年末に、ルハンさん主催の茶会に招待されて、初めてルハン部屋に伺いました。
ルハンさんと知り合いになるのは、確かまだ半年前。
こんなにまっすぐで、夢に向かって突っ走る若者がいること、中国茶界で感心する人がきっと多いはずです。
この空間に腰をかけると、ほぼ二十年前に、まだ留学生だった自分の下宿先を懐かしく思い出します。
ところが、私は、もっと遊びとバイトに夢中でした(笑)
ウンカ香を楽しむという題の茶会のため、ルハンさんは、苗栗、台北、嘉義、花蓮で出会った、とても贅沢なお茶の数々を用意してくれました。
トップバッターは、おっとりした美人。
続いては、二煎、三煎からアピールしてくる美人。
ウンカに噛まれたかどうかおぼろけな梨山がいて、
カメムシ香と名乗る〇〇もいた。
最後に飾ったのは蜜香紅茶の姉妹二人。
華やかな姉とパッションフルーツのような妹でした。
キャンパスノートに丁寧に茶譜を書かれ、お客さんのことを思って、会によって茶譜を微調整しているように、普段のお付き合いで、ルハンさんの人柄に、ぐっとくることがあります。
厳選されたルハンセレクト、クオリティの高さ。
淹れる人がいて、飲む人がいて、
そこに主役となる極上なお茶さえあればよい。
そんな茶会の良さを改めて思わせたお茶会でした。
途中からメモリがたりなくなり、写真は撮れなくなりました。
セレクトされたお茶菓子もそれぞれの茶に合い、それはまた美味しかったです。
ルハンさん、そして、ご一緒のみなさん、
どうもありがとうございました。
最後に本人から一人一人へメッセージカードを渡され、心に染みる言葉が嬉しいです。
いつもふらふらしている私の方こそ、行動力のあるルハンさんに出会って良かったと思っています。
なんだか、今年の締めにぴったりの茶会でした。
この場をお借りして、皆様に年末のご挨拶とさせて頂きます。
良いお年をお迎えください。
どうぞ来年も宜しくお願い致します。
麗茶サロンの神融心酔十周年記念茶会にお邪魔しました。
赤いテーブルクロスと贈られてきた素敵なフラワーアレンジメントは、サロン全体をクリスマス雰囲気に滲み出し、明るい気持ちにさせてくれます。
多くのファンにとっては、私にとっても、ちょし先生のブログ「神融心酔」は、中国茶を勉強する上の「指南書」的存在です。そこには、情報や知識だけではなく、中国茶と中国茶まわりの愉しみ方が綴られています。中国茶の道で立ちとまったり、迷ったりしていれば、十年も続けられてきた「神融心酔」に、きっと解答に導くヒントがあると言いきってもよいのです。
神融心酔の名の由来となる本を見せて頂き、十周年にぴったりの六山収蔵老茶餅2004を頂くことになりました。
楽しい会話を交わしながら、白茶果工作室ヒロエさんのお手製スイーツを頂きました。
白玉餡子・桃・桂花 …何層の味わいも楽しめるこのスイーツを、みんなで命名したりして。
もう一つヒロエさんお手製のマロン~マロン~は、しっとりしていながらも、しつこさは全くなく、メレンゲの土台もこだわりだとか。
産地や調理法によって栗の味わいが違うという話しをヒロエさんから直接伺いますと、スイーツへの職人魂を強く感じました。
極上なスイーツと極上のお茶いろいろを頂き、すっかりまったりしました。
ちょし先生、ヒロエさん、ご馳走様でした。ご一緒のみなさん、どうもありがとうございました。
十周年おめでとうございます。
「茶味的初相」(2012年出版 李曙韻著)
手元に届いたばかりの書籍。
台湾茶人李曙韻氏の初エッセイ。
カバーの写真は、乾燥したヘチマの断面でできている茶壺の敷物。茶汁が染み込んだ。
題の「茶味的初相cha2 wei4 de chu2 xiang4」は、
風情が漂う素敵なタイトルです。
そもそも、中国語の「茶味」とは何だと思いますか。
茶の味だと理解するのが普通ですけれど、
本書では、「茶人のなすべき素質や品格」と述べています。
そして「初相」という言葉は、
実に想像の余白を秘める表現です。
茶人が必要とする眼(かなめ)
茶席における要素
果てもなく長い茶の道のりの極意
古くからある茶道具一つ一つのもつ物語は
本書の醍醐味。
お茶の専門書とは違い、エッセイとして綴られた本書は、
時には人や茶器への愛しい気持ちを、
時には示唆に富む綴りを。
淡々とした文脈は、肌で茶人の生き様を感じ取ります。
中国古典文学や日本の茶文化にも大変精通する著者
本書でたくさんの事を教わりました。
ここまできて、なぜか「日日是好日」を読んだ時の感動が蘇ります。
「茶味的初相」は、それとは異なる筆致ですけれど、
「日日是好日」以来の感動を頂きました。
実は、「日日是好日」は、初めて自分の手で中国語に訳してみたいと
脳裡をよぎった書籍です。
その後、すでに翻訳された中国語版の存在を知り、
原書と照らし合わせて読みふけていた日々がありました。
目の前の「茶味の初相」は...
「日々是好日」に匹敵するほど、
翻訳の意欲を掻きたてる一冊です。
まだ拙い自分と拙い日本語ですが、
好きな本を全書翻訳すること自体は、
自分にとっては今までない新たなチャレンジになります。
そして...
それを2015年の個人目標に掲げたいと思います。
ここまで宣言しましたら、もう後は引けませんよね(笑)
ブログを見て頂いている方々、
翻訳版を読んでみたい方は、
ポチッと下のアイコンを押して頂けましたら、とても励みになります。
ありがとうございます。
行徳野鳥観察舎付近
地元の散歩道は、深まる秋を告げます。
「晩秋」の表現よりは、
「深秋」の方は、秋の深みがよく伝わる気がして好きなんです。
地面が火に燃えるような絨毯になった今頃、
近年台東の鹿野郷で作られている「紅烏龍」が、棚にあったのを思い出しました。
重発酵した黒に近いほど艶やかな粒
台湾のお茶に珍しい熟した果物の酸味が薫る。
紅茶のような水色に、
岩茶に似た喉越し。
「紅烏龍」が作られた台東は、青茶づくりにあまり向かないことを、小耳にはさんだことがあります。
一方、この地では日據時代(1895年-1945年)に、
すでに「紅茶」が作られていたことが分かりました。
品種は青心烏龍の「紅烏龍」は、台東の土に馴染むまで、
茶農家の方たちは、きっとものすごく苦労をされましたのでしょう。
重発酵の道を選んだのも、台東で育った青心烏龍の特徴に合わせたのかもしれません。
わずかの量しか買ってこなかったのが心残りです。
余り練習できないまま終わってしまいそうです(汗)。
上手に淹れれば、きっともっともっと味わいの深い烏龍に違いがありません。
鹿野郷「紅烏龍」のサイト(中国語)
地元の散歩道は、深まる秋を告げます。
「晩秋」の表現よりは、
「深秋」の方は、秋の深みがよく伝わる気がして好きなんです。
地面が火に燃えるような絨毯になった今頃、
近年台東の鹿野郷で作られている「紅烏龍」が、棚にあったのを思い出しました。
重発酵した黒に近いほど艶やかな粒
台湾のお茶に珍しい熟した果物の酸味が薫る。
紅茶のような水色に、
岩茶に似た喉越し。
「紅烏龍」が作られた台東は、青茶づくりにあまり向かないことを、小耳にはさんだことがあります。
一方、この地では日據時代(1895年-1945年)に、
すでに「紅茶」が作られていたことが分かりました。
品種は青心烏龍の「紅烏龍」は、台東の土に馴染むまで、
茶農家の方たちは、きっとものすごく苦労をされましたのでしょう。
重発酵の道を選んだのも、台東で育った青心烏龍の特徴に合わせたのかもしれません。
わずかの量しか買ってこなかったのが心残りです。
余り練習できないまま終わってしまいそうです(汗)。
上手に淹れれば、きっともっともっと味わいの深い烏龍に違いがありません。
鹿野郷「紅烏龍」のサイト(中国語)