白露の日、ついに単そうの産地である鳳凰山を訪れた。
雲煙の向こうは、広がる鳳凰山の茶畑。
ひんやりとした空気に包まれ、思わぬ長袖一枚を羽織った。
突如風が吹いてきた。ハッキリ見えた烏崬村の彩門は、いきなりぼんやりとしかみえなくなった。この門は、お茶作りで裕福になった村人が、二年前の2014年に建てたもの。村人のおうちも、驚くほど立派な建物ばかり。
烏崬山の山頂の烏崬村は、早春にしか茶摘みしていない。
お茶作りで経済的に豊かになった茶農家は、麓にあった畑も茶畑に変えた。山頂と違って、麓は年に五-六回も収穫できる。味わいのより深い烏崬山頂の単そうを買い求めるには、識別できる知識や信頼できる人脈が必要だ。
その日出会った茶農家は、年配の方々ばかり。写真のおじいさんに誘われ、家までお邪魔した。自慢の鴨屎香を淹れてくれた。
単そう茶樹の幹に、至るところに苔がこびりついた。髭のような長い苔を発見した時、ついシャッターを押した。
ある疑問が生じた。
次の日は、潮州の街へ。