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メンタル・タイム・トラベルからの覚醒(臨時)

2021-06-25 | 地球の姿と思い出
今回は、右目の白内障手術で入院するためにメンタル・タイム・トラベルを中断した。

久しぶりにメンタル・タイム・トラベルから覚醒して現世を眺めると、相変わらずのユルユル社会が目の前に広がっている。そのいくつかをピック・アップすると次のようなものである。

(1)ウガンダ選手団のユルユル検疫通過(全国ニュース2021.6.20.)
ウガンダのオリンピック選手たちが来日、コロナ陽性者を成田に残して、残る選手たちは何ごともなかったように大阪・泉佐野市までバスで移動した。聞きしに勝る検疫のユルさ加減をニュースの映像で知った。これが日本の検疫の実態、これではダメと思った。コロナで亡くなった人びとを想うとき、この怠慢に怒りがこみ上げる。

筆者が知る東南アジアのある国ならば、同じ便で到着した乗客は全員が濃厚接触者、空港から3週間の完全隔離施設に直行、完全隔離後にはさらに2週間の自己管理が求められる。当然、違反者には罰金が科せられる。

(2)五輪アプリ開発費73億円を38億円に半減(全国ニュース2021.6.1.)
デジタル庁は五輪アプリ開発費73億円を約半額の38億円に削減したという。筆者はこのニュースに、元値を半額に削減してお茶を濁すのかとあきれてしまった。

いまさら手遅れだが、Feasibility Studyを踏まえたシステム構想とその開発費を予実で管理すべきである。

デジタル庁は国の存亡を左右する重要な役所である。その任務を果たすべく、国民に疑問やあらぬ妄想を抱かせないように科学的な姿勢で仕事を進めて頂きたいと切望する。

(3)ワクチン希望者受付の混乱(筆者体験2021.5月中旬-6月中旬)                 
今話題のワクチンに関する混乱である。希望者の殺到でシステム・ダウンと電話回線のパンクが発生したのは、昨年の騒動(10万円給付の混乱など)と同様だった。

日本のワクチン接種は遅れたが、いざ始めてみると「接種会場が足りない」「接種申込みの受付がパンクした」「打ち手が足りない」など計画性の甘さを露呈した。毎度の騒動は、お役所のユルユル計画性に起因する。その好例はインターネットや電話回線のパンクである。軍事クーデターのように通信網と道路網を遮断されては身動きができない。しかし今回は、回線パンクを回避した知恵ある自治体もあったと聞く。

このユルユル体質には、状況変化に即応するシステムが必要だが生まれたてのデジタル庁には荷が重すぎる。次善の策として、簡単にダウンしない“コンパクト”で柔軟なシステム(ハード+ソフト+データ+人)を模索しなければならない。やはりキーワードは“コンパクト”、コンピューターが支える日本独特の“コンパクト”である。

次回は、メンタル・タイム・トラベルに返り「幻のコンパクト・シティー(5)---徒歩圏内の便利な広場」に続く。


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