二人は静かに溶け合った。掌を重ね、向き合って立った。唇を重ねた。はじめて触れ合うときのような恥じらいに似た感覚が二人を捕らえた。二人の身体はハルの乳首の先端だけがマサルに触れていた。マサルの掌がハルから離れ、指先がハルの肌を確かめた、頭から足先まで触れるようで触れずに、かすかに行きかう空気のような流れを感じながら。ハルの手もマサルに習うように動き始めた。交差しながら、二人は存在を確かめた。指先はやがて掌に変わり、掌は肌そのものに移っていった。
マサルはハルを抱きかかえベッドに移動した。体温を感じて、呼吸が同調するまで時間はゆっくりと進んだ。ハルははじめての感覚を、マサルは忘れかけていた感覚を感じていた。ハルは皮膚に包まれて、けして、外に出ることのない魂の糸が肌を通じてマサルの体内に溶け込み、マサルの魂に絡まり、解け、再び、ハルに戻ってくるような不思議な感覚を感じていた。同じようにマサルもハルの耳から、首筋から、乳首から、背中から、足の爪の先から魂の糸がハルの身体の中に溶け込み、そして戻ってくるような、初期の「ベース」で感じた感覚を取り戻していた。それは肉体的反応でもなく、性的興奮でもない、柔らかな魂の交流を二人は感じていた。自然に自身が挿入され、ハルも素直に受け入れた。激しい動きもいらず、果てることもいらなかった。呼吸の同調が頂点に達した時、マサルは静かにハルから離れた。脈打つマサル自身をハルは唇で受け止めた。そして、二人は口づけた。横たわるマサルの横にハルも寄り添い、マサルの胸の上に頭をのせた。同調する呼吸が同じテンポで静まっていった。
マサルはハルを抱きかかえベッドに移動した。体温を感じて、呼吸が同調するまで時間はゆっくりと進んだ。ハルははじめての感覚を、マサルは忘れかけていた感覚を感じていた。ハルは皮膚に包まれて、けして、外に出ることのない魂の糸が肌を通じてマサルの体内に溶け込み、マサルの魂に絡まり、解け、再び、ハルに戻ってくるような不思議な感覚を感じていた。同じようにマサルもハルの耳から、首筋から、乳首から、背中から、足の爪の先から魂の糸がハルの身体の中に溶け込み、そして戻ってくるような、初期の「ベース」で感じた感覚を取り戻していた。それは肉体的反応でもなく、性的興奮でもない、柔らかな魂の交流を二人は感じていた。自然に自身が挿入され、ハルも素直に受け入れた。激しい動きもいらず、果てることもいらなかった。呼吸の同調が頂点に達した時、マサルは静かにハルから離れた。脈打つマサル自身をハルは唇で受け止めた。そして、二人は口づけた。横たわるマサルの横にハルも寄り添い、マサルの胸の上に頭をのせた。同調する呼吸が同じテンポで静まっていった。