茶語花香

人生は旅なり。
中国茶をはじめ、花のある暮らし、読書、旅などを中心に、日常の出来事を綴ります。

ヤマアジサイのよもやま話

2020-06-27 08:20:00 | 街散策・旅行



ゆううつの梅雨空の元で
楽しませてくれる紫陽花。

こんもり咲く紫陽花よりも、
縁だけ花が咲くヤマアジサイ(ガクアジサイとも言う)が可憐でもっと好き。

ヤマアジサイの花しべの色が白→ブルー→ピンク→赤に変化していく。その微妙な色合いも、なんとも心が和む。




ヤマアジサイの変種にアマチャがある。昨年六月、アマチャの花が咲き誇る建仁寺霊源院を訪れ、アマチャの庭を眺めながら、甘茶を頂き、アマチャにまつわる話し等が鮮明に覚えている。

自粛期間中の四月、アマチャの鮮葉を使い自己流で製茶もしてみた。えぐみも甜分もすごくて、飲めるようなものではなかった(笑)

霊源院の庭に、お釈迦ゆかりの言われの三本の樹も植えられている。お釈迦さまは無憂樹の下で生まれ、菩提樹の下で開智され、二本の沙羅樹の間で入滅(にゅうめつ)された。いわば仏教の三大聖樹。

印象深い旅。

京都、また行きたい。






連絡帳

2020-06-17 22:23:00 | 日常
◯月◯日

【保護者から】昨日は園でお誕生日を祝って頂き、そして先生方々に素敵な誕生カードまで作って頂きありがとうございました。家では、ケーキを目の前に出ると、目をキラキラしてすぐ何をやるべきか、待ちきれない様子でした。保育園で覚えた「誕生日おめでとうの歌」を一人でも何度も繰り返して歌いあげ、喜んでいました。蝋燭を一回吹き消したら、「もう一回!」と言いだし、もう一回やりました…とても楽しい二歳の誕生日でした。

◯月◯日

【保護者から】お風呂の前、自らトイレへ走り出し、「出た!出た!」と言いながら、トイレで排便成功!初めてのことで、たくさん褒めてあげました。

【先生から】今日は園庭に出て遊びました。ブタさん型の型ぬきを手に「先生やって〜〜〜」とリクエストしているNちゃん。パカッと作ると「先生上手‼︎」と手を叩いて褒めてくれました。ほめ上手はママ似かな⁈

◯月◯日
【保護者から】お風呂上がり、いつものようにミルク一杯を飲ませました。一口飲んだ後、「お薬(入ってるの)?」と聞いてくるNちゃん。とうとうばれてしまったかい〜〜💧飲みやむのかなぁ、と不安に思えていたら、本人がミルクを最後までごくごくと飲み干しました。(ほっとしました)。

◯月◯日

【保護者から】最近、畳み終わった洗濯物を、しまう場所まで持ってきてくれるようになりました。一回で持ちきれない時、少しずつ分けて何度も何度も持ってきてくれます。また、食事の後、きれいに洗った食器を、分かる分をしまってくれるようになりました。「えらい!えらい!」とたくさんほめてあげました。

【先生から】保育園では、遊んだ後のおもちゃをよくお片付けしてくれます。しまう場所までよく覚えるようになりました。

古い荷物を断捨離していたら、保育園時代の連絡帳数冊が目に止まり、つい読み入りてしまいました。

保育園で覚えてきた事、必然、家でもコピーする二歳の成長期。仕事が忙しい親代わりに、専門の先生に預けられた事に、改めてよかったと思います。とても良い保育園、そして優しい先生方々との出会い、改めて感謝します。

あの頃から、あの子明るい性格で、踊り大好き、お肉好きと書いてありました。すでに幼い頃から、肉食女子の素質が芽生えたのかぁ…笑

私が正社員を退職、派遣に切り替えるようになり、保育園に勤務証明書を提出していた事も書いてありました。あった、あったなぁ…しょっちゅう病気で保育園を休むNちゃんの看病と仕事の両立に苛まれ、国策も制度も、今ほど働くママの味方になっていない時代でもありました。

もしあの頃書き留めていなければ、とっくにどこかへ飛んでしまうような記憶のカケラばかり。今晩、たくさん拾い直しました。

じーんときて
目尻が熱くなりました…








姜母香

2020-06-16 05:00:00 | 中国茶・世界のお茶



早く目覚めた朝
リビングで静かに茶を淹れます。

頂きましたのは、広東省の烏龍茶、単欉茶(たんそうちゃ)です。同じ単欉茶でも、香型は数十種類以上楽しめます。

今日頂いた姜母香(きょうぼこう)は、普通のタンソウと比べて香りがほんの少し少なく、パンチも少ないものです。

舌の上を風が吹くみたいにサワサワするような渋みもほんの少し苦味もあってタンソウらしさを感じました。



茶殻をかき分け、じっくり見れば、えっ…配合されてますね。

うーん、面白いお茶でした。


オオキンゲイ菊

2020-06-15 21:21:00 | 花を愉しむ



夕食後の散歩道。

空き地に爛々と咲き誇る、大きな黄色花輪🌼二本持ち帰って調べてみたら、オオキンゲイ菊という外来種のようだ。

H18年立案された外来生物法という法案が気になる。
オオキンゲイ菊のような生命力の強い外来種が、在来の野草の生育場所を奪い、周囲の環境を一変させてしまうため、生きたままの運搬・栽培・譲渡が禁止されている法案。

連れて帰ったことも違法にあたるかしら⁈

法案ができたにもかかわらず、浸透されない限り、本法に定められた防除の強制力がないに等しい、との事も指摘されている。

野花の世界でも弱肉強食があるようだね。そして国粋主義と捉えてもいいようなこの外来生物法、たしか立案する一理もあるようにも思えた。在来種の植物が一変に消えてしまうことは一見想像し難いが、長い年月をかければ、あり得なくもない事だなあ。その国々の植物や原風景、残す事が大切だね。

それにしても煌々とした黄色、生命力が強靭そうだもんね。
中国語名 剣葉金鶏菊(jian ye jin ji ju)



マルベリーの樹(下)

2020-06-09 11:49:00 | 日常


ゴールデンウィークが過ぎた頃、仰ぐ密集住宅地のわずかな青空が、茂げた桑の青葉で遮られるようになった。

ある日、木陰の間を覗くと、いつの間にか、二本中の一本に赤い実が、点在するようになっていた。

息を呑んだー!

ほんとに桑の樹だったね!つまり、この赤い実、マルベリーってこと⁈

一粒摘み採り口に入れてみると、まだ硬くて酸っぱい。

報告も兼ねて植物に詳しい友人に連絡入れた。




「実が成熟するにつれて糖度があがる。透き通った赤、さらに黒くなる。その頃が食べ頃だよ」
成熟したマルベリーは、ブラックベリーに似ており、甘くてほど良い酸味が楽しめる。小さな粒が集まって一個の実になっているため、食感もしっかり。

調べてみたら、マルベリーに鉄分とビタミンCが豊富。

それから、毎日少量ながらも収穫祭。
収穫に訪れてくるのは、人間の私だけではない事がすぐ分かった。

朝から小鳥がさえずり、友を呼ぶ。実を食べては樹で憩う。大きな蜜蜂もやってくるから、怖くて立ちはだかる。

「私の手では届かない向こう側に、実がたくさんあるのに…こっち来ないでー」

と心の中で叫びながら、ハチ🐝が去るまで待ち続ける。

摘み採ったマルベリーを部屋で水洗いすると、ざるから一人の蟻さん🐜がうろたえて逃げていく。

成熟した実は、ハサミ✂️使わなくても指で簡単に摘み採れる。ベランダの柵に全身を預けることにした。片手で枝を体にたぐり寄せ、片手で成熟した実を摘み採る。

その姿勢もなかなか限界がある。せっかく近づけて採れそうになったので、一、ニ、三…五粒ぐらい採れたら一旦元の体勢に戻ろう。五粒目を取ろうとするその瞬間、掌に握り締めた四粒中の三粒が手から滑り落ち、一階の土に姿が消えてしまった!

一人で作業するならショルダーが要るね。もう一人がいれば作業が楽になる。

それでも毎日の収穫、多い時60粒。少ない時でも20粒ほど採れる。



朝食に作りたてのマルベリースムージーを頂く。収穫の多い日にジャム作って翌朝パンに塗る。ガーネット色のジャムになる。
本格的なお菓子作りは、ヨイショしないと中々容易にできない素質なのでとりあえずお預け。

マルベリーの樹は、マンション敷地のもの。たまたま、この部屋のベランダからは一番獲りやすかった。

日曜日、マンション自治会理事長ら男性二人、一日がかりで、伸びた樹の枝をだいぶ切り落とした。向こう側の一軒家まで樹の枝が当たりそうになり、毎年一回切り落としているそうだ。理事長ら二人も、マルベリーが食用できると知らなかったという。労作の後、作りたてのスムージーを二人に差し上げた。

だいぶすっきりした枝々の間から、再び青空が広がり、気持ちの良いそよ風が頬ずりしてきた。

刹那、本家に戻るまで、今の仮住まいが、栖と変わった。別の場所で部屋探していた時期もあったが、もうその必要がなくなったように思えた。

古い部屋を内装替えて、どうにでもなる。マルベリーの樹、私をこの部屋の主人として迎えてくれた。