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岸田文雄首相のオミクロン株と外交安全保障政策は決して他人事では済まされない!!

2022-01-06 00:00:00 | 報道/ニュース
年始のご多忙の中、失礼致します。

岸田文雄首相が就任してから初めての年始の記者会見、あなたは記事やTV、web等でご覧になりましたか?

それとも、無視、ですか??

政治に関心が無いからどうでも良い、ではダメですよ。
少なくとも、有権者であれば少しは関心を持って下さいね。
決して他人事では済まされない状況になりつつあるのですよ!!


1月4日、首相官邸HPが「岸田内閣総理大臣年頭記者会見」の題で次のように公開しました。

『【岸田総理冒頭発言】

 皆さん、明けましておめでとうございます。
 先ほど私は伊勢神宮(いせじんぐう)を参拝し、新型コロナに打ち克(か)てるよう、また、国民の皆さんにとって今年がすばらしい1年になるよう、お祈りをしてまいりました。
 今年の干支は、「壬寅(みずのえとら)」です。「壬寅」は、「新しい動きが胎動し、大いに伸びる」という意味を持つと言います。同時に、「寅(とら)」という字には「慎む」という意味があり、大いに伸びるときには、普段以上に慎重でなければならないという教えも込められているそうです。
 私は、本年を大胆に挑戦を行い、新たな時代を切り拓(ひら)くための1年としていきたいと思っています。一方で、慎重であるべきところは慎重に物事を進めていくという謙虚さを忘れないよう、肝に銘じます。

 特に慎重に取り組まなければならないのは、新型コロナ対応です。オミクロン株について市中感染の発生が各地で明らかになっています。WHO(世界保健機関)がオミクロン株を懸念すべき変異株に指定した昨年11月26日以来、1か月以上が経過いたしました。この間、政府は可能な限り国内にウイルスを持ち込ませないよう、G7で最も厳しい水際対策を講じてきました。
 その結果、多くの関係者の御努力、国民の皆さんの多大なる御協力により、海外からのオミクロン株の流入を最小限に抑えつつ、3回目のワクチン接種の開始、無料検査の拡充、経口薬の確保、医療提供体制の確保など国内感染の増加に備えるための時間を確保することができました。
 今後は、市中感染が急速に拡大するという最悪の事態が生じる可能性に備えるため、水際対策の骨格は維持しつつも、国内における予防、検査、早期治療の枠組みを一層強化し、オミクロン対策の重点を国内対策へと移す準備を始めます。

 ワクチンについては、医療従事者と高齢者、3,100万人を対象とする3回目接種の前倒しを進めます。めどが立った自治体では、市中にある全国900万回分の未使用のワクチンも活用して、高齢者接種の更なる前倒しを行います。検査については、オミクロン株の感染拡大が懸念される地域での無料検査を今後も拡大していきます。
 医療提供体制については、先日、専門家から、感染の急拡大が見込まれる地域では、患者の状況に応じて自宅療養、宿泊療養、入院治療を組み合わせ、地域の医療資源を最大限有効活用する体制を先んじて準備しておくことが重要との指摘がありました。
 このような体制を採る上で大切なことは、自宅や宿泊施設で療養される方々の安心の確保です。昨夏と状況が大きく異なるのは、飲める治療薬です。メルク社の経口薬は、全国1万を超える医療機関、薬局が登録を済ませ、そのうち約5,000に薬を既にお届けできています。作用の仕組みが異なるファイザー社の経口薬についても今月中に購入に関する最終合意をし、2月中できるだけ早くの実用化を目指します。

 在宅で療養される方々には、陽性判明の当日ないし翌日に連絡を取り、健康観察や訪問診療を始める体制を採ります。そして、療養開始の翌日までにパルスオキシメーターをお届けするとともに、診断の当日ないし翌日に経口薬を投与できる体制を確立します。
 感染の急拡大が確認された地域においては、このような安心できる在宅療養体制を整えた上で、自治体の判断で陽性者を全員入院、濃厚接触者を全員宿泊施設待機としている現在の取組を見直し、症状に応じて宿泊、自宅療養も活用して、万一の感染急拡大期にも医療の逼迫(ひっぱく)を招くことなく、万全の体制ができるようにしてまいります。
 先日の「全体像」において、在宅の方々への健康観察、診療を行う医療機関等は、全国延べ約3万3,000、そして宿泊療養施設は4割増しの約6万4,000、医療病床は3割増しの約3万7,000を確保いたしました。既に各自治体には、起こり得る第6波に備えて、準備状況、そして即応体制などについて自己点検を依頼しております。自宅療養、宿泊療養、入院の調整が円滑に行くよう、医師会、薬剤師会、そして看護協会にも協力をお願いしております。
 地域の医療体制をしっかり稼働させる準備を整え、国、地方、そして医療界が一体となって国内の感染拡大に先手先手で対応していきます。十分な備えをした上で、過度にオミクロン株を恐れることなく、国民皆で協力してこの状況を乗り越えていきたいと思っています。そのために政府も全力を尽くします。国民の皆さんにおかれては、改めてマスク、手洗い、うがい、3密の回避などの基本的感染防止策の徹底をお願いいたします。

 慎重に新型コロナ対応を進める一方、新しい資本主義の実現に向けては、大胆な挑戦をしていきます。「新しい資本主義」では、市場や競争に全てを任せるのではなく、市場の失敗や外部不経済を是正する仕組みを成長と分配の両面から資本主義に埋め込み、資本主義の便益を最大化していかなければなりません。市場や競争に任せるだけでは、次なる成長に不可欠な分配や投資が不足がちになるからです。

 例えば「人への投資と中間層への分配」、消費につながる賃上げや人的資本の向上につながる訓練、再教育への投資が不足しています。
 例えば「未来への投資と次世代への分配」、未来の成長に不可欠な科学技術開発やイノベーションへの投資が不足しています。
 例えば「地方への投資と分配」、人々の暮らしを支える地域や地域を支える中小企業者への適切な分配、そしてデジタル基盤など地方のインフラ投資が不足しています。
 そして「地球規模の課題への投資」、人類の持続可能性を脅かす地球環境問題や世界規模の感染症へ対応するための投資、これらが不足しています。
 こうした現状を解決すべく、世界でも歴史的なスケールでの経済社会変革が模索されています。我が国は、新たな官民連携の構築によって、グローバルな経済社会変革の先頭を走ってまいります。

 本日、伊勢神宮を参拝して、こうした「新しい資本主義」への思いを改めて強くするとともに、特に3つの点について決意を新たにいたしました。

 第1に、戦後の創業期に次ぐ日本の第2創業期を実現するため、本年をスタートアップ創出元年として、「スタートアップ5か年計画」を設定して、スタートアップ創出に強力に取り組みます。伊勢神宮は、20年ごとに式年遷宮を繰り返すことで、新たな時代、世代へと歴史をつなぎ、時を刻んできました。我が国の資本主義も、未来に向けて、新たなプレーヤーを必要としています。そのために公的出資を含めたリスクマネー供給の強化、公共調達等の大胆な開放、海外展開への徹底的支援、株式公開制度の在り方の見直しなど総合的に取り組んでまいります。学生、若者、女性、第2創業を目指す中小企業・小規模事業者、大企業での経験をいかそうとする方、皆さんが未来をつくる主役です。全ての挑戦者を官民挙げて全面的にサポートいたします。

 第2に、「デジタル田園都市国家構想」を実現するため、地方における官民のデジタル投資を大胆に増加させる、「デジタル投資倍増」に取り組みます。歴史があり、自然豊かなこの伊勢の地においても、様々な場面でデジタルが実装されています。参道のお土産屋さんや飲食店で人流把握や業務効率化のために積極的にデジタルやAIの実装が進められているのが一つの例です。地方が持つ、自然や文化、そして生活の豊かさといった魅力を維持しつつ、デジタルの力で地域を活性化し、さらには地方から国全体へボトムアップの成長を実現する。本年は、「デジタル田園都市国家構想」を具体的な形にする年としていきます。そのために必要なデジタルインフラ整備として、光ファイバーのユニバーサルサービス化、5Gの全国展開、データセンターの地方分散、半導体産業の基盤強化など官民のデジタル投資を倍増していきます。

 第3に、気候変動問題への対応です。昨年末、気候変動問題についての今後の議論の進め方を年明けにお話しすると申し上げました。今、我々は日本が世界に誇る自然と人間活動が調和した空間にいます。自然と調和しながら歴史を紡いできた我々こそ、気候変動危機への対応を主導しなければなりません。気候変動問題に本格的に向き合うためには、エネルギーの供給側目線での議論だけでなく、事業者それぞれ、国民一人一人が、仕事のやり方を、自分の強みを、生活のスタイルを炭素中立型に変えていくためにはどうしたらいいかといった、幅広い議論を行っていく必要があります。そのため、クリーンエネルギー戦略を議論する会議に私自身が出席し、炭素中立型に経済社会全体を変革していくために、関係各省で総力を挙げて取り組むよう指示を行うことにしました。再エネ大量導入時代に向けた送配電インフラのバージョンアップや再エネ最優先のルール作り、通信・エネルギーインフラの一体的整備、蓄電池への投資強化、再エネを始め、水素、小型原子力、核融合など非炭素電源の技術革新・投資強化、地域における脱炭素化、炭素中立型の産業構造への転換とそのための労働市場改革の在り方など、多くの論点に方向性を見いだしていきます。そして、カーボンプライシングを最大限活用していきます。これらの検討の結果を新しい資本主義実現会議での議論にインプットしてもらうことにします。

 最後に、外交・安全保障について一言申し上げます。私は未来への理想の旗をしっかり掲げ、現実を見据えながら、普遍的価値の重視、地球規模課題の解決に向けた取組、国民の命と暮らしを断固として守り抜く取組、これらを3本柱とした「新時代リアリズム外交」を推し進めてまいります。
 特に今年は対面での首脳外交を積極的に進める年としていきます。まず、「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向け、日米豪印の協力を更に高みに引き上げるべく、首脳レベルで個人的な信頼関係を深めつつ、膝を交えた緊密な意見交換を行ってまいります。早期に対面で米国・バイデン大統領やオーストラリア・モリソン首相と会談すべく調整をしておりましたが、内外の新型コロナの感染拡大状況などに照らし、国内のコロナ対策に万全を期すため、今月の通常国会前の外遊は行わないことといたしました。

 ここ伊勢は、6年前にサミットが開催された場所でもあります。伊勢志摩サミットでは世界経済などの課題に対するG7の力強いメッセージが発信されました。さらにサミットが終わった直後には、オバマ元大統領による米国の現職大統領として初の被爆地広島訪問が実現をいたしました。オミクロン株の影響で残念ながらNPT(核兵器不拡散条約)運用検討会議は延期されることになりましたが、被爆地広島出身の総理大臣として、核兵器のない世界の実現に向け、引き続き全力を注いでまいります。

 冒頭、干支について一言触れました。実は、「寅」という字にはもう一つ、「志を同じくする者同士が助け合う」という意味もあるそうです。新型コロナ対応、新しい資本主義の実現、外交・安全保障、そのいずれを取っても困難な課題ばかりです。これらの課題に力強く立ち向かっていくためには、信頼と共感によって結ばれた多くの人と助け合っていくこと、これが必要です。そのために、私は今年も国民の皆さんの声をよく聞きながら、丁寧で寛容な政治を進めてまいります。

 最後となりましたが、国民の皆さんにとって本年が実り多い1年になりますことを心から御祈念申し上げて、話を終わらせていただきたいと思います。
 本年もどうぞよろしくお願いいたします。
 ありがとうございました。
(以下略)』

この記者会見の内容については、早速賛否両論が出ています。

例えば、同日21時58分に産経新聞 THE SANKEI NEWSが「首相、駐中国大使と会食「欧米もしたたか外交」」の題で、次のように伝えました。

『岸田文雄首相は4日夜、東京都内のホテルで垂秀夫駐中国大使と会食した。首相はその後、BSフジ番組に出演し、「(垂氏との会話の)中身は言えないが、欧州、米国も中国との関係はしたたかにいろいろな工夫をしている。日本もしたたかな外交が求められると思いながら話を聞いた。表面だけ見ていると間違ってしまう」と述べた。(以下略)』

確かに、外交は本当にしたたかでなければ成立しません。
その点は岸田文雄首相の見解は正しいかと。


ただ、その外交の面でも懸念が持たれているのが、日米等の首脳外交の遅れです。

同日15時30分にzakzak by 夕刊フジが「オミクロン株が世界で猛威、岸田外交に〝逆風〟 日米対面での首脳会談が難航 月内訪米見送りなら同盟にほころびの印象」の題で次のように指摘しています。

『新年早々、日本でも新型コロナウイルスの新たな変異株「オミクロン株」が脅威になってきた。欧米で昨年末、新型コロナの新規感染者数が過去最多を更新するなど猛威を振るっているが、日本にもジワジワと押し寄せてきたのだ。3日には、国内で782人の新型コロナの新規感染者が確認され、全国各地でオミクロン株の検出が相次いだ。この感染拡大は、4日で就任3カ月となるがセットすらできない、岸田文雄首相とジョー・バイデン米大統領による初の対面での日米首脳会談の実現に加え、日本経済の回復も直撃しかねない。2022年は多難の船出となりそうだ。

(中略)

日本でも今月から、医療従事者や高齢者施設の入所者・職員に対する3回目の接種が本格化する。

岸田首相は3日放送の文化放送の番組で、「幅広い方に前倒しで受けてもらえる体制を検討していきたい」と述べた。

こうしたなか、オミクロン株の感染拡大が日本外交に影響している。

中国の軍事的覇権拡大が進み、「台湾有事」「日本有事」が懸念されるなか、岸田首相とバイデン大統領の対面による日米首脳会談はいまだに実現していない。

日本政府としては、岸田首相の早期訪米を実現して、バイデン大統領と認識の共有を図りたい構えだが、政界屈指の「親中派」である林芳正外相が就任して以来、日米関係は微妙になっている。

オミクロン株の感染拡大を理由に「月内訪米」が見送られれば、国内外に対して「日米同盟にほころびが生じた」との印象を与えかねない。

(中略)

岸田政権は4日、第一次政権発足から3カ月となるが、オミクロン株が日米関係の強化に水を差している。

日本企業は4日から仕事始めが多いが、オミクロン株の影響によっては、ようやく活発化し始めた社会経済活動が再び抑制される可能性もある。今も低調な飲食業や旅行業を中心に再び打撃を受けることになれば、22年に期待される経済回復も厳しいものになってしまう。

岸田日本は大丈夫か?
(以下略)』


正に、この記事の指摘通り、外交も安全保障も、オミクロン株対策のようにきめ細やかな対応や対策、何よりも首脳同士を含めた人間関係の構築が大切です。

全ては相手との接触や交渉、そして信頼関係の構築が鍵なのであり、この点は全ての方々が同意されるかと存じます。


岸田文雄首相のオミクロン株と外交安全保障政策は決して他人事では済まされない!!



1月4日発行(1月5日付け)の夕刊フジ紙面
出典:こちら夕刊フジ編集局 ツイッター


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