地元のやんぼし(里山伏)さんが、療養中のため、
私が急遽ピンチヒッターで、「庚申祭」を司祭させてもらう。
地区の役員さんたちとともに、庚申塚にぬかずき、
村内安全や五穀豊穣、家内安全、身体強健を祈願。
祭祀が終わると、近くのお堂の境内で相撲大会。
子どもたちを中心に取り組みが始まり、
そのうち、酒に酔った大人たちも参加して、
祭りは佳境にはいる。
周囲に実った稲穂が涼しい秋風にゆられ、
おまつりのBGMを奏でる。
晴々とした秋空は、
何百年も続いてきた村の行事を、
とてもあたたかく見守っていた。
まるでタイムトリップしてしまったかのようだ。
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ちなみに、庚申祭りは全国津々浦々で行われている。
庚申待ち・庚申会(え)と呼ぶところもある。
これは、寝てはいけない、徹夜の祭り。
なぜか?
それは、もし、庚申祭に寝てしまうと、
人間の身体の中にいると言われている「三尸」サンシ(三匹の虫)が
身体から出ていって、天の神様に告げ口をする。
私たちが、日常の生活の中でおかしている小さな罪や、過ちを
チクリやがるんだな、これが。 ・・・リーク野郎だ。
問題なのは、チクられると、チクられた人の寿命が短くなってしまう。
これは一大事だ。
それで、この日は、一晩中、寝ないでおこもりをするわけだ。
起きてれば、この虫は出ていけないらしい。
面白いね。
仏教系の祭りは、帝釈天や青面金剛を祭神として拝む。
一方、神道系では、猿田彦を祭る。
「この虫 何の虫 恋の虫~♪」(^_^;)