欧米にこそ歴史見直しが求められる(ウェブ・バージョン) - 編集長コラム
2013.08.07(Liverty Web)
アジアの人々を欧米による植民地支配から解放した日本は、「平和と正義の守護神」となり、「世界の恒久平和のために尽くす」使命がある。
2013年9月号記事
ー歴史問題に終止符をPart5ー
欧米にこそ歴史見直しが求められる
(ウェブ・バージョン)-編集長コラム
「日本軍による慰安婦強制連行」は、本当にあったのだろうか。この十数年間の検証によって、まったく根拠がないということが分かってきている。
歴史問題というと、日本が先の大戦についての歴史認識を見直そうとしていることに対して、中国や韓国が異議を唱える図式が定着している。
最近では、「日本は侵略国家」という自虐史観を見直すべきだという声が日本で高まると、必ず中国や韓国が「軍国主義の復活」と非難する。そこにアメリカも“参戦"するようになった。
安倍晋三首相は昨年12月の政権発足当初、河野談話と村山談話を見直す方針を示していた。これに対してオバマ政権側から安倍政権に「懸念」が伝えられ、米議会調査局も「(安倍氏は)侵略の歴史を否定する修正主義的な歴史観を持つ」というレポートを出した。米マスコミからも「歴史に向き合えない安倍首相」(ワシントン・ポスト紙社説)と集中砲火を浴びた。
安倍首相は即座に河野・村山談話見直しを撤回せざるを得なかった。
欧米の歴史認識の修正も求める「大川談話」
旧日本軍による慰安婦の強制連行を認めた「河野談話」と、日本による「植民地支配と侵略」を謝罪した「村山談話」。この二つの談話が「日本は悪い国だ」と断罪し、日本の外交・防衛の手足を縛っている。このため、国家であれば当たり前の「国防軍を持つ」ための憲法9条改正も歯止めがかかっている。
中国による軍事的脅威が沖縄近海などで強まる中、大川隆法・幸福の科学グループ創始者兼総裁は7月、河野・村山談話を無効とする「大川談話-私案-」を発表した。政府が歴史認識をめぐって今後出すべき談話の参考となるよう書かれたものだ。
さらに「大川談話」は、日本の自虐史観を払拭するだけではなく、時代を数百年さかのぼって、欧米の歴史認識の修正についても求めている。
つまり、歴史認識の見直しは日本にも必要だが、欧米にこそ必要だということだ。
この500年間は、欧米による侵略の歴史
欧米が見直すべき歴史とは、アジア・アフリカを徹底的に侵略し、植民地化した、この500年間についての歴史だ。
大航海時代以降、南北米大陸での原住民虐殺と黒人奴隷貿易、アジア・アフリカでの植民地支配など、白人優位の人種差別が世界を覆い尽くした。日本への原爆投下も人種差別が背景にあった。
欧米各国は基本的にこうした過去を謝罪したことはない。歴代のアメリカ大統領は、インディアン虐殺や黒人奴隷制度について公式に謝罪していない(個別のケースでの遺憾表明や賠償支払いはある)。フィリピンでの植民地支配も謝らないし、日本への原爆投下についても同様だ。
植民地帝国を築いたイギリスも、インドやビルマ、マレーシアなどの支配を謝ったことはない。フランスも、ベトナムやカンボジアでの植民地統治を謝罪したことはない。
オランド仏大統領は2012年12月、アルジェリアを訪問した際、フランスによる130年間の植民地支配について「野蛮で不公平なものだった」と述べたが、謝罪は一切ない。「悔恨や謝罪を表明するために来たわけではない」とわざわざ断っている。
欧米各国が侵略と植民地支配を謝罪しない理由は、「未開の地にヨーロッパの先進文明をもたらすことは、白人の責務である」と考えていたためだ。これが現在の政権でも部分的に継承されているため、各国首脳から謝罪の言葉が簡単には出てこない。
例えば香港やシンガポールは、イギリス統治時代の経済インフラの上に現在の繁栄がある。日本も朝鮮や台湾での統治で、内地以上に教育・都市インフラに投資し、戦後の発展の基盤となったが、それに近い面がある。
欧米に強まる「謝罪圧力」
ただ一方で、この20年ぐらいで、欧米に対する「謝罪圧力」が強まってはいる。
オバマ氏が大統領に就任した2009年、米議会上院は、奴隷制度と人種差別の犠牲となったアフリカ系米国人に謝罪する決議を採択している。決議では「奴隷制度や人種差別の根本的な不法、残虐さ、残忍さ」などを認め、「アメリカ国民を代表してアフリカ系米国人に謝罪する」と表明した。
オバマ大統領は今年6月のアフリカ訪問で、謝罪の言葉こそなかったが、セネガルのかつての奴隷貿易拠点を訪れた。
09年には、オバマ大統領が被爆地・広島への訪問を一時検討していたのに対し、日本政府の側が「時期尚早」として訪問を押しとどめていたことが、後に内部告発サイト「ウィキリークス」で明らかになった。こうした経緯を受けて2010年8月には、アメリカ政府代表として初めてルース駐日大使が広島平和記念式典に参列した。
アメリカの場合、初の非白人の大統領が生まれたことが、白人優位の歴史を見直そうという機運につながっている。
中南米、アフリカでの犠牲
欧米による世界侵略は、人類史上、比べるものを見つけるのが難しいほどだ。
スペインは16世紀、アステカ帝国やインカ帝国などを滅ぼし、殺した先住民は3千万人にのぼるという(9000万人という説もある)。金銀鉱山の労働力が足りなくなるとアフリカからの奴隷貿易を始め、そこにオランダ、イギリス、フランスも加わった。
19世紀半ばまでに黒人1500万人が大西洋を渡った。航海中は狭い船倉に鎖でつながれ、半分以上が死亡したとされるから、数千万人から1億人近くの黒人が拉致・強制連行されたことになる。
アメリカでは南北戦争の時点で約400万人が南部の農家を中心に家畜同様の扱いを受けていた。国家を挙げて組織的、計画的にこれだけの規模で人身売買を行ったケースは例がない。
それ以前にアメリカの白人は先住民の土地を奪い、1500年ごろに少なくとも200万人いたインディアンがその後400年で35万人にまで減った。
有色人種差別は、ユダヤ人差別と変わらない
アジアで欧米の植民地にならなかったのは、日本とタイぐらいだ。
オランダはインドネシアで原住民を文盲のまま放置し、反乱を起こさないよう、3人以上で立ち話をするのを禁じた。イギリスはインド、ビルマ(ミャンマー)、マレーシアなどを支配したが、反乱は徹底的に弾圧し、反徒たちを集団銃撃したり焼き殺したりした。
アメリカは、独立王国だったハワイのカメハメハ王朝を滅ぼし、1898年にアメリカ領に編入した。同じ年、米西戦争に勝ってフィリピンを獲得したが、独立派を鎮圧し、アメリカの植民地とした。
アジアに初めて足場を築いたアメリカは、同じ時期に台頭した新興国の日本と利害が対立し、やがて日米開戦は不可避となる。アメリカは先の大戦で日本に2発の原爆を落とし、民間人20万以上が犠牲になった。日本の200以上の都市に対して行った無差別爆撃の死者は33万人にのぼった。原爆といい、無差別爆撃といい、短時間のうちにこれだけ多くの犠牲を生み出した惨事は、歴史上、例がないのではないだろうか。
1930年代には、世界の地表の約6割が英米仏ソ4カ国の所有物だった。イギリスは本国領土の100倍、オランダは60倍の土地をアジア・アフリカで奪っていた。
先の大戦中のナチスによるユダヤ人虐殺は痛ましい惨劇だが、欧米が数百年間にわたって有色人種を差別し虐殺したことは、ユダヤ人差別とそう変わらない。先の大戦で果たして、ナチス・ドイツのヒトラーだけが「悪魔」だったのだろうか。残念ながら欧米のこの数百年の歴史の中に、何らかの悪魔の影響を受けていたと言わざるを得ない面がある。
旧約聖書の「祟り神」の影響?
欧米による植民地支配は、軍隊と商人、そしてキリスト教の宣教師が一体となったものだった。
カトリック教会が当時、「インディオや黒人には魂がない」と解釈したことが、虐殺や奴隷貿易を生んだ。
それに加え、旧約聖書の中に登場する神の影響も否定できない。旧約聖書には、虐殺や粛清がこれでもかと出てくる。
「民数記」では、その神は、イスラエルの民が姦淫と偶像崇拝を禁じる戒律を破ったとして、神罰によって2万4千人の命を奪った。さらには、それらの行為をそそのかしたミディアン人への復讐をモーセに命じ、男はすべて殺し、女性は処女以外を皆殺しにした。
「ヨシュア記」には、この神の命令を受け、ヨシュアらはカナンの地に住む異民族を「男も女も、若者も老人も、また牛、羊、ろばに至るまで町にあるものはことごとく剣にかけて滅ぼし尽くした」。
ユダヤ教は厳格な一神教だが、その正典の旧約聖書には実はヤハウェとエロヒムという二種類の神が登場する。ヤハウェはイスラエルの民族神で、祟り神的な性格が強い。エロヒムは民族や国を超えて信仰された愛と慈悲の神だ。
イスラエルの民を粛清したり、他民族を滅ぼしたりするのを命じたのは、ヤハウェのほうだ(旧約聖書で、ヤハウェは「主」と表記されており、エロヒムは「神」と表記されている)。
ヤハウェの命令に基づく非寛容で残虐な物語が、欧米による侵略と植民地支配の精神的な下地になっているのではないだろうか。
「日本も奴隷売買や虐殺をしているはず」?
もし欧米人にとって、旧約聖書に描かれた残酷物語が「常識」であるならば、彼らが「日本も戦時中に残虐行為を働いているはずだ」と考えても仕方がない。
アメリカは日本占領中の「東京裁判」で、日本軍が首都占領時に20万人を虐殺したという「南京大虐殺」というフィクションをつくり出した。そして、韓国が主張する「日本軍による韓国人慰安婦20万人強制連行」説についても、まったく証拠や証言がないにもかかわらず、「日本は性奴隷を売買した」とアメリカは支持している。
アメリカやヨーロッパの各地で、「従軍慰安婦」について日本政府の公式謝罪や賠償を求める決議が議会で採択されたり、慰安婦の記念碑が建てられたりしている。韓国系団体の運動を受けてのものだが、欧米人の側は「やっぱり日本も奴隷貿易をやっていた」と溜飲を下げているのだろう。
植民地主義と共産圏拡大に対する日本の「自衛戦争」
実際のところ、日本によるアジア進出や統治、そして大東亜戦争とは何だったのか。
日本が明治維新を成し遂げた1800年代後半は、アメリカやロシアが“最後のフロンティア"としての東アジアで、新たな植民地を獲得しようと押し寄せた時期だった。
欧米による「中国分割」は、1840年のアヘン戦争から始まった。イギリスは香港や上海を拠点として獲得し、長江一体を勢力圏とした。フランスは広東など南部地域を、ドイツは山東半島を押さえた。ロシアは満州から遼東半島にかけての東北部で支配権を確立していった。
東アジアでなりふり構わず植民地を拡大する欧米列強に対し、日本はひとり立ち上がり、500年にわたる有色人種支配への“反転攻勢"を開始したのだった。
日本はロシアの南下を阻止するため、日清・日露戦争を戦い、朝鮮半島を防衛圏としてやむなく併合・統治した。
1922年のソ連成立後は東アジアの共産化を止める目的もあって満州国建国を後押しした。
日米は日露戦争後、中国大陸の権益をめぐって真っ向から対立。アメリカは1937年からの日中戦争で中国国民党を支援して事実上の日本との「代理戦争」に入った。世界恐慌以降のブロック経済化や対日ABCD包囲網の形成、アメリカによる石油禁輸などによって日本は追い詰められ、1941年の日米開戦に至った。
つまり日本は、迫り来る白人優位の植民地主義と共産圏拡大に対し、「自衛戦争」を戦ったことになる。
日本は東アジアや東南アジアを欧米から切り離して「大東亜共栄圏」を形成し、この地域の自存自衛を目指した。これについては戦後、米軍のマッカーサー元帥も米議会での証言で、「したがって、彼らが戦争を始めた目的は、主として安全保障上の必要に迫られてのことだった(Their purpose, therefore, in going to war was largely dictated by security.)」と明確に証言した。
日本が白人による人種差別を打ち破った
それにとどまらず日本は、「欧米の植民地からアジアを解放し、人種差別を撤廃する」「天皇陛下と天照大神の御徳の下にアジアは平和でなければならない」という大義を掲げ、大東亜戦争に突入した。
村山談話は「日本がアジア諸国を侵略した」とするが、日本が戦ったのはアジアを支配していたアメリカ、イギリス、オランダ、フランスだ。日中戦争については、国民党対共産党などの内戦への介入や、米ソとの代理戦争の面が強い。
最終的に日本は欧米に敗れたが、日本人が白人を武力で打ち負かす姿を目の当たりにしたアジアの人たちは独立戦争に立ち上がり、戦後にかけてインドやインドネシア、ビルマなど各国が独立を勝ち取った。
歴史問題で日本を罵り続ける中国から西欧諸国が追い出されたのも、日本が戦ったからだった。
大東亜戦争はまさに「アジアの同胞を解放するための聖戦」であり、半世紀にわたる人種差別に満ちた世界を打ち破る人類史的な使命を帯びたものだった。
大東亜戦争前の独立国は世界で69カ国にすぎなかったが、今では200カ国近くに及ぶ。「天皇陛下と天照大神の御徳の下に」というビジョンは日本の敗戦によって成し遂げられなかった。しかし、植民地解放と人種差別撤廃については、日本が身を捨てて戦ったことで見事に実現した。
「身を殺して仁をなした日本」
日本の中学歴史教科書には、この間の歴史について、こう書かれている。
「第二次世界大戦は、日本の降伏で1945年8月に終わりました。日本の植民地とされた朝鮮や台湾、日本軍に占領されていた中国や東南アジアの人々は、解放を喜びました」
先の大戦の歴史観をめぐって事実上、言論の自由がない中国、韓国は別にして、アジア各国の歴代の指導者や首脳たちは、この日本の教科書とはまったく正反対の考え方を表明してきた。
タイのククリット・プラモード元首相(在任1975~76年)は、作家だった時代の1955年、新聞紙上で「12月8日」という題の詩を発表した。
「日本のお陰でアジアの諸国はすべて独立した。
日本というお母さんは難産して母体をそこなったが、生まれた子供はすくすくと育っている。
今日、東南アジア諸国民がアメリカやイギリスと対等に話ができるのは、一体誰のお陰であるのか。
それは『身を殺して仁をなした』日本というお母さんがあったためである。
12月8日は我々に、この重大な思想を示してくれたお母さんが、一身を賭して重大決意された日である。
さらに8月15日は我々の大切なお母さんが病の床に伏した日である。
我々はこの二つの日を忘れてはならない」
「大東亜戦争はアジア人の戦争」
インドネシアでは1945年の終戦後、植民地支配を続けようと、オランダ軍、イギリス軍が舞い戻ってきた。インドネシア人は独立戦争に立ち上がり、日本軍将兵2千人が義勇軍として参加。4年半にわたる激闘の末、インドネシアは350年にわたる植民地支配を打ち破ることができた。
この独立戦争の指導者の一人、ブン・トモ元情報相はこう語っていた。
「日本軍が米・英・蘭・仏を我々の目の前で徹底的に打ちのめしてくれた。我々は白人の弱体と醜態を見て、すべてのアジア人が自信を持ち、独立は近いと知った。一度持った自信は決して崩れない。そもそも大東亜戦争は我々の戦争であり、我々がやらねばならなかった。(中略)それなのにすべてを日本に背負わせて、日本を滅亡寸前にまで追い込んでしまった。申し訳ない」
90年代に大統領特使として来日したこともあるアラムシャ元陸軍中将は、村山談話について批判した。
「日本の戦争目的は植民地主義の打倒であった。その目的の大半は達成したが、南アフリカ、アジアにまだ残っている。そんな時に行った村山演説(談話)は、植民地主義打倒の悲願を放棄したことになる。村山首相は(中略)まだ残る植民地主義を攻撃すべきであった」
「日本ほどアジアのために尽くした国はない」
マレーシア人も、イギリス軍を瞬く間に撃退した日本軍の強さを、その目に焼き付けた。戦後、再びイギリスの植民地とされてしまったが、マレーシア人が独立を求める潮流を押しとどめることはできず、1957年、マレーシアは独立した。
戦後、外交官や外相としてマレーシア外交を引っ張ったシャフィー氏は、日本の謝罪外交についてこう苦言を呈した。
「特に私が惜しいと思うのは、日本くらいアジアのために尽くした国はないのに、それを日本の政治家が否定することだ。責任感を持った政治家なら、次のように言うだろう。『その頃、アジア諸国はほとんど欧米の植民地になっていて、独立国はないに等しかった。日本軍は、その欧米の勢力を追い払ったのだ』」
東南アジアの指導者だけでなく、欧米圏でも、日本が白人による植民地支配を打ち砕いたことは“常識"だ。
イギリスの歴史家・小説家であり、「日本が新しい文明の担い手」となるという趣旨の未来予言も残したH・G・ウェルズは、「この大戦は植民地主義に終止符を打ち、白人と有色人種との平等をもたらした」と語った。
20世紀を代表するイギリスの歴史学者・文明史家のアーノルド・J・トインビーも、日本が果たした役割を高く評価している。
「第二次大戦において日本人は、日本のためというよりも、むしろ戦争によって利益を得た国々のために、偉大なる歴史を残したと言わねばならない。その国々とは、日本の掲げた短命な理想であった大東亜共栄圏に含まれていた国々である」
日本こそ「平和と正義の守護神」
21世紀の前半、かつての欧米による植民地支配を別の形で復活させようとしているのが中国だ。東・南シナ海、西太平洋へと中国軍が進出し、インド洋やアフリカの支配までうかがう。
旧日本軍の強さを知る東南アジアの政府首脳からは、日本の憲法9条改正や国防軍保持について「まったく賛成」(インドネシアのユドヨノ大統領)と歓迎する声が相次ぐ。
フィリピンのデルロサリオ外相は昨年12月、英フィナンシャル・タイムズ紙とのインタビューで、中国の軍事力に対抗するための日本の「再軍備」を「強く歓迎する」と表明した。同国のガズミン国防相は今年6月、さらに踏み込んで「日本の自衛隊の駐留を歓迎する」とまで語った。
中国の海洋進出の脅威を実感している国ほど、日本の軍事的プレゼンスを求めている。
日本は明治以来、「不当な侵略主義」からアジアを守る「平和と正義の守護神」だった。アメリカが「世界の警察官」の役割から緩やかに降りようとしている今、「世界の恒久平和のために尽くす」使命が日本に託されようとしている。「大川談話―私案―」はその出発点だ。
アジアの国々の多くは軍事的にアメリカの庇護下にあるため、「先の戦争は、民主主義のアメリカとファシズム国家・日本の戦いだった」という歴史認識に事実上縛られている。しかし、日本が再び世界のリーダーとして立ち上がる時、アジア・アフリカの国々に“言論の自由"がもたらされる。そこから、欧米によるこの500年間の侵略と植民地支配の歴史の見直しが始まることだろう。
(綾織次郎)