通勤路は田舎の道。田んぼを見るといつも落ち着き癒される。振り返って
みると、結婚するまでは田舎暮らしだった。結婚してからは都会暮らしが多
く、最初は息の詰まる思いをしたものだ。車の排気ガスで鼻の中は黒くなる
東京暮らしにはうんざりだった。上京して3ヶ月蓼科、車山、美ヶ原で息抜
きして救われた。サラリーマンをリタイアし、今では気ままなボランティア
といっても、社会的責任は感じるが自然の風景には充分癒され観賞できる。
心に余裕もでき、そうした年齢にもなったのだろう。わき目も触れず無我夢
中で突っ走った時代は、我々老人にとっては懐かしいが、これからの若者に
「懐かしい」という老人の気持ちはとうていわからない。老人もまたこれか
らの若者のこころのよりどころが、何処に落ち着くのか判らない。「剣岳」
を見れば判るような気になる?