作家物の茶碗と言えばお茶かと思うけれど、そういう作為のある造りとは全く違って、ロクロで同じものを数多く挽き出す飯茶碗であっても作者の特徴がよく出ているものがあって、そういうのを二つばかり。
お茶の素養が全く無いから値の張るお茶茶碗には縁遠いのは幸いとしなくちゃと、かわりにロクロ物で数が作られる飯茶碗は安いからいい、そういうものの中でも窯元を訪ねてちょっとばかり気に入って買ったものが少しだけある。
冒頭写真は瀬戸の赤津焼の西山窯を10年以上前に訪れたときに買ったもので、この作者山口正文の黒織部風のものはぐい呑みやコーヒーカップなども持っていて以前にコーヒーカップは紹介した、2年続けて訪ねて志野風やその他のものなど花瓶や皿や湯呑みなどといくつか購入したのだが、どれも美濃焼の伝統を受継ぎながらモダンさもあって僕が好きな窯なのだ、現在はどうやら息子さんが受継ぐべくやっているようで、それらしき名前の作品を見るようになった。
二つ目は会津本郷の宗像窯の民芸調陶器の飯茶碗で、窯元七代目の宗像亮一作のもの、この窯元でももう息子さんが日本伝統工芸展で入選するなど立派に八代目を継いでいて、この飴釉や灰白釉の器などは裏の名前印をみないと親子の別が分からない。
こちらの焼物ももう会津に旅行したときに何回も訪ねていて、有名な鯟鉢を初めとしてコーヒーカップや皿、徳利などいくつか買ったものだが、民芸陶器としては格段に高くなってしまったなぁ。
2010年からの再掲です