善根宿=修行僧や遍路、貧しい旅人などを無料で宿泊させる宿。
宿泊させることは、自ら巡礼を行うのと同じ功徳があるとされた。
初日の心づもりでは焼山寺からタクシーで柳水庵まで行き、そこから歩き始める。だったのですが予定のバスに乗り遅れた上、乗ったバスは途中までしか行かず寄居中というバス停で降ろされました。12時半過ぎだったのでうどんやさんでもないかと見渡すとなにやらお洒落な佇まいのレストランがあったので入りました。
そこはザックを背負った姿には似合わないイタリアン的な、空間天井は高く照明にもこだわりが感じられる、オーガニックのワインの瓶がずらりと並ぶお店です。お客さん達の冷たい視線にたじろきながら案内されたカウンターに腰を下ろしました。
ランチメニューは二つ。キッシュとチキンカツ。キッシュを食べのですがあまり美味しくなかったです。でも、デザートの小さなケーキと珈琲はとてもおいしくて元気が出ました。
13時半に出発。焼山寺の麓のすだち館まで歩かなければなりません。もう、今日は柳水庵までは行けません。だからふて腐れたようにゆっくりと休み休み鮎喰川に沿って歩きました。時々、車が横を走り抜けていきます。
7キロほどあったでしょうか、15時過ぎにすだち館に着きました。
すだち館は老齢の夫婦でやっている民宿です。元は善根宿だったのを林業に従事していた夫婦が6年前から食事や部屋を提供するようになったそうです。険しい焼山寺から降りてきた人には救いになる位置にあります。
ご主人が神山温泉まで送迎してくれます。その間に奥さんは夕飯の支度です。
基本、遍路は朝早くに発って15時くらいには宿に入ります。
宿泊者みんなで食事をいただきます。情報の交換もします。
オランダ女性とカナダ女性がいました。別々に来てどこかで一緒になったようです。
二人が持っていた英語の四国遍路案内の本に驚きました。地図は元より詳細に説明されています。
オランダ女性は三度目だそうです。何が魅力で?と聞きたかったですが貧しい英語力では無理と控えました。でも彼女に洗濯機の使い方を教えてあげることができました。遍路宿には洗濯機と乾燥機が置かれています。だから、荷物を少なくすることができるんですね。順番待ちで使います。
他は中年の男性二人と女性が一人同宿者です。
奥さん手作りの夕食。スダチをたっぷり豆腐や刺身醤油にかけます。
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