茶語花香

人生は旅なり。
中国茶をはじめ、花のある暮らし、読書、旅などを中心に、日常の出来事を綴ります。

その地の茶壺にその地の茶 その一

2014-03-12 16:29:35 | 茶器
紫砂壺ビジネスの過熱により、現地宜興では、紫砂壺に適する良い紫泥や朱泥が、とっくに少なくなりました。現実では、良い紫砂壺に出会うのがなかなか難しいのです。

そのような話しを中国にいる古き友人にボソッと話したことすら、自分が忘れていました。

半年前に、その友人の来日中、写真の紫砂石瓢壺をプレゼントされました。

有名作家一族の作品だそうです。

友人は騙されたのではないかと気になり、お返しにも実に悩みました(苦笑)。でも、心の底では、やはり涙を汲むほど嬉しかったのです。真的非常感謝!

気心の知れた友人のためにも、頂いた茶壺を大切に育てていきたいのです。

大きめな茶壺に、大きめな茶杯二客がついています。

紫砂壺の世界では、決まった種類の茶を決まった茶壺に淹れることにより、茶壺にそのお茶特有な香りを吸い込まれ、使い込むことによって、茶壺のツヤも淹れる茶の味わいも日に深まっていきます。

けれど、余りには大切な茶壺なので、何のお茶を淹れるか、考えるうちに、日数ばかり経ってしまいました。

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梅花の海を目の前にして

2014-03-08 20:01:13 | 中国茶・世界のお茶

目の前にあるこの梅林に息をつき、無性に頂きたくなるお茶があります。


梅花茶。ほのか梅の香りをして、柔らかい表情の花びら。


80度の湯で淹れ、ガラス器の中で、蕾み達が互いに背中をこすりながら、ゆらゆらと舞う。なんとも可憐な風景。

初めてそれを頂いた時の感激、忘れられません。梅のエキスが、こんなに花に凝縮されるとは、思いもつきませんでした。

梅酒や梅ジュース好きな方は、きっとこの梅花茶も好きになり、中国茶の世界が更に広がりますでしょう。

なかなか情報の少ない梅花茶について、使用される梅の花について調べることができました。

こちらの白の梅ではなく

ピンクの梅でもなく

正解は、がくの部分が緑の白梅です。
(中国名:緑萼梅花)

東洋医学では、がくが緑の白梅は、薬用がもっとも優れており、「疏肝和胃」(肝臓と胃の気機を通暢させる)、「生津除煩」(体の水分を潤い、イライラを解消する)効果があるとされています。

梅花茶の主な産地は、水墨画のモデルにもなっている中国安徽省黄山です。黄山といえば、緑茶の黄山毛峰を連想します。

いつかは、梅花茶と黄山毛峰の採茶時期に合わせ、黄山を訪れてみたいのです。思いがすっかり黄山に馳せまして…

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うらりん先生のプライベート茶会

2014-03-01 21:06:19 | 茶会・茶勉強会
茶友Fさんの計らいで、茶友四人と、「香白韻」茶塾うらりん先生の自宅サロンにお邪魔しました。


お花のしつらえから、茶請けの盛り付けまで、洗練されたうらりん先生のセンスがあちらこちらに光り、輝いて見えます。


わびさびの中、華やかさもあり、先生ならではのスタイルです。もうすぐひな祭りということもあり、その日のしつらえに、どこか乙女ゴコロの可愛らしさもあり、うっとりします。

異なる作家さんの茶器達が、先生の手にかかれば、茶席が見事にまとまりました。分かりやすい写真が取れなかったのですが、同じマット系の白の器でも、作家さんの作りによって、質感や手触りが微妙に違います。それを味わえるのも、作家さんの器を使った茶会の醍醐味でしょう。器好きなら、きっと目に鱗です。

華泰の大先輩でもある先生の作法に、見慣れる安堵感のうえ、先生ならではの格好良い仕草にぐっときます。お茶を淹れて頂きながら、沢山のアドバイスをしてくださいました。

愉しい時間がいつもあっという間に終わります。二時間ほど経って、そろそろ失礼する時間かなと思った頃、うらりん先生から、「和室の茶席も用意できました。どうぞ。」

えっ、第二部もあるの?!テンションがマックスに達しました。


案内されたのは、和室です。扉を開けてみると、ランプに蝋燭。まるで時代劇のロケのような風情のある茶室でした。ここからの感動と愉しい女子トークは、私と一緒に行った茶友達の間で、秘めておきたいのです(笑)

すっかり日が暮れるまでお邪魔しました。感動と心地よさに浸かった午後でした。

先生のご裁量とおもてなしのスピリッツに、私が感銘を受けました。メンバー達もきっと同じような思いに違いありません。先生、本当にどうもありがとうございました。

そして、企画して頂いたFさんをはじめ、ご一緒の皆さん、愉しいお時間、どうもありがとうございました。

<茶譜>
第一部
文山包種茶
凍頂烏龍大葉種
蜜香烏龍

第二部
東方美人
烏龍老茶

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