幸福実現党・及川外務局長が講演 トランプ氏の政策の特徴を鋭く分析
2016.12.24(liverty web)
講演する及川氏。
アメリカのドナルド・トランプ氏が、来年1月20日に正式に大統領に就任する。これを見据え、日本の出版界では、トランプ氏の影響力の大きさのためか、「トランプ革命 期待と不安が渦巻く世界」(2017年1月号『Wedge』)のように、「トランプ革命」という言葉が流行し始めている。
トランプ氏の勝因
世界中が"革命"の行方に注目する中、トランプ氏の当選を党として歓迎している幸福実現党の及川幸久・外務局長は、24日、東京都内の党本部で、「トランプ革命で世界はこう動く」と題したセミナーを行った。
及川氏は2014年10月から、全米各地のラジオ番組にコメンテーターとして100回以上出演。接戦だったフロリダ州やオハイオ州の番組で、大統領選のさなかにトランプ氏支持を表明したことが、現地でも反響を呼んでいる。
及川氏は冒頭、今回の大統領選挙の特徴について、「日米のマスコミは、トランプ氏に関して、ワイドショー的な暴言を扱っていた。トランプ氏の政策が何であるのか、ほとんど報道しなかった。なので、(選挙が終わった後に)トランプ氏の政策は一体、何だったのかというのが、アメリカ世論の一般的な印象だ」と述べた。
そのうえで、「マスコミは、選挙の争点は移民問題であると報じたが、本当の争点は、貿易協定からの離脱と、(国民皆保険制度である)オバマケアの廃止だった」と指摘した。
トランプ氏は選挙中に、北米自由貿易協定(NAFTA)をはじめとする貿易協定の見直しを訴えていた。及川氏はトランプ氏が勝利した背景に、それらの協定により工場の海外への移転などが相次ぎ、産業の空洞化が起きているペンシルバニアなどの有権者の票が、同氏に流れたことにあるとした。
トランプ氏の政策は「反グローバリズム」
聴衆は真剣な面持ちで聞き入った。
通商政策のほかに、トランプ氏は法人税の減税を掲げている。それらはどのように関係しているのか。これについて及川氏は、「トランプ氏の政策は、反グローバリズム」と説明。「今後の世界の潮流は、反グローバリズムとグローバリズムの対立だ」と見通しを示した。
近年、グローバル化の流れを受け、一部の多国籍企業が、各国の税制の違いを悪用して、課税逃れに走っていることが、国際問題になっている。トランプ氏は、貿易協定の見直しや減税などで、アメリカ企業を国内に回帰させ、納税義務を果たしてもらうことを目指しているというのだ。
最後に及川氏は、「2017年は、反グローバリズムを訴える政党が台頭しているヨーロッパにも、トランプ革命の波が押し寄せる。そして、その波は日本にもやってくる。その受け皿はどこか? 幸福実現党しかない」と締めくくり、会場は拍手で包まれた。
トランプ氏の動向とともに、日本に迫る革命の波にも注目していきたい。
(山本慧)
【関連書籍】
幸福の科学出版 『繁栄への決断 ~「トランプ革命」と日本の「新しい選択」』 大川隆法著
https://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=1785
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