熊本番傘お茶の間川柳会が「壺」26号を発行 しました。
令和3年10月10日発行 発行人:黒川孤遊 編集人:井芹陶次郎
今回は、コロナの影響で8月句会を中止し、9月句会は誌上句会になりました。句会が開催されないのは大変寂しいものです。早いコロナの終息を願うばかりです。
◆26号から「てくてく前号鑑賞」の担当が佐賀・吉野ケ里町の真島美智子さんに変わりました。美智子さんは柳歴50数年のベテランです。ご期待ください。
◆ 今号も「壺の詩」には力作が集まりました。
何してもひとり芝居になる独り 井上としお
脱ぎ捨てた靴下拾いこのヤロウ 田島紀美子
心音にすがる余命が情けない 黒川 福
今日の運くしゃくしゃ丸めゴミの日に 牛島 孝之
苦も楽も過ぎれば小さな古写真 岡崎 信五
◆「流花 女性川柳伝」黒川孤遊では、福岡の園田惠美子さんが紹介されています。
ダウは最安値 大根は煮える
母は確かに死んだ固めのご飯炊く
愛百話どの疵口も美しい
◆今号から嶋本慶之介さんの「熊本の川柳 歴史散歩」を連載します。「第一話 田中辰二(鳴風)と吉岡五竹」には熊本川柳の黎明期がエピソードを交え、興味深く書かれています。一読をお勧めします。
・ 現存している昭和16年9月発行「火山灰」第二号から五竹の句。
労働の清さに太る指の節
子守唄夕日は長い長い影
キャンパーの詩吟が月に届きそう
・辰二の句碑から
移り香にひかれ今宵の影をふむ 辰二
願い事叶った今日の禮詣り 辰二
石段の数だけ濁世遠ざかり 鳴風
写真は「壺」26号裏表紙から
27号もご期待ください。 編集人 陶次郎
(ご入会、ご購読のご希望は陶次郎または孤遊まで)