ヒマジンの独白録(美術、読書、写真、ときには錯覚)

田舎オジサンの書くブログです。様々な分野で目に付いた事柄を書いていこうと思っています。

ZZR 250で八幡平ツーリング

2015年08月18日 16時06分15秒 | バイクツーリング
旧いバイクというものは定期的に動かしてやらないと機械的な不具合が発生することもあります。また乗らないでいるとライダーの技量も低下します。
先日わたくしが入手したZZR250は22年落ちの車体です。1993年式の車体でした。当時のバイク業界は馬力競争の後期にあたりレーサーレプリカ全盛期のエンジンを流用した派生型の車種が多く世に出た時期でもあります。
ZZR250もその例にもれずエンジンの最高出力は40馬力もあります。このエンジンは排気量が250CCで、しかも2気筒にも関わらず40馬力もひねり出す高回転型です。
高回転型エンジンの特性として低、中速域ではトルク不足のため、発進時や中回転域での加速性が良くありません。

さて、16日の日曜日に秋田と岩手の両県にまたがっている八幡平まで出かけてきました。
今まで八幡平へは何度も行っていますが秋田県側からのアクセスばかりでした。今回は秋田市から盛岡に向かいそこから国道282号を北に向かって進みます。岩手側から八幡平の山頂方向へ向かってみたわけです。
余談ですが国道282号は「滝沢分かれ」までは国道4号との重複路線となっています。

旧西根町(現在は八幡平市となっている)で国道282号と分かれ八幡平アスピーテラインへとバイクを進めます。八幡平は私たちが学校で教わったとき、アスピーテ(楯状火山)と言われたのを思い出しました。
その名の通りそんなに傾斜のきつくない登り道が頂上直下の「見返り峠」の駐車場まで続きます。
登り道の途中で展望が開けた箇所では眼下に八幡平の山裾の旧松尾村や旧安代町を望むことができます。
その景色の中に周りのの樹木の緑の中で一風奇妙な構造物群を目にする事ができます。


これは半世紀以上も前に操業を止めた松尾鉱山の跡です。この鉱山施設の中で従業員の宿舎の建物跡です。
アスピーテラインの道路わきにある小さな休憩施設でトイレに入るとそこには松尾鉱山のありしの姿を納めた写真パネルが展示されていました。次のが画像がそれです。


上の写真はは当時の従業員アパート群です。最盛期には一万人以上もの人々がここで暮らしていたそうです。写真パネルでは昭和28年頃の鉱山の様子との説明がそえられていました。
松尾鉱山では1969年に倒産するまでは硫黄を主に黄鉄鉱も産出していたようですが輸入の安価な硫黄や原油精製の脱硫過程で生成される硫黄にその座を譲り、1969年には、江戸末期より続く鉱山の歴史に幕を下ろしました。
そして人々はここを去り、残されたのが巨大なアパート群というわけです。
いわば産業遺構と言ってよい構造物なのですが今はただの廃墟としてマニア以外はほとんど人々の関心を買うことも無いようです。
ここにたたずんで、朽ち果てる時間が過ぎるのをただ待っているかのように見えます。
またこの鉱山の坑道には有害な廃水があり、それを中和するための施設が岩手県によりこの近くに設置されているそうです。
この中和施設で基準値以下まで廃水を処理するのに掛かる費用が年間で数億円にものぼるそうです。

トイレ休憩をした建物のすぐ向かいに見上げるばかりの高さのやぐらのようなものがありました。

何やら井戸のようなものを掘っているように見えます。石油掘削のやぐらは秋田県にはかってたくさんありましたが、岩手県のこのあたりに石油や天然ガスが出るということは聞いたことがありません。
これは地熱発電に関連するボーリングなのではないかと推察。そういえば秋田県側の八幡平には地熱発電所が稼働していることを思い出しました。

さて、この場所から八幡平頂上直下の峠(見返り峠という)の駐車場にかけては素晴らしい眺望が続きます。また見返り峠の駐車場からアスピーテラインが秋田県に伸びている様子や八幡平が火山であった様子などを見ることができます。


巨大な岩石が山腹の樹木の間に散見されます。この大きな石は火山の噴火によってもたらされたのでしょうね。

画像の左側に伸びる道路は秋田県方面につながっています。この道を通って帰路につくことにしましょう。
途中の蒸けの湯駐車場で水分補給の小休止。ここからは遠くに八甲田連峰の山並みを望むことができました。


帰路は玉川を経由して田沢湖にでました。田沢湖畔では子供たちが水遊びに興じていたりして涼し気でした。

遠くに駒ヶ岳も湖畔からは見えました。

20分も駐車場にバイクを留めておくとサイドスタンドの先端がアスファルトの地面に2センチもめり込んでいました。数時間も太陽の直射をあびた結果サイドスタンドが地面にめり込んでバイクが転倒した例もあるそうなので、早々にここを退去。

8月16日の全走行距離は333.8キロ。消費したガソリンは12.76リットルでした。燃料消費率は26.15キロとなりました。
エンジンが高回転型の割にはなかなか良い燃費ですね。これは一般道路のみの走行でしかもアクセル開度を頻繁に変化させるような走行をしなかった結果だと思います。要するに田舎道をのんびり走ったということです。ちなみに燃料コックはリザーブに切り替えなくとも自宅まで無給油でたどり着きました。メーカーの公表によると15リットルで満タンなのでが燃料が12.76リットルもタンクに入ったということはリザーブ寸前だったということになります。無給油で300キロを走れれば立派なツーリングバイクです。

最後にZZR250の走行性能に関してですが、平坦路ではアクセルをそんなに開けなくとも普通に走れます。山岳路の登りではやはり高回転型の小排気量車です。ギヤを1段かそれ以上落して走行しなければなりませんでした。
山岳路の下りではあらかじめ十分に減速してコーナーを回る走り方がこのバイクにはあっています。ブレーキング力はもう少しあってもよいかなと感じました。また路面の荒れたコーナーで不用意にアクセルを開けた時など後輪タイヤが滑り出す兆候もありました。後サスの追随性がいまいちですね。



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