12月19日は、京都ブライトンホテルへ。
今日は約二ヶ月に一度、24節気の"ハレの日"にちなんだ村山弘司料理長オリジナルの京料理が頂ける日で、毎回楽しみにしている会です。
今回のテーマは「冬至」、開運を願い「ん」のつく食材を中心に京懐石仕立てで提供されます。
「螢」の離れ座敷「翠光菴」の会場をフルに使い、床間には大覚寺を本部とする嵯峨御流の華道の先生がテーマに沿って花々を生けられ、それに見合ったお軸が用意されています。
心和むひとときでもあります。
村山料理長と中島リーダーの"掛け合い"仕込み?の挨拶の後、いよいよ料理が始まります。
① 先付
れんこん 堀川ごぼう海老鋳(いしあげ)込み
京の伝統野菜のひとつ堀川ごぼうの中をくり抜き、ねんこんや海老を詰めて蒸し、また、味付けされた手の込んだ一品です。
京料理の先付に相応しい一品で残ったお出汁まで美味しく頂きました。
② 吸物
うんどん 丸仕立て
九条ねぎ スッポンから揚げ
"うんどん"とはうどんの事。
江戸時代までは"うんどん"とか"うんとん"と呼ばれていたそうです。
利尻昆布の風味がたっぷりのお出汁にスッポンから揚げ、九条ねぎ、、、美味しくないはずがないです。
すっぽんは滋養強壮にいいばかりか、ホントいい出汁が出ます。
お出汁の美味しさ、具材の選択から今までで頂いた吸物で三本の指に入る美味しさでした。
③ 向付
焼ふぐ白子の柚子釜 ぎんなん
松葉ガニと双璧をなす"冬の王様"ふぐを使った一品です。
柚子の中身をくり抜き器にした料理でふぐの白子の風味がポン酢のジュレに良く合っています。
④ しのぎ
小豆粥
日本においては、小正月の1月15日に邪気を払い一年の健康を願って小豆粥を食べる風習があります。
一般庶民も食するようになったのは宮中の行事が起源になっています。
中国において、古くから冬至の日に小豆粥が食べられる風習がありました。
後にこの風習が発達して12月8日には米と小豆ほか複数の穀物や木の実を入れた「臘八粥」(ろうはちがゆ)というものが食べられるようになったそうです。
この小豆粥で一年の邪気が祓われるように願いながら頂きました。
⑤ 焼物
クエ幽庵焼き 香味肝和え
焼きんかん
高級魚クエの幽庵焼きです。
脂の乗ったクエ独特の旨味があります。
今までは、さわらを使った幽庵焼きがほとんどでした。
クエを使われるとは、、、
幽庵焼きは江戸時代の茶人で食通としても知られた滋賀県堅田出身の北村祐庵が考案した調理法と言われています。
焼きんかんを頂くのは始めでした。
おせち料理に入っている"きんかん"に比べて焼き目が付いているので香ばしさと柑橘類の甘味を同時に味わえます。
⑥ 揚物
米沢牛湯葉巻き にんじん
芳醇な甘味が特徴の米沢牛ですが、湯葉巻きにして揚げ物にすると淡白な湯葉とが上手く合っています。
添えられた人参の揚げ物は脇役ですが人参の旨味が上手く出ています。
最初は"海老の頭"かなぁと思いました。
⑦ 煮物
なんきん饅頭 六花(りっか)餡
これは旨いです。
南京の旨み、甘みが前回です。
雪の結晶を意味する六花の餡との絡みもちょうど良く、南京の美味さを引き立ています。
⑧ ご飯
釜炊きの蟹といくら雲丹の御飯
香の物 赤出し
最後の御飯です。
土鍋で炊いた白御飯だけでも美味しいですが、今回は具材が凄いです、、、、
シーズンに入った旬のズワイガニだけでも美味しいのに、さらにいくらと雲丹も入り超豪華な御飯です。
⑨ デザート
フルーツかんてん
抹茶ソースの上に、いちごを主にした寒天ゼリーのデザートです。
最後の最後まで楽しませて頂いた雅の会「冬至」でした。
2年前の「ウィンタースペシャル」で初めて螢の昼食を頂き、食材、味覚、見た目、雰囲気がすっかりと気に入りました。
その時に給仕して頂いたのが細川さまでした。
その際に「雅の会」を案内して頂き、参加させて頂いたのが始めでした。
その時には僕ひとりの参加でしたが、この企画をひとりで楽しむのは"もったいない"と思い回を重ねる度に友人をお誘いし、今や僕+3名になりました。
すっかりと"村山ワールド"にハマっていますね。
中島マネージャーさま、細川リーダーさまとも親しくさせて頂き、楽しく、和やかな雰囲気の中「雅の会」を楽しませて頂いています。
今後とも、よろしくお願い致します。