ブロック塀の下にあった子供靴は、いつの間にか位置が変わっていた。
誰かが、花壇の縁に移動したようだ。

ただ、この場所は反対側から見ると、ほとんど靴が隠れてしまう。
ここにあるのを知らないと、まず見逃してしまいそうだ。

そのせいか、靴はずっとそこにあった。
強い北風が吹いても、吹き飛ばされることもなかった。
さいわい、その間に雨は一度も降らなかった。
昨日見ると、靴はなくなっていた。
やっと、持ち主の元に戻ったろうか。
今日は、小雨が降っていて、雪になるかもしれないと予報されている。
何とか濡れずに済んだようだ。