カワセミ側溝から

好きな言葉は「のこのこ」。好きなラジオ中継「相撲」。ちょっと苦手「煮た南瓜」。影響受けやすいけど、すぐ忘れます。

日本的、あまりに日本の悲しさ

2008-01-16 | 雑記
 葬式に行った帰りにちょうど昼時だったので飯を食うことになった。僕らはちょっとした集団で総勢十二名。テーブル席三つ分。会席などを出す和食の店であった。
 さて、オーダーだが、誰かが厨房を煩わせないために同じものを頼んだ方がいい、と提案する。簡単そうなので丼ものがいいのでは、と矢継ぎ早に提案が続く。それではカツ丼とかそういうものがいいかも、ということなのだが、肝心のメニューには、昼定食リストが並んでいる。うな丼は無く、うなぎ定食はある、という感じ。丼ものとしては海鮮丼というのがあって、吸い物など無しの単品でも注文可能らしい。
 それでは、ということで二名ほどその海鮮丼でいい、という声が上がる。
 さて、ここで事件が。
 私はうなぎを食いたいと主張する人が出たのである。先ほどもあったようにうなぎは丼でなく定食でなければこの店には存在しないとのこと。まあ、食べたいと明確な主張があるのだから、この定食を食えばいいという了解の空気もこの場に流れる。
 すると、なんだ、定食でいいのなら、私は刺身定食がいい、という声が上がって、じゃあ私も、と二三人続くのであって、最初に同じものをと提案した人までこの声に流れて刺身定食が主流になって六名にまで膨れ上がる。まあ、後はバラバラと個人注文。唐揚定食二名、茶蕎麦一名、ということで見事なバラバラ感である。
ばらけた割りに、ほとんどの品物は同じような時間帯でできあがり(三分程度は差があったかも)、最初の統一の必要性はなんだったのかと思うけれど、お店としてもなかなかあっぱれである。
 しかし僕としては最初に海鮮丼を注文した人に同情したくなった。彼らは本当に海鮮丼でよかったのだろうか。というのも、うなぎ定食を食べた人が吸い物はいらないといったら、じゃあ僕がもらうと海鮮丼の一人の人が言ったから。定食を食いたかったとは、後になって言えなかっただけなのではないか。そうなると、最初に同じものをと提案し、丼ものをと同調した人には罪は無いのか。ちなみにこのふたりは多数派の刺身定食なので、だいたい流されやすいともいえるのかも。
 まあ、ありがちな話なのだが、日本的だと思いませんか。これって日本の政治の世界じゃなかろうかとも思うわけで…。
コメント
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