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「東北の歴史的建造物の復旧と街づくり」視察(その2)
新幹線のくりこま高原駅前のホテルに泊まり、翌日は栗原市から視察のスタートです。
栗原市は今回の震災で最大震度7を記録した場所です。
被災から見事に復旧した金成ハリストス正教会(1934・市指定文化財)。
写真で見るとかわいらしいサイズに見えますが、実際に見るとたっぱが高くて堂々としています。
聖堂内部。修復のためにロシアを始め各地から義捐金が寄せられたそうです。
ハリストス教会そばの旧金成小学校(市指定文化財)。
被害は塗り壁の隅が若干剥落した程度で軽微だったとのこと。
窓が大きくて壁はないし、部材もさして太いとは思えないのによく耐えました。
旧くりはら田園鉄道の若柳駅。
周辺は鉄道の車両や施設や保存ゾーンになっています。正面の電車庫が応急復旧措置が取られている建物。
もともとあった方杖がかえって悪さをしたのか、柱が折れて斜材も外れてしまいました。
仮設詳細。仮設の支保工で荷重を支え、柱にはもう一本柱を抱かせています。
こちらは被災が軽微だった駅から見て右側の電車庫。
ここの凄いところは、こういった後方施設が丸ごと残っている事で、
個々の建物の価値や劣化状況を超えて産業遺産として極めて貴重だと思われます。
(この項続く)
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「東北の歴史的建造物の復旧と街づくり」視察(その1)
長崎レポートが途中で頓挫していますが、10/20-21に弁護士会と建築家協会(JIA)のメンバー合同で
東北被災地の視察をしてきましたので、ご報告を。
「視察」と言う言葉は上から目線のような感じもしてしまい、気が引けるものがありますが、
かといって実際見に行っただけではあるのです。
陶器市で賑わう蔵のまち・宮城県村田町も、地震で大きな被害を受けました。
JIAのメンバーも文化財ドクター事業で復旧のお手伝いをさせて頂いていますが、
プラナリアは初めて伺いました。
大変な人出で建物が良く見えませんが、店蔵とその左手に立派な門が見えます。
村田の商家は間口に比して奥行きがとてつもなく深いのが特徴で、
店蔵の奥にこのような座敷が控えていたりします。
こちらはカネショウさんの店蔵。
2階はレトロな博物館になっています。
ところがどっこい小屋組みは洋風トラス(風?)でそこが大正建築の面白いところ。
こちらは「乾坤一」の大沼酒造さん。まだ棟が壊れたままなのが痛々しいですが、
被災を乗り越えて今年も仕込みに入られています。
村田には店構えを改修していて一見店蔵に見えない建物もありますが、
よーく見るとほらこの通り!、剥がしてみたいですね。
大きな津波被害を受けた名取(場所は仙台空港と仙台東部道路の間・・・)で、
水耕栽培に切り替えて復興を目指す「さんいちファーム」さん。
代表を務める瀬戸さんから説明を頂く。
水耕栽培に利用する水は全て雨水利用で、雨水はパイプで全て回収しています。
津波で壊滅的な被害を受けた閖上地区。
「閖上まちカフェ」は人々が自分の気持ちを素直に語ることのできる場として機能しているようです。
建築家の針生陽子さんから復興まちづくりの様子について話を伺いました。
(この項続く)
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