舞蛙堂本舗リターンズ!~スタジオMダンスアカデミーblog

ダンス(フラ・ベリーダンス他)と読書と旅行とカエル三昧の日々を綴る徒然日記。

源氏物語千年紀

2009-01-30 01:52:11 | 徒然話
今年は「源氏物語千年紀」ということで、さまざまな源氏モノが公開・出版されております。
現在、毎週木曜日夜の「ノイタミナ」(といえばあの素敵すぎるアンティークもやってた魅惑の枠です)で放映されている『Genji』も、そういったもののひとつといえましょう。

Genjiはそもそも観るつもりで観た訳じゃなく、ついてたチャンネルでたまたまやっていたので観る事ができたため、肝心の初回を見逃してしまいました。
ですから、私が初めて見たときには既に源氏の君は元服を終え、葵の上と愛のない結婚生活を送り、片思いの藤壷女御が琴を爪弾く姿を物陰から眺め(※ストーカーです)ているくせに数々の女と浮き名を流しておりました。
そして、まさに私の好きな六条の御息所を口説きおとそうとしているくだりでした。

先輩の完訳本のときにも書きましたが、自分が年を取れば取るほど、六条御息所が魅力的に見えて参ります。
生き霊になって源氏の愛人や正妻に取り憑き殺してしまったのだって、彼女が高い教養とプライドを備えた女性だったが故に自分の嫉妬や恨みを表に出す事ができず内面に渦巻いてしまったためなのですから。
また、なまじ今まで慎み深くどんな男性とも軽はずみな関係を持たなかったところへもってきて源氏に口説かれてしまったものですから、慣れない情熱が燃え上がるのを自分でもどうにもできなかったのだろうなぁ。
ようは悪いのはひたすら源氏ってことだ。

とまぁ、例によって例のごとく私が源氏を見る目はひたすらに冷酷ですが、今回のアニメで藤壷女御ストーキングシーンを目撃したときだけは、「あぁ、たとえ何百人からモテようと、本命のたった一人から愛されないのは、一人からもモテないのと同然かもなぁ」と小指の爪ほどの同情が芽生えました。
尤も、あれだけ悪事を働いてりゃ同情の余地はないけどなっ。

そんなわけで源氏と関わりを持った二人の女性がとり殺されてしまったのはたぶんに源氏のせいなんですが、今日の放映を観てたら正直、とり殺されたうちの一人である夕顔って女もチョット.....。
この人、なんだか男に都合の良い女すぎやしませんか。

どうも昔から男性読者のウケがいいのは断然夕顔だという話を聞いてあやしいと思っていたのですが、確かにこの人からは六条御息所や藤壷女御などにはあるプライドが感ぜられず、どうにも男の言いなりになっている気配が濃厚なような気がするのです。

まぁね。この時代の女性、しかも家柄もあまり良くないとなればプライドなどと言っていられないのは私にも分りますが、たいした手間もなくあっさり口説き落とされてしまううえ、源氏がどっか行こうと言えば後先考えずホイホイついて行ってしまう(※その行先でとり殺されたんだよ)あたり、同じ女としてどうなんだろうと思うぞ。
ってか、私が男でもそういう女には惹かれない気がします。自分が男だったら、自分の能力なり容姿なりを見込んだ上で口説き落とされてほしいものですし、たしょう手応えがなければ口説き落とす醍醐味もありません(ってオイ)。

とはいえ、陥落させるためにマメに通いつめて歌やら何やらの教養を総動員しなければならなかった六条御息所より、簡単にモノになった夕顔の方を寵愛するんだから、源氏ってやっぱり外道です。
我々女性としては、世の男性のほとんどは源氏のような有様でない事を、創造主に感謝すべきでありましょう。

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