茶語花香

人生は旅なり。
中国茶をはじめ、花のある暮らし、読書、旅などを中心に、日常の出来事を綴ります。

迎春茶会の御礼

2014-02-25 19:39:11 | お知らせ

新緑がほしい、春らしいお花を見たい。
迎春茶会の今日は、その思いでしつらえてみました。

昨年結婚しました従姉妹の結婚式で、義理のお母様が来客の一人一人にプレゼントしてくださった、桜をモチーフしたお手製の粘土の置物は、茶会で一役を果たしました。

毎回、季節に合わせ薬膳のお茶やお食事を、少し取り入れたいと思います。今回は、準備期間が短かったので、迎賓茶(ウェルカムティー)一品のみ、薬膳的に考案しました。
氷山雪菊と山査子の冷茶。

本格的な春が訪れるまで、まだまだ体を温めておいた方がいいので、温補効果の氷山雪菊の再登場です。
氷山雪菊とブレントしましたのは、山査子です。
東洋医学の五味理論では、春に向け、酸味のある食物を取りはじめるといいとされています。山査子を取り入れました。
中国語に、「開胃kai1 wei4」という言葉があります。食欲をそそるという意味です。サンザシの「開胃」効果は、昔から注目され、食前に頂くと良いとされています。

午前中の茶会は、軽食をつけるように私なりに配慮してみました。今回の軽食は、干し椎茸をふんだんに使った台湾腸詰入りの炊込み御飯です。間取りがオープンキッチンになっている我が家では、御飯が炊き上がる頃、炊込み御飯の香ばしい香りが茶席のダイニングに漂ってきました。
茶会の最中で、お茶本来の香りも楽しみたいというのに、炊込み御飯の香りが邪魔でした(汗)。

茶会の前日に、用で恵比寿に行きました。帰りに、広尾にある龍屋という和菓子屋で、春らしいさわらぎを目にしました。
餡は、インゲン豆と抹茶と柚子、三種類のミックスペーストでした。甘い口当たりですけれど、ゆずの風味が効いていて、新鮮感のある甘さでした。岩茶の大紅袍と合います。

茶会の最後に飾ったのは、宇治抹茶の老舗、丸久小山園の宇治抹茶をたっぷり使った、京風バウムクーヘンと九曲紅梅でした。

今日ご参加された皆さん、どうもありがとうございました。

また、春の新茶会でお会いしましょう。

<茶譜>
氷山雪菊と山査子の冷茶
烏東単そう杏仁香(広東省 2012年)
東方美人(台湾 蘭亭さんの蘭亭美人)
大紅袍(福建省 2012年)
九曲紅梅(浙江省 2011年)

<軽食>
台湾腸詰入り炊込みご飯

<茶請け>
さわらぎ(広尾 龍屋)
GODIVAビターチョコ
ナッツの合わせ

<デザート>
宇治抹茶ばぁむくうへん(京寿楽庵)


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九曲紅梅は、どちらの茶杯で頂こうかな?

2014-02-21 12:26:11 | 中国茶・世界のお茶
四日後の茶会は、決まらないことがまだ多いのです。

茶譜の一つは、九曲紅梅を出そうかなと考えています。ほのかチョコの香りをする九曲紅梅は、本当ならばバレンタインに出したいぐらいですね。ビターチョコを欲しくなるような、そんな味わいです。

一方、今回の茶席は、淡い水墨画のようなぼけ緑のテーブルセンターを使うことが決まりました。

ところが、どの茶器で入れるかによって、九曲紅梅の良さを一番引き出せるか、試みました。

それに、同じ茶器で入れても、それぞれ異なる材質、異なる厚みの茶杯で頂くと、口当たりや味わいがこんなに変わるのか、自分の中で驚きました。

料理は科学と言いますが、お茶も科学ですね。

茶会の準備は、大ベテランの先生方々も大変と言いますので、茶会初心者の私は、間違いなく大変x大変x大変です。けれど、茶会をやってこそ、発見できることもたくさんあります。

喜んでくれるお客さんの笑顔を見て、それまでの苦労が全部吹っ飛んでしまいます。

後も、そろそろ詰めよう…

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新作のウェルカムティー

2014-02-18 08:46:27 | 中国茶・世界のお茶

元宵節に予定していた茶会は、雪の影響で中止することになりました。振替として、来る2月25日(火) 10:30-12:30に、南行徳の自宅で茶会を開くことになりました。

しかし、元宵節が終ってしまえば、旧正月の茶会は、やはりいささか不都合に感じます。

季節が冬から春に移り変わり、茶メニューなどを一新にしたいと思います。

朝から新しい薬茶を考案しました。

当日のウェルカムティーとして出すことが決まりです。どうぞ、参加予定の方々、楽しみにしてください。中味は、一先お見せしましょう。シンプルですが、作った思いと効用は、当日に説明させて頂きます。

一名の残席がございます。ご興味のある方は、どうぞお問い合わせください^-^。

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湯圓と兎子燈のある元宵節

2014-02-15 16:37:34 | 日常

昨日は、旧暦の正月の15日にあたります。中華圏では、元宵節(yuan2 xiao1 jie2)を祝う一色です。


元宵節に必ず頂くのは、白玉団子のような湯圓(tang1 yuan2)です。写真(上)は、黒ゴマの餡。写真(下)は、豚肉の餡。他に、ピーナツのアン、こしあん、野菜アン、色々です。それを食べると、お正月がそろそろ終わり、気持ちを引き締めなくてはならないと思わせてくれます。

そして、元宵の夜に、子供達が兎子灯(tu4 zi deng1)というコロのついた提灯を引っ張り、街を「過灯(guo4 deng1)」します。

その由来を、改めて調べてみると、唐の時代に遡るそうです。当時の人々は、兎が縁起の良い動物とされています。旧暦の15日に、兎の提灯が盛んで、今の引っ張るタイプの兎子灯の始まりだそうです。

かつて、私もウキウキして、その兎子灯を家の前で引っ張る一人でした。


今の兎子灯は、プラスチックでできています。昔は、親の手作りで、紙でできていることが多かったです。真ん中に、今のように電球ではなく、一本の蝋燭でした。

巷口に出る前に、引っ張っていた兎子灯が転倒し、燃やしてしまい、大泣きしてしまう記憶もあります。

ああ、懐かしい…^ ^

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紅葉に思わせる茶殻

2014-02-15 11:25:54 | 中国茶・世界のお茶
天然な蜂蜜やフルーツの香り、深い琥珀色の湯色。東方美人に魅了される方々は、実に多いです。

青心や白毫は、東方美人のもっとも一般的品種ですが、茶通で東方美人の紅心に出会ってから、すっかり紅心の虜になってしまいました。

台湾新竹県峨眉郷石井村の徐燕謀茶師によって作られる東方美人の紅心は、マスカットとハニーをミックスしたような香り、口に残るその醇厚の余韻。何しろ紅葉のような茶殻を初めて目にしたときの感動は、今でも覚えています。

(上)紅心 (下)青心
茶葉は、青心のほうが若干細いけれど、色みはさほどの差がないように見えます。

茶通さんの紅心の正式名称は、硬枝紅心です。触ってみると、名の通り、幾分しっかりしています。

けれど、茶湯に淹れると、見事に化けてみせます。


よほどの時でないと、大事にとっておいてあります。

雪かきにがんばった今日は、一杯淹れました。

口に含むと滑らかで甘く芳醇で、自分への最高のご褒美です。

その後、茶殻を雪の上に挿してみました。

どれを取っても綺麗な一芯二葉です。茶農さんの丁寧な仕事ぶりが、茶殻を見て伺えます。

深みのある真紅、しっかりした茎、一枚一枚厚みのある芽と葉、葉にくっきりとした脈絡。なかなか見応えのある茶殻です。

紅心を頂く日は、つい、しばらく茶殻を観察してしまうような、そんな東方美人です。プレスできれば、ぜひしおりにしたいぐらいです。

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