茶語花香

人生は旅なり。
中国茶をはじめ、花のある暮らし、読書、旅などを中心に、日常の出来事を綴ります。

大庵団樹葉

2020-08-28 14:04:00 | 中国茶・世界のお茶
隣りの家の百日紅(サルスベリ)が咲き誇るこの頃

今日は単叢茶の
大庵団樹葉(桂花型)を淹れました

昨年の団樹葉 頂いた時
ピントくるものが
記憶になかった

今年の団樹葉
昇り上がる湯気とともに
上品な金木犀の香りが漂いました

たまたまうまく淹れられたのか分からない
あえて煎と煎の間 しばし時間を空け
まとわりつく余韻をたっぷり味わい
ぼーっとしていたい

大吟醸じゃ
と家人に一杯渡しましたらこう言った

本を開き
桂花型であることを確かめました

試飲用の分だけ頂きました
これ買い求めるしかないですね




盤上の向日葵

2020-08-10 17:09:00 | 本・映画・舞台



ここ半年、なんとなく映画館から遠ざかり、
小説を貪るように読んできました。

柚月裕子の『盤上の向日葵』

すっかり忘れていました。
広州にいた頃、Amazon Japanでkindle版をすでに購入したこと。
向こうではなぜか読みこむ事ができませんでした。
本の存在、最近思い出したのです。

事件を追う時系列と、
苦しみから抜け出すように成功しても、
常に悪人と狂気に付き纏われる棋士上条の生い立ちが交互に進みます。

話しがどこへ向かっているのか
知っていることは心地よい。
と同時に、事件の真相も気になり
神経を立てられます。

多様なキャラ立てもバランス良く、
エンタメ作品として実に上等な仕上がりです。

将棋の知識がまったくなくても愉しませて頂きました。
盤面が分かる方なら、うんと数百倍も愉しめるのではないかと。

プロ棋士の厳しい世界を知らされ、最近活躍されている藤井聡太棋聖の事を、なんとなく連想しながら読んでいました。

読み終わるまで、

「あれっ、筆致の持ち味が全然別物だなぁ」

と数ヶ月前に読んでいた柚木麻子さんの作品だとずっと勘違いしていました。

柚月裕子さんと柚木麻子さん、まったくの他人でしたのに。私、どうしたの(笑)

柚月裕子さんは、おそらくハードボイルドの男性物語を得意としています。ほかの作品も、進んで読んでみたいと思います。

次は、『孤狼の血』かな。


静嘉堂文庫へ

2020-08-07 07:53:00 | 街散策・旅行



世田谷瀬田に佇む三菱財閥ゆかりの静嘉堂文庫美術館へ。

牙をむいて咆哮する、よくあるような獅子のものに対して、岩座の上で憩う唐三彩の仔獅子が可愛かった。

昭和9年、三菱家に伝来した、通称「稲葉天目」は、現存三大窯変天目茶碗の一つ。昨年、拝見した大徳寺のものより眩しい。黒釉に玉虫色の光彩が輝かしい。

口を朝顔に広げた油滴天目の存在は知らなかった。碗の内側のみ斑文が施された稲葉天目と違って、こちらは、大粒の油滴斑が碗の外側までびっしりと浮き顕れた。破格な美をほこる。

江戸光琳派酒井抱一氏の絵も、中々良かった。

三菱家四代目小彌太氏の言葉を記憶に残し、静嘉堂文庫を後にした。

「名器を私に用いうべからず」
と生前一度も窯変天目茶碗を用いることがなかったらしい。

今回、直前に調べでた蕎麦カフェ・西庵でお食事頂きたかった。コロナの中の臨時休業かどうか分からないが空いていなかった。閉店してほしくないなぁ。

静嘉堂文庫が2022年に東京丸の内の明治生命館一階に美術館の展示ギャラリー移転する予定。

次行くのがいつになるかな。



帰り道、近くの緑地で発見した空蝉の薄衣。



VIMEO配信

2020-08-03 07:47:00 | 日常



中国茶のために、
これをやろう、あれを勉強しよう
という意識よりか、
中国茶にしがみついていけば、
事ごとに未知な世界の扉が、
いつかはみずから切り開いてくれます。
新しい出来事に出会えるまでじっと構えればよい。
その気持ちをずっと大事にしてきました。

好奇心だけは旺盛。
悪く言えばいつも気が多い。

苦手意識のあるものもあります。
パソコン等機械系はその一つ。

今回、麗香茶課の加藤多都子さんと富田直美さんのご提案を受け、ニ月と三月延期になっていた講座『写真やビデオで烏崬山の茶旅をしよう』、オンライン配信へと切り替えることに。

Youtubeもほぼ見ない私に、多都子さんがZoomで録画した講座をVIMEOという動画サイトにアップする、と提案してくれた時、

ビデオ?ビリオ?

と聞き直しました。

それから学びの日々でした。

Youtubeでなんでも教えてくれる便利な時代になっていたのですね(笑)
浦島太郎状態の私がギフトをもらった気分。おかげさまで娘と話しの種、一つ増えました。

二時間弱のこの講座を、最終的に55分間と43分間の二本撮りにしました。

後半一箇所、ご覧になる方がきっと、

あれっ…(汗)

と思うような場面があります。
内容に支障がありませんが、
再録しようか、迷いました。
完璧に撮れるまで求めません、
と最後自分に言い聞かせました。

人様に見せられるようなものを作るまで時間かかりましたが、そのプロセスもまた楽しかったです。

知る事、一つ増えました。

9.10 しばらくして再録の気力と体力が戻ってきましたので後半に改善を加え再録しました。57分のビデオになりました。