まに はんどま じんばら はらはりたや うん
これって、結構多くの人が聞いたことあったり、唱えたりしたことがあるんじゃないでしょうか。
昔から民間に広まっている「光明真言コウミョウシンゴン」といわれる御真言(仏様の言葉)です。
真言宗でも、最も代表的で、最も大切にする真言です。
いにしえより、真言と呼ばれるお経は、原語の発音のまんまお唱えするのが慣わしです。
だから、呪文のようでちんぷんかんぷんですよね。でも、チンプンカンプンでもいいから、何しろ一心にお唱えすることが、この御真言の効力を引き出すコツなんです。心を空にしてお唱えすることで、功徳を得ることができるんだと伝えられています。
ともあれ、大日如来を中心とした5人の仏様に、仏様の智慧の光明を放っていただいて、私どもの心を隈無く照らして下さい!と強く願うのが、この御真言の真意です。
真言の一つ一つをたどってみましょうか。
おんこれは絶対的な揺るぎのない信じる心の表明です。帰依とも、南無とも言います。たとえば、明日の朝、東の空から朝日が昇ることを私たちは信じて疑いませんよね。まさにその心です。仏の知恵の光は、必ずや私どもを救って下さいます。 あぼきゃべいろしゃのう時空に満ちあふれる光り輝く大日如来よ、といった仏様への賛嘆と呼びかけです。 まかぼだら大いなる悟りのしるしよ、漢訳では大印を有する尊よ、とあります。 まに はんどま じんばら宝珠(知恵)と蓮華(慈悲)の光明を、はらはりたや さしのべて下さい うん是非とも是非ともお願いします。
で、つまりは
「すべてのものに光をあたえ、すべてのものを輝かせて下さる仏様!
私どもの心の隅々にまでその光をさしのべ、
苦しみを除いて、どうかお救いくださいませ!」
って、こんな感じになります。
最初に申しましたように、御真言はその意味の理解はさておき、
御真言をそのまま一心にお唱えすること、に大切な意義があります。
「真言は不思議なり 観じゅすれば無明を除く 一字に千理を含み 即身に法如を証すといえり」
日常生活の心の支えに、どうぞ無心にお唱えしてみてはいかがでしょうか。