのヨウジに連れられて、赤いスポーツカーでカフェを出ると、夜景が見えるレストランに来ていた。  ビルの七階にあるそのレストランは、ジャズの生演奏があっていた。店の従業員も鮮麗された人ばかりだった。  私にぴったりの場所。私の様な女が来る所のような気がした。音楽に耳をすましていると、目の前のヨウジが話しかけて来た。  「結構いい店だろ。友達が経営している店なんだ。」  「あら。そう . . . 本文を読む
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17.ギャンブラー 1

2006年04月23日 | ギャンブラー
 カフェの店内は、若い男女で溢れていた。見つめ合っている男女。雑誌を見ている男女。会話を弾ませている男女。  どうやらここは恋人達しか来たら駄目な所らしい。だが、俺は気にせずに競馬新聞を広げて、お気に入りのジッポで、タバコにカチッと火をつけた。  一服吸うと、煙を吐き出した。煙はモクモクと室内の換気口へとゆっくりと吸い込まれていた。  煙の気配を感じながら、目を凝らして競馬の予想をしていた。  競 . . . 本文を読む
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