仁、そして、皆へ

そこから 聞こえる声
そして 今

nihility and isolation and forfeiture  (虚無と孤独と喪失と)Vol.31

2016年04月28日 11時47分59秒 | Weblog
4月26日

世田谷区成城

野川脇 現場

深基礎

宮下から電話

藤木組 親方

携帯番号 連絡

事務所 管理者 不在のため

手が遅く、仕上は不良

穴っぽり 矢板打ちのみ

問題無し

選択業者の中でレベルは非常に低い。

が、なぜ、ほかのやつが携帯番号を知らないのか。

宮下

おお、いいなあ おまえ、休めて。

大変だよ。おまえ、いないから。





nihility and isolation and forfeiture  (虚無と孤独と喪失と)Vol.30

2016年04月26日 17時17分29秒 | Weblog
4月22日

夢、無。

無、夢。

そこまで言わなくてもいいよ。

どうしたって一人には違いない。

君が望むような彼氏のふりをしていただけだから。

愛してないのって。

君は僕の何が欲しいの。

もう、これからのことなんて考えられなくなっている僕から。

今日は薬が効いているから、話ができるんだよ。

たぶん、そうじゃなきゃ・・・・。

君に僕のことがわかるの。

何がわかるの。

僕は君のことは解らない。

君が言葉で伝えようとしている君と、ここにいる君とはちがうでしょ。

君がそうなりたい。そうした人間になりたいということはわかるよ。

でも君は君が言うような君じゃないじゃない。

ねえ、人のこころの中なんて誰にもみえないでしょ。

想像はできるけど・・・・。

もっと言うと。

目に見えるものも。

耳で聞こえるものも。

それが本物だってどうやって信じればいいの。

全ての物が誰かが作った偽物かもしれないじゃん。

匂いか。

匂いも連想の切っ掛けにはなるけど・・・・。

だからね。

君がここにいるってことを確かめるには触れるしかないんだよ。

君に触れて。

君に触れることで僕は自分がここにいることに気付けたんだ。

だから、感謝してるよ。

だから、君の望むような彼氏の真似を、ふりを、演じてたじゃないか。

でも、気づいたんだよ。

ここからは抜け出せないって。

僕を閉じ込める・・・。

はは、笑っていいよ。

病気なんだってさ。

はは、はは、はは。

はあ、はあ、はあ。

ああ、ああ、ああああああああああああ。

なあ、もういいだろ。

帰れよ。









nihility and isolation and forfeiture  (虚無と孤独と喪失と)Vol.29

2016年04月18日 10時10分46秒 | Weblog
4月14日

星場昭雄クリニック

そうですか。

では、今回の薬のほうが効果があったということですね。

ええ、ええ。

ええ、ええ。

私のところで・・・。

そうですか。

いままで、通われていた病院では、何と・・。

ええ、ええ。

そうですか。

お薬手帳から、今回お渡ししたお薬はセルシンやデパスより、

少し強いので改善が見られてもすぐにやめるわけにはいきません。

ええ、ええ。

えっ。

そうですか。

あなたは、選ばれた人だと。

はい、はい。

選ばれたあなたを世界が認めない限り、世界は滅びると。

そうですか。

そうですか。

廻りの人間がそれを認めず、あなたを孤独に追いやると。

解りました。

ええ、ええ。

私としても、このまま、ご一緒に改善に向けて努力したいのですが、

若干、専門外の傾向を感じますので・・・。

いえ。

通院は続けたいただいてけっこうですよ。

ただ、専門が。









nihility and isolation and forfeiture  (虚無と孤独と喪失と)Vol.28

2016年04月07日 17時15分01秒 | Weblog
4月3日

桜の木の下で。

人より良い場所をとるために、朝、暗いうちから場所取りに行っていた。

公園の管理室の明かりが、消える前から。

入口の鎖を跨いで、作業服の下にブルーシートを巻きつけて。

夜が朝に変わる前から。

闇が、紫に、そして、白に。

白が、青に、群青色に空が染まる。

その瞬間が好きだった。

眠気と闘いながら、見上げた空。

青が、瞳から身体の中に染み、身体は飛翔し、空気の分子の間を駆け上がる。

はるか彼方に天空の城砦があり、魂はそこを目指す。

やがて帰依すべき場所、魂の起源を感じながら。

時が経てば、太陽の光に反射する空気の群れに、その瞳は犯される。

時が経てば、敷き詰めたブルーシートの上で桜の木にもたれ掛かりながら、意識は現実を見る。

魂など信じきれないままに。


nihility and isolation and forfeiture  (虚無と孤独と喪失と)Vol.27

2016年04月06日 15時44分14秒 | Weblog
4月1日

計画された事物を我々はたどっているだけなのだ。

あの日から数えて、後2年。

全てはその方向へ進んでいる。

憂うべきは己が存在の事実だ。

浄化されたその地に立てる者の中に帰依できることはない。

統一と解脱。

見よ。

この醜き肌を。

見よ。

この醜き瞳を。

見よ。

この醜き肢体を。

誰が祖をいにしえより選ばれたものと言えようか。

その末裔と言えようか。

全ては消え、すべては終わるのだ。

さあ、目覚めよ。

すぐに、目覚めるのだ。

せめて、その礎となるために。

美しき生贄の羊となるために。



・・・ねえ、いるんでしょ。

・・・でなさいよ。

・・・電話。

・・・ねえ。

・・・何やっているのよ。

全てが宙に浮いたままだ。

魂など、信じれるはずもない。