翌朝。同宿の人たちがそれぞれ出発し、ザックを置かせていただいて7時半に出発です。昨夜から手伝いに来ていた女性に柳水庵の駐車場まで送ってもらいました。前回、タクシーに来て貰った所です。4月に来た時と同じようにお堂も廃業した民宿もあり、きれいな水も湧いていました。
一般的には藤井寺を朝に発って焼山寺に向かう中間点になるので、まだ人影はありません。でも、軽トラが一台止まっていました。関係者かな?
歩き出そうとしましたら男性が現れて「焼山寺かい?わかりにくいから乗りなさい」
前回はぞろぞろお遍路さんが歩いていたのでついていけばよかったのですが、誰も居ないのでちょっと困っていました。お言葉に甘えて助手席に。男性は松茸を採りにきているそうです。そういえば赤松があります。昨日は一万円になったそうです。今も三つみつけたとか。でも、無断で採っていいんですかぁ。ここは自分ちの山だよ~。
そっか。遍路道でも国有でないところには地主さんがいるんですね。松茸を分けてもらおうかと思いましたがまだ先があるし荷物になるので諦めました。
今回は前回の反省からカメラもipadも持って来てません。しかも、この時はウエストポーチに2本のトラッキングポールしかもっていません。
ウエストポーチに納経帳、お詣り用品やスマホペットボトル、お金など必要品を入れています。
登山入り口まで送っていただいていざ、出発です。8時半。
「焼山寺まで五十丁」の石柱。一丁ごとに建っているのでこれがとても励みになりました。
深い木立にひっそりと続く道は起伏に富んでいて足元一点集中で歩かなければなりません。私一人の小道。ポールはとても楽に歩かせてくれます。天上の道といわれほどの美しい景色が望めます。楽勝じゃんと思ったものの歩幅が短いのでしょう。しばらく歩いていると後ろからきた三人組に追いつかれ道を譲りました。若い男女に先達さんです。先達というのは遍路のしきたりに沿って導き案内するプロです。厳しい審査に通って公認になるそうです。
抜かれちゃったと思いながら歩いて行くと右手に曲がった所に石段がありました。その48段を上っていくと大きな杉(一本杉)を背景にお大師さまが立って居られました。
そう、このお姿に会いたくてリベンジしたのです。標高745m。
ベンチに三人組が座ってて先達らしい人が由来などの説明をしています。
ローソクとお線香でお詣りしました。トイレに行って三人組がスタートした後から歩き始めました。
ここから集落まで降りてまた登りです。下りは膝にきますし登りは息が切れます。年には勝てません。集落までは道も瓦礫や岩の厳しい道でした。後ろからきた若者がひょいひょいと飛ぶように降りていきます。やっとついた集落にはスダチがたくさん実っていました。落ちている実を一つ拾って香りを嗅ぎながら先を進みました。
「是より二十丁」がんばるぞ。あと十丁になったのは12時。しばらく平坦な道が続き道端には可愛い竜胆や野菊などが咲いていました。やっと、焼山寺のお堂が見えました。ところが、そこは裏側で表まで迂回するのでえらく長いのです。そして12時45分に到着しました。やはり足の衰えを感じずにはいられません。
境内には立派な杉の木が何本も立っています。二度目ではありましたが感慨は同じ以上に深かったです。
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