年間500店以上を食べ歩く飲食店プロデューサーの食日記

仕事柄、日本中を飛び回っていて、その出張先での外食を日記にしています
たくさんのコメントを待ってます

東京メトロ有楽町線新富町駅:『一凛』     麻辣の刺激がおいしいよだれ鶏が乗せられた冷麺

2017-10-03 17:09:25 | 関東
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朝晩は涼しさを増して過ごしやすくなってきたのですが、まだまだ日中は残暑という言葉がピッタリなほどに強い陽射しがありまして…
今日の最高気温は30℃近くまで上がるとの予報であります


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そんな中、築地警察署近くにある『東京チャイニーズ 一凛』ってお店でランチをいただくことにいたします
銀座でもなく、築地市場でもなく…
このエリアにお勤めの方に支持される人気店でありまして、お店の前を通るたびにこのような行列を目にしていたのであります


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40席ほどのキャパシティではありますが、提供される商品が絞り込まれているためにお料理の提供は早いのでありましょう
10分も待つことなくいただくことができたカウンター席は厨房を臨むことができる特等席でありまして、強火と中華鍋を操るように次々とお料理ができていく光景を楽しむことができたのであります


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暑さのためにピリッとした辛さが効いた麻婆豆腐をいただこうと思ってここまでやってきたのですが、こちらのお店ではよだれ鶏に自信があるようだと感じましたので「よだれ鶏冷麺と中華粥の御膳」をいただくことにいたします
低加水の中華麺に乗せられた茹で鶏は身が締まることないように低温でじっくりと調理されているようでありますし、そこに掛けられる辛味が効いたタレは麻辣の刺激を楽しめますし…
これは今日のような日にピッタリなお料理でありました


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「お料理が出るまでピクルスを召し上がりながらお待ちください」
と勧められたピクルスでありますが中華料理店でピクルスをいただくことができるなんて… と些か不思議に思っていたのですが、その酸味が辛みが効いたよだれ鶏の箸休めとしてピッタリでありました


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そしてお粥
ひょっとすると鶏肉を茹でた際に出るスープが使われているのでしょうか?
しっかりと旨味があるのにスッキリとした味わいでありますし、潰されたお米の舌触りもベタつきすぎず硬すぎず…
揚げられた春巻きの皮が食感に変化を与えてくれておいしくいただきました


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添えられたシウマイもも脇役とは思えないほどにしっかりとしていまして、ムチっとして舌触りがある餡にはたっぷりの豚肉が使われていて…
これはお店の自家製かも知れませんね



お店の雰囲気も素敵ですし、お料理や接客にも大満足なこのお店
夜の混みようはわかりませんが、ゆっくりとお料理の数々をいただいてみたいものです



【東京チャイニーズ 一凛】
東京都中央区築地1-5-8 樋泉ビル1F
03-3542-6663

東京メトロ日比谷線広尾駅:『西麻布けんしろう』     至極のおいしさであるシャトーブリアンのけんしろう焼

2017-10-02 23:12:23 | 関東
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今宵の会食は西麻布
西麻布はお洒落なエリアとして名が知られているのですが、最寄りと言える駅からは離れている不便なところでありまして…
夜には雨が降り出すとの予報通りにいつ雨が落ちてきてもおかしくない中、六本木からテクテクと15分ほど歩いてお邪魔いたします



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お邪魔するのは予約が取れないことでも有名な『西麻布けんしろう』
客席のすべてが個室となっていますので落ち着いた空間での食事を楽しむことができるのですが、その数は9部屋しかないとのことですからそれも致し方ないことでありましょう


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こちらの常連である友人の紹介ということでお邪魔することができただけでなく、常連さまにしか提供しないという、メニューには載せられていない特別なお任せコースをいただくことができまして…
それは先付けとして提供されるコンソメスープからのスタートであります
上質なお肉でとられるスープには甘みがありますし、牛脂で揚げられた銀杏が入っていることでその甘みが一層深まり、トリュフが散らされることでの香りも加わった贅沢なものであります


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続いてお刺身の盛り合わせがやって来たのですが…
その器を見た瞬間に「お~っ」と声が漏れてしまうほどにインパクトがある伊万里の美しい色
そこに紅葉の葉が散らされていることで秋を感じるよう演出されています
お刺身に使われているのは特別に生食加工が許されたところから仕入れているという山形牛でありまして、いろんな施しがされた5種は次の通りであります


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北海道浜中町産の雲丹にキャビアが添えられた「うにユッケ」
全く嫌な臭いや苦みを感じることが無く、濃厚な甘さと旨みととろける食感を楽しませてくれる雲丹との出会いに驚かされます


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富山産の白海老が使われる「白海老ユッケ」
宮崎の特産品である"へべす"の上に盛られることで、ほんのりとへべすの香りを感じることもできますし、不思議なくらいに白海老の甘みがお肉と合っているんですよね


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イカとアワビが乗せられた「牛素麺」
ポン酢のジュレとネギの香りでいただくのですが、ポン酢とお肉って相性が良いんですね


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イチボが使われる「炙り刺し」
軽く表面が炙られているだけではありますが、生とはまた異なったおいしさを感じられます


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シンシンを使った「赤身刺し」
程よくサシが入っていることでトロンととろける食感が楽しめます


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続いては本日のメインイベント
メディアにも取り上げられる、こちらのお店の名物である「けんしろう焼」の登場であります
しかも今日は牛一頭から僅かしか取れない"シャトーブリアン"をいただくことができるとのことでありますからテンションは最高潮であります
低温で調理されることでの生肉に近い柔らかさはナイフフォークはもちろん、歯までを必要としないほどであります
瞬間燻製されることで広がる燻香とブラックペッパーの香り、それだけでも十分においしくいただけるのですが、添えられるトリュフ塩を付けると一段とお肉のおいしさが引き出されるようで…
オーナーの名を冠にするに恥じない一品に大満足であります


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お食事は肉寿司の盛り合わせ
最近ブームになっている肉寿司ではありますが、こちらでいただく肉寿司にはちょっとした細工がなされていまして…
5種をいただきましたが、それぞれに異なった味わいで楽しませてくださいます


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手毬寿司には松茸ご飯が使われていまして…
甘めのタレが付けられたお肉と後からほんのりと追っかけてくる松茸の香りを楽しむことができます


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卵黄醤油漬けされたシャリに、牛刺、雲丹、イクラ、イカが乗せられ、更にはキャビアまで…
ふた口三口のボリュームではありますが、これほどまでに贅沢な一皿がいただけるなんて幸せであります


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アワビの肝で炊き上げたというご飯にはバジルの香りが…
ゴロゴロとアワビが乗せられていますので、そのコリッとした歯触りも楽しいものであります


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炙りにぎりにはイチボが使われているようで…
刺身と同じように表面だけを軽く炙ったことでの香りを楽しむことができます


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赤身にぎりはこれまた刺身と同じようにシンシンが使われているようで…
わさびの香りとともにとろける食感を楽しむことができます


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お食事と供に提供されるのが「肉吸い」でありまして…
ヒレ肉のやわらかさを楽しめるだけでなく、アワビや賀茂茄子、そして松茸までもが入っいまして…
その香りの贅沢さにうっとりとしてしまいます


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温かいお茶と殿に提供されたデザートは「シャインマスカットの大福」
マスカットは大福の周りに飾られるだけでなく大福のなかにも仕込まれていますので、餡子の甘みにマスカットの酸味が加わることでの調和を楽しむことができました



牛肉を知り尽くしたオーナーシェフであるとのことではありますが、お肉の目利きだけではなくそのお肉の特徴に合わせた調理であったりと料理人としてのセンスを窺い知ることができるようなコースに大満足
希少な尾崎牛が使われることでも名前が売れているお店ではありますが、そんなお肉のブランドだけに頼るのではなく、おいしく召し上がっていただくための試行錯誤を感じることができるお店でありました



【西麻布けんしろう】
東京都港区西麻布4-2-2 Barbizon92 1F
03-6427-2949

東京メトロ銀座線三越前駅:『日本ばし 吉田』    上等ではないけどもお値段相当なお蕎麦を気軽にいただくことができます

2017-10-01 20:50:05 | 関東
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朝寝坊の後、洗濯や掃除などの雑用をこなす日曜日
お腹が空いたなぁと時計を見たらお昼を過ぎていまして…
そろそろお昼をいただかなければと、日本橋へと向かいます



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50年ほどの歴史があるという、老舗感が漂う『日本ばし 吉田』
日本橋三越前という一等地にありながらも、サンプルケースにはリーズナブルなお蕎麦が並べられていまして…
それを見る度に、一度お邪魔して見たいと思い続けていたのであります


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一階だけでなく二階にも客席があるようですが…
ひとりでふらっと立ち寄ったワタシでありますから当然のように一階のテーブル席をいただくこととなるのですが、落ち着いた感じがある店内の居心地は悪くありませんし、何よりも家庭的な雰囲気で迎えてくれる接客に好感を持つことができました


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定番である蕎麦メニューが並べられたメニューのほかに、大きな写真が載せられた「鴨せいろ」だけのメニューがありまして…
それがお勧めであるに違いないとそれをお願いいたします
キリッと醤油の辛みあるつゆには細切れではあるけども多めの鴨が入っているのだけど、残念なことにはネギが思いの外に少なく、鶏のつみれが入っているというプラスを持っても補いきれない失望感が…
小口に切られたネギが3~4本ほどは入っていて欲しいところであります


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蕎麦は好みの細切りの更科ではありますが、コシが弱いために喉越しを楽しむことができず…
お値段的には相当なものだとは思うのですが、お店の佇まいから自ずと期待が高まってしまうんですよね



【そば處 日本ばし 吉田】
東京都中央区日本橋室町1-5-1
03-3241-3629