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地域の可能性、その原点
竹中工務店東京本店内にあるギャラリー「A4」で開催中の
「木造モダニズムの可能性~日土小学校と松村正恒展」に行ってきました。
展示スペースは案外奥に広く、内容も充実していたので
1時間半かけてじっくり見てきました。
ちょっとびっくりしたのが図面。
建築家の展覧会で今まであまりお目にかかったことが無いような、ラフな図面なのです。
もう、字は書きなぐりに近いし、通り芯とか寸法とか殆ど入ってないし。
で、なんでそうなのか、と言うことなのですが。
今回メインで展示されている「日土(ひづち)小学校」は
中校舎と呼ばれている校舎が1956年、東校舎が1958年の竣工、
八幡浜市役所土木課建築係時代の松村正恒が設計を担当しています。
松村は戦前から戦中にかけて土浦亀城の事務所に在籍していて、
(ということは当時のエリートアトリエ事務所で修行したと言うこと)
戦後、故郷の四国に帰って八幡浜市役所に奉職したという経歴の持ち主。
日土は学校としては8校目にあたり、他にも病院なども設計しているので
とにかく相当な仕事量をこなしていたことになりますね。
なので、滅茶苦茶時間が無くて忙しかったらしい。
(当時の新聞のインタビュー記事でもそのように語っています、
まさに戦後復興期の活気を感じさせますね)
まあ、そんな訳で現場でスケッチ描いているような勢いの図面になっちゃった、のかと。
*とはいえ建築の質を実現するのに必要な図面は落とさずに
家具の詳細に至るまできちんと描いているのは凄いところ。
松村の八幡浜市役所時代の学校建築は建築計画の分野からも高く評価されていますが、
「インターナショナル」と「地域(ローカル)」を誠実に繋いでゆく姿勢は
「木造モダニズム」という表現形式とも通じる部分があったのではないでしょうか。
(木造=地域、インターナショナル=モダニズム、ね)
因みに「木造モダニズム」というのは日本の発明品らしいのですが、
であればこの日土小学校が重要文化財に値する、と言う意見も頷けます。
ただ、生前村松自身は常々「建築は器に過ぎない」と言っていたとのこと、
そんな評価云々よりも、今でもこの建物が現役の小学校として
生き生きと使われていることに喜びを感じているかもしれません。
*ところでこの小学校は2009年に復原と機能性向上の両立を目的に大規模改修されているのですが、
特徴であったクラスタープランの教室は普通教室から特別教室に用途変更され、
新しい普通教室は主に増築された西校舎に収められたようです。
(新しい普通教室は教室間に多目的スペースを挟んだ現代風のオープンスクールになっています)
既存の普通教室のうち、2階にあった教室は廊下から階段を上がらないと入れない構造だったので
そこがネックになって特別教室に用途変更されたのかな、とも思いますが・・・
廊下と教室の間に光庭を差し込んで教室の二面採光を実現し、それをクラスター形に昇華させた、
その先進性を考えるとちょっと残念、かも。
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