現在、日本では3つのフラ雑誌が刊行されています。
創刊順に「Hula Le'a」「素敵なフラスタイル」「Hula Heaven!」の3誌です。
(ちなみに発売日の順に並べると見出し画像左右の順になります)
3誌とも年4回発行で、発売日もそうとう近いですし、パッと見は似たり寄ったりですので、店頭でどれにしたらいいか悩む方も多い事でしょう。
そこで、本日は最近出たばかりの各誌の2014年メリーモナーク特集を比較してみたいと思います。
フラ雑誌選びの一助となれば幸いです。
(1) 表紙
メリモ特集号と言えば、1年で最も購買が期待される号ですから、各誌メリモ色を前面に出した表紙で勝負して来るはず…なんだけど………あれ???
…ともかく、実際の表紙を見てみましょう。
【すてフラ】
まずは刊行が6月末と一番早かった「すてフラ」こと「素敵なフラスタイル」から。
おお、頑張ったじゃないか、すてフラ!!
久々の1位を飾り、例年以上に注目されているカムエラのワヒネアウアナ群舞の一糸乱れぬパフォーマンスが表紙です。
衣装に合わせて題字など要所にピンクを使ったり、キャッチコピーをナナメに入れたりして、お洒落で躍動感のある表紙に仕上がっています。
たぶん私の記憶にある限り、すてフラの歴代47冊の表紙の中で一番クオリティ高い(笑)。
この表紙見たら中身に期待しますよね~。
【フラレア】
日本のフラ雑誌のうち最も歴史の長いフラレアは、創刊から2、3の例外を除きずっとほとんどのメリモ特集号において「ミスアロハフラのカヒコ写真」を使ってます。
そういう風にパターンを決めておくと楽だけれど、より素敵な表紙を追求するためには、そういう縛りは作らない方が良いんじゃないかなあ。
いえ、あくまでも今回アタリだったすてフラと比較しての話であって、決して今回の表紙がダメだとは申しておりませんよ。おほほほ。
【フラヘヴン】
最後に刊行されたフラヘヴン。
ちょい前までフラレアと同日だったような気がするんですが、流石にあれはケチがついたのかねえ(笑)。
って呑気に喋ってる場合じゃないよ!
こ、この表紙は一体!?
メリーモナークは何処へ!?!?
そうです、フラヘヴンは少なくとも表紙だけ見ると戦線離脱状態です。
まあ表紙モデルになっている女性はポーズも美しく、十分表紙を飾るに相応しいダンサーさんですが、そういう問題じゃない。
なぜメリモの時にわざわざ壮絶に無関係な表紙にしたんだー!?!?
これでは店頭でざっと表紙だけ見て買う人が、「この雑誌はメリモについて載せてないのか」と早合点してスルーしてしまいかねないぞ。
よく見るとメリーモナークハイライトと書いてあるけど、早合点するタイプの人はそんなモン読まんからね(笑)。
この表紙から推察されるのは、どうやらこの雑誌はあまりメリモ特集に力を入れてなさそうだという事です。
果たしてこの推察はアタリかハズレか。それでは早速各雑誌の中身を見てみましょう。
(2) ページ数
すてフラ=58ページ+付録DVD
フラレア=70ページ+関連記事8ページ
フラヘヴン=35ページ
重要なのは「量より質」ですから、ページ数だけでは肝心な内容は分りません
……が。それにしても1誌、完全に戦線離脱してる感が否めないんですけど。
決してフラヘヴンのページ総数が少ないってわけじゃなく、メリモに割いてるページ数の割合が少ないんですね。
ちなみに、すてフラの付録DVDにはミスになった人のインタビューと、彼女が踊るカヒコが1曲収録されているようです(←※未見)。
フラレアの「関連記事」とは、直接メリモの話題ではありませんが、キーラウエアを特集した記事や、連載記事「フアカイ」特別版としてナプアさんがメリモ出場曲を解説されているものです。
あと今回のフラレア巻頭インタビューはあのイーディス・カナカオレさんの孫であるケクヒさんですから、このインタビュー記事も「メリモ関連」とすると、さらに8ページ増えますね。
(3) インタビュー記事
【すてフラ】
・審査員ノエノエラニ・ズッターマイスターさんインタビュー
・カムエラのクム、カウイさん&クネヴァ様インタビュー
・イリアヒ&ハウナニ・パレデスさんインタビュー
・ミスアロハフラインタビュー&付録DVD
【フラレア】
・ミスアロハフラインタビュー
・カレオ・トリニダッドさんインタビュー
・トレイシー&ケアヴェ・ロペスさんインタビュー
【フラヘヴン】
・もうひとつのメリーモナーク 裏方でダンサーを支えるコクア達
あ~、なんかまた1誌毛色の違うところが(笑)。
メリモ舞台裏も興味を引かれるテーマではありますが、いっそ潔いほど受賞者や注目チームへのインタビュー記事がありません。
一応カレオさんからはコメントを貰ったようですが、なんとたったの二言(爆)。
ちなみに各誌とも前回にあたる春号に直前記事も載せており、これは注目の3教室にインタビューしたフラレアに軍配が上がります。
アロハ先生のとこのインタビューは、今読むとちょっと涙を禁じ得ないけどね………。
(4) 出場チーム
【すてフラ】
総合1~3位は見開き2ページの大きな写真で紹介。
クニ・ナカイさん撮影の写真も多く、写真のセンスが秀逸です。
総合入賞チーム以外では、インタビュー記事のあるカムエラの大きな写真が使われている他は、入賞したチームもそうでないところもくまなく全部紹介されています。
すべての出場者と出場曲を一目で見る事が出来て、大変分かりやすく親切な構成です。
【フラレア】
各部門の入賞チームにそれぞれ1組1~2ページを割き、大きな写真で紹介。
その他のチームもすべてステージ写真のバックに黒が使われており、添えられたコメントも最低限で、ビジュアル的な美しさを追求しています。
ミスアロハフラは全員カヒコとアウアナ両方の写真が掲載されていましたが、団体戦で入賞しなかったチームはカヒコかアウアナのどちらかしか写真が載っておらず、曲名の紹介も無いため、全体リポートとしては不親切です。
入賞者の紹介と見た目の美しさに力を入れているという印象でした。
【フラヘヴン】
見開きで載せているのはミスアロハフラの人とカレオさんとこのみです。
カレオさんだけカヒコとアウアナそれぞれに2ページずつ割いていて、もしや大口の広告主様が……………(※以下自主規制)。
それ以外はごくザックリと全出場者を紹介しています。書かれたコメントも、「マウイ島という事でもちろんピンク」みたいな、わざわざこんなとこで書かんでもいいようなレベルの事しか書かれてません。
「もちろん」ったってアンタ、ナプアさんとこのアウアナは思いっきりピンクじゃない生地でしたけど………。
しかし、どれほどザックリでも、全出場者を網羅しているという点ではフラレアより親切とも言えます。
(5) 解説・コメント
【すてフラ】
曲の内容や衣装についての基本的なコメントが各出場者に添えられていました。
「衣装の流行」「ミュージシャン」に言及した2つのコラムの目のつけどころは敢闘賞といえましょう。
まあ強いて突っ込むならば、フラ雑誌で解説を書く人にしてはレース生地が流行ってると気づくのが1年ほど遅い気がしないでもないです(笑)。
今回のフラ界におけるレース生地の流行を見ると、だいたい一昨年~昨年頭には流行の最先端に居る人達が既にレースを使っていて、昨年の秋頃からだいぶ二匹目三匹目のドジョウをやるアパレルメーカーが増えて来て、もう今年のメリモのミスアロハフラで「13人中10人」(本文より)が使うようになったわけですが、ここでようやく気づいてから真似してももうあのカムエラの三段スカート状態ですので、流行を追いかけるのってホント難しいよね。
【フラレア】
今回のフラレアの白眉は、なんと言ってもメリモ特集の最後の方(101ページ)にある鳥山先生&瀬戸みゆきさんの座談会でしょう。
フラレアのハワイアンソング解説でおなじみの鳥山先生と、長年フラを取材していらっしゃる瀬戸さんの座談会とあらば、面白くないはずが無い!
フラレアは本当に良いスタッフを揃えていますよね。他人任せにしないで、雑誌を作っている方々がフラをご存知だから良い記事が出来るのでしょう。
特に浮気しないで一途に鳥山先生をハワイ語の先生として掲げ続けているところが良いです。
それにひきかえあの雑誌は(憤怒)
【フラヘヴン】
解説……あったっけ???(笑)
改めてメリモ絡みの記事の文章を読んでみても、解説というよりは提供されたデータやインタビューで得られた発言を集めた物という印象で、あまり解説っぽくありません。
でも、その分「あまりマニアックなことを言われても困るわ」という方には敷居が低いとも言えましょう。
「いかにもモーハラ・イリマなフラ」と言われたって、それがどんなものか知らない人には分りませんものね。
その代わりにこの解説のように「優美」「清楚」と形容してもらえれば、モーハラ・イリマがどんな教室か分らなくても何となく想像出来ます。
うむ、こういう「誰が見ても分りやすい記述」ってのは、私ももっと心がけねばならんなぁ。
あともう一項目、あるパフォーマンスについての各誌の取り上げ方に注目して書きたかったのですが、それはまた明日に譲りますね。
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創刊順に「Hula Le'a」「素敵なフラスタイル」「Hula Heaven!」の3誌です。
(ちなみに発売日の順に並べると見出し画像左右の順になります)
3誌とも年4回発行で、発売日もそうとう近いですし、パッと見は似たり寄ったりですので、店頭でどれにしたらいいか悩む方も多い事でしょう。
そこで、本日は最近出たばかりの各誌の2014年メリーモナーク特集を比較してみたいと思います。
フラ雑誌選びの一助となれば幸いです。
(1) 表紙
メリモ特集号と言えば、1年で最も購買が期待される号ですから、各誌メリモ色を前面に出した表紙で勝負して来るはず…なんだけど………あれ???
…ともかく、実際の表紙を見てみましょう。
【すてフラ】
まずは刊行が6月末と一番早かった「すてフラ」こと「素敵なフラスタイル」から。
おお、頑張ったじゃないか、すてフラ!!
久々の1位を飾り、例年以上に注目されているカムエラのワヒネアウアナ群舞の一糸乱れぬパフォーマンスが表紙です。
衣装に合わせて題字など要所にピンクを使ったり、キャッチコピーをナナメに入れたりして、お洒落で躍動感のある表紙に仕上がっています。
たぶん私の記憶にある限り、すてフラの歴代47冊の表紙の中で一番クオリティ高い(笑)。
この表紙見たら中身に期待しますよね~。
【フラレア】
日本のフラ雑誌のうち最も歴史の長いフラレアは、創刊から2、3の例外を除きずっとほとんどのメリモ特集号において「ミスアロハフラのカヒコ写真」を使ってます。
そういう風にパターンを決めておくと楽だけれど、より素敵な表紙を追求するためには、そういう縛りは作らない方が良いんじゃないかなあ。
いえ、あくまでも今回アタリだったすてフラと比較しての話であって、決して今回の表紙がダメだとは申しておりませんよ。おほほほ。
【フラヘヴン】
最後に刊行されたフラヘヴン。
ちょい前までフラレアと同日だったような気がするんですが、流石にあれはケチがついたのかねえ(笑)。
って呑気に喋ってる場合じゃないよ!
こ、この表紙は一体!?
メリーモナークは何処へ!?!?
そうです、フラヘヴンは少なくとも表紙だけ見ると戦線離脱状態です。
まあ表紙モデルになっている女性はポーズも美しく、十分表紙を飾るに相応しいダンサーさんですが、そういう問題じゃない。
なぜメリモの時にわざわざ壮絶に無関係な表紙にしたんだー!?!?
これでは店頭でざっと表紙だけ見て買う人が、「この雑誌はメリモについて載せてないのか」と早合点してスルーしてしまいかねないぞ。
よく見るとメリーモナークハイライトと書いてあるけど、早合点するタイプの人はそんなモン読まんからね(笑)。
この表紙から推察されるのは、どうやらこの雑誌はあまりメリモ特集に力を入れてなさそうだという事です。
果たしてこの推察はアタリかハズレか。それでは早速各雑誌の中身を見てみましょう。
(2) ページ数
すてフラ=58ページ+付録DVD
フラレア=70ページ+関連記事8ページ
フラヘヴン=35ページ
重要なのは「量より質」ですから、ページ数だけでは肝心な内容は分りません
……が。それにしても1誌、完全に戦線離脱してる感が否めないんですけど。
決してフラヘヴンのページ総数が少ないってわけじゃなく、メリモに割いてるページ数の割合が少ないんですね。
ちなみに、すてフラの付録DVDにはミスになった人のインタビューと、彼女が踊るカヒコが1曲収録されているようです(←※未見)。
フラレアの「関連記事」とは、直接メリモの話題ではありませんが、キーラウエアを特集した記事や、連載記事「フアカイ」特別版としてナプアさんがメリモ出場曲を解説されているものです。
あと今回のフラレア巻頭インタビューはあのイーディス・カナカオレさんの孫であるケクヒさんですから、このインタビュー記事も「メリモ関連」とすると、さらに8ページ増えますね。
(3) インタビュー記事
【すてフラ】
・審査員ノエノエラニ・ズッターマイスターさんインタビュー
・カムエラのクム、カウイさん&クネヴァ様インタビュー
・イリアヒ&ハウナニ・パレデスさんインタビュー
・ミスアロハフラインタビュー&付録DVD
【フラレア】
・ミスアロハフラインタビュー
・カレオ・トリニダッドさんインタビュー
・トレイシー&ケアヴェ・ロペスさんインタビュー
【フラヘヴン】
・もうひとつのメリーモナーク 裏方でダンサーを支えるコクア達
あ~、なんかまた1誌毛色の違うところが(笑)。
メリモ舞台裏も興味を引かれるテーマではありますが、いっそ潔いほど受賞者や注目チームへのインタビュー記事がありません。
一応カレオさんからはコメントを貰ったようですが、なんとたったの二言(爆)。
ちなみに各誌とも前回にあたる春号に直前記事も載せており、これは注目の3教室にインタビューしたフラレアに軍配が上がります。
アロハ先生のとこのインタビューは、今読むとちょっと涙を禁じ得ないけどね………。
(4) 出場チーム
【すてフラ】
総合1~3位は見開き2ページの大きな写真で紹介。
クニ・ナカイさん撮影の写真も多く、写真のセンスが秀逸です。
総合入賞チーム以外では、インタビュー記事のあるカムエラの大きな写真が使われている他は、入賞したチームもそうでないところもくまなく全部紹介されています。
すべての出場者と出場曲を一目で見る事が出来て、大変分かりやすく親切な構成です。
【フラレア】
各部門の入賞チームにそれぞれ1組1~2ページを割き、大きな写真で紹介。
その他のチームもすべてステージ写真のバックに黒が使われており、添えられたコメントも最低限で、ビジュアル的な美しさを追求しています。
ミスアロハフラは全員カヒコとアウアナ両方の写真が掲載されていましたが、団体戦で入賞しなかったチームはカヒコかアウアナのどちらかしか写真が載っておらず、曲名の紹介も無いため、全体リポートとしては不親切です。
入賞者の紹介と見た目の美しさに力を入れているという印象でした。
【フラヘヴン】
見開きで載せているのはミスアロハフラの人とカレオさんとこのみです。
カレオさんだけカヒコとアウアナそれぞれに2ページずつ割いていて、もしや大口の広告主様が……………(※以下自主規制)。
それ以外はごくザックリと全出場者を紹介しています。書かれたコメントも、「マウイ島という事でもちろんピンク」みたいな、わざわざこんなとこで書かんでもいいようなレベルの事しか書かれてません。
「もちろん」ったってアンタ、ナプアさんとこのアウアナは思いっきりピンクじゃない生地でしたけど………。
しかし、どれほどザックリでも、全出場者を網羅しているという点ではフラレアより親切とも言えます。
(5) 解説・コメント
【すてフラ】
曲の内容や衣装についての基本的なコメントが各出場者に添えられていました。
「衣装の流行」「ミュージシャン」に言及した2つのコラムの目のつけどころは敢闘賞といえましょう。
まあ強いて突っ込むならば、フラ雑誌で解説を書く人にしてはレース生地が流行ってると気づくのが1年ほど遅い気がしないでもないです(笑)。
今回のフラ界におけるレース生地の流行を見ると、だいたい一昨年~昨年頭には流行の最先端に居る人達が既にレースを使っていて、昨年の秋頃からだいぶ二匹目三匹目のドジョウをやるアパレルメーカーが増えて来て、もう今年のメリモのミスアロハフラで「13人中10人」(本文より)が使うようになったわけですが、ここでようやく気づいてから真似してももうあのカムエラの三段スカート状態ですので、流行を追いかけるのってホント難しいよね。
【フラレア】
今回のフラレアの白眉は、なんと言ってもメリモ特集の最後の方(101ページ)にある鳥山先生&瀬戸みゆきさんの座談会でしょう。
フラレアのハワイアンソング解説でおなじみの鳥山先生と、長年フラを取材していらっしゃる瀬戸さんの座談会とあらば、面白くないはずが無い!
フラレアは本当に良いスタッフを揃えていますよね。他人任せにしないで、雑誌を作っている方々がフラをご存知だから良い記事が出来るのでしょう。
特に浮気しないで一途に鳥山先生をハワイ語の先生として掲げ続けているところが良いです。
それにひきかえあの雑誌は(憤怒)
【フラヘヴン】
解説……あったっけ???(笑)
改めてメリモ絡みの記事の文章を読んでみても、解説というよりは提供されたデータやインタビューで得られた発言を集めた物という印象で、あまり解説っぽくありません。
でも、その分「あまりマニアックなことを言われても困るわ」という方には敷居が低いとも言えましょう。
「いかにもモーハラ・イリマなフラ」と言われたって、それがどんなものか知らない人には分りませんものね。
その代わりにこの解説のように「優美」「清楚」と形容してもらえれば、モーハラ・イリマがどんな教室か分らなくても何となく想像出来ます。
うむ、こういう「誰が見ても分りやすい記述」ってのは、私ももっと心がけねばならんなぁ。
あともう一項目、あるパフォーマンスについての各誌の取り上げ方に注目して書きたかったのですが、それはまた明日に譲りますね。
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