落語で「お足(単に足でもよいが)」と言ったら銭(金)のことである。辞書を引くと、足があるかのように渡り歩くから、とある。落語は庶民的な娯楽だから、そういう解釈でいいのだろう。もちろん足が好んで一休みするところもあるのかもしれないが、どうやったら休んでもらえるのか、またどこで集会などなさるものなのか、よくは知らない。
他には、足が出る、などともいう。お金が足りない、赤字である。それは以前から聞いたことはある。おそらく落語以外でも言ったものなのだろう。予算を言っていたのに超えてしまう店があるが、幹事さん泣かせである。客の要望の何を聞いているか、考えてほしいものである。いや、客の中(仲間に)に特別いう人がいて困るのかもしれないが。
人間は二本足だから四本足の獣からすると不利なようにも思う。しかし足ばかりの動物は、残念ながら「お足」には興味を示さない。いや、二本足の種でも、人間以外はそうかもしれない。コインのような光るものを集めるカラスならいるかもしれないが。要するに流通されるためではないのだろう。
子供や陸上選手などなら足が速くて結構だけれど、お足のほうが速すぎると、生活に困窮する。やはり計画性が大事なのであろう。