川柳「 湖 」 ふるさと川柳15回大会報告
課題「乱」
投句者464名、579口、1158句の投句がありました。
選者は12人(伊藤寿子、渡辺松風、加藤ゆみ子、岡本 聡、興津幸代、米山明日歌、中山恵子、吉崎柳歩、赤松ますみ、石橋芳山、梅崎流青、浅利猪一郎)による共選。清記選。
熊本から11名参加。県内関係者の入選句の一部は次のとおりです。
乱切りのナスに激論しみ込ます 中山 和
世の乱れ問うようにくる逆走車 森永 可恵子
字の乱れ母のローソク消えかかる 中原 たかお
団塊がそろそろそろそろそろそろ 阪本 ちえこ
大根を乱切りにする裏の顔 宮本 とも
時空超え太鼓は人を狂わせる 上田 美知子
上位句は次のとおり。
最優秀句 積乱雲だったね二人若かった 北海道 高橋みのる
優秀句一席 観覧無料 戦争を見ていきなさい 愛知県 柴田比呂志
優秀句二席 生きている乱のかたちを変えながら 石川県 岡本聡
優秀句三席 一線を超えた葦ではいられない 秋田県 鈴木祐里
1年に2回の大会です。「海」の会員である私は句とエッセーを発表しています。入選句はそれぞれ個性的な句が選ばれるようです。私が出した「団塊がそろそろそろそろそろそろ」の句は以前〈十日メール川柳句会〉(本研究協議会主催)に投句した句です。誌上大会に出すのは2回目。ということは1回目は没でした。そのときの題は「そろそろ」でした。
今回の湖の題は「乱」。乱を入れずにそのまま出して、2人の選者に入選しました。大会の傾向と選者で違うものだなと再認識。毎月の〈十日メール川柳句会〉は勉強の場と位置づけているので、真新しい感じの句をとなるべく意識したいところです。
この湖のふるさと川柳はどちらかというと、見慣れた着想ではなく手垢のついてないような新鮮な句が好まれるようです。今回投句されてない方は是非とも次回の投句を。
第16回「ふるさと」川柳募集案内
題 「縁」 浅利猪一郎 他11人の共選・複数口応募可・清記選
締切 2023年1月31日 消印有効 一口2句1,000円
投句用紙はちえこまでどうぞ。 (レポート 阪本ちえこ)