20代後半から30代前半にかけて、
世はバブルの時代。
池尻大橋から三宿かけての「渋谷over」の街は賑やかだった。
炭火焼きとオーセンティックバーの二本立て「春秋」
メキシカンの大型店「ZEST」
パスタが旨かった「ラ・ボエム」
芸能人だらけだった京うどんの「夢吟坊(むぎんぼう)」
三宿は最先端で元気一杯の街だった。
毎週、駆け回っていた。
そして、散々遊んでたどり着くのは
決まって「イエロー」
ピンク・クラウド(ジョニー、ルイス&チャー)の
ジョニーさんがオーナーのロックバーだ。
ここで好きな曲を聴きながら時間を忘れて過ごす。
お尻から根っこが生えて動けなくなる。
「イエロー」で過ごす数時間は
当時の自分には本当に大切なものだった。
先日、お客さんのお誘いで池尻のフレンチレストランに行ったとき、
そうだ!と思い出して「イエロー」があったビルを覗いてみた。
あった、看板はあった。
B2のフロアーに降りてみた。
入り口の扉もそのままだ。
ただ、時間が早かったので店はやっていなかった。
本当にまだ営業してるのだろうか。
わからなかった。
20年前の若かった自分の足跡を見つけてしまった。