茶語花香

人生は旅なり。
中国茶をはじめ、花のある暮らし、読書、旅などを中心に、日常の出来事を綴ります。

ソールライター展

2021-03-22 09:05:00 | 展示会・イベント



写真集『Early Color』より


亡きニューヨーク写真家ソールライター展を観てきました。


車の下から覗かせるハイヒール


雨粒が滴るウィンドウガラス越しの人物や街の景色


水溜に映る青信号


そしてライターの写真にしばしば登場する雨傘と雪道に残る足跡


全体がシンプルな色味の背景に、明るい色を少しだけ入ることでアクセントになる作品の数々。


きっと雨や雪の日に、積極的に近所へ出かけ、住まいだったイーストヴィレッジ周辺のスナップ写真撮影を楽しんでいたのでしょう。


そんな光景を目に浮かびながら、鑑賞を楽しんでいました。


生前では誰かに見せるために撮り続けるわけでもなく、純粋に写真そのものを楽しんでいたライターの生き方。


久しぶりに体の芯まで温かいものが体中に流れていました。





月影花之丞大逆転

2021-03-13 21:11:00 | 本・映画・舞台


おばさんの私が言うのも可笑しいけれど
私より年上のおじさんやおばさんが
舞台で踊ったり歌ったり
ユーモアもあり、舞台アイデアも満載
なんだか分からないけれど
とにかく目を離さず引き込まれていました。そしていっぱい笑わせてくれました。

それが劇団新感線の魅力かな。

生で見る古田新太は、やはり貫禄あります。
阿部サダヲも、一生懸命ってところは思った通りの役者でした。

はじめて劇団新感線のお芝居
たくさん笑えて身も心もほぐしてくれました。




素晴らしき世界

2021-03-10 22:47:00 | 本・映画・舞台

近所の白木蓮が満開になった。
無数な白鳩が泊まっているかのように。
白木蓮が大好きだ。

人生の大半を裏社会と刑務所で過ごしてきた男の再出発の日々を描く映画を観てきた。

俳優の役所広司さんが裏社会にいた人間を熱演。これまでの役とは、またひと味違った好演技だ。

男は真面に生きようとしても、なかなか社会に馴染みない切ない話し。そこに人情味もあり、胸に沁みる。

日本ではどのような職業の人でも、ほとんどの人は礼儀良く、都会と地方の教育レベルもさほどの差が感じないのだ。

ところで、激変の波にのまれる中国情勢では、中国エリート層の面々が、かなりの階級意識を持っていることに、最近私は驚いた。

貧困差や教育の格差が顕著に現れた中国社会においては、階級意識までと根付いてしまったことに、なんだか落胆したような気分だ。


九龍窠肉桂2020

2021-03-09 19:16:00 | 中国茶・世界のお茶



夕方にチャットで仕事のやり取りをしていました。

待っていたメッセージが入った瞬間、
即座沸きたてのお湯を置き、
スマホを確認しました。

素早く返事をした後
お湯の入った煮水器をまた手に取ります。

ほんの数秒か十数秒そこら辺の差でしたのに
今日はなんとそれまでになかった理想な味が入りました!

口に入った瞬間、ミルキーな乳香が初めて現れた。
瞬く間に華やかな花のような香りに変わり、感動しました。
そして、数秒後、喉を通して腑に落ちた瞬間、岩茶らしいミネラル豊富な岩骨花香を確実感じました。

三寒四温の早春に
岩茶の良い締めくくり
ができた気がいたします。

茶淹れってやはり奥深いです。