仁、そして、皆へ

そこから 聞こえる声
そして 今

はじめのことはこととい

2012年10月31日 15時53分34秒 | Weblog
見ているの

見ているならいいの

青から黄

黄から赤

動きだしたみたいなの

もうすぐ始まるわ

けして閉じていたわけではないから

隙間から見えていたから

解っていたの

その仕草が好きよ

あの癖はなおってないのね

いいの

また確かめるわ

一の月が初めの終わりで

九の月は一までの退屈

涙目のあなたに

気が付いたら

電話して












いつか言えるから

2012年10月30日 16時36分00秒 | Weblog
悲しいことなんてないでしょ

本当のお別れじゃないもの

明日、目が覚めてあなたがいないことに気付くの

それでも自分で決めたことだもの

いつもと同じように朝食の用意をして

いつもと同じようにドレッサーの前に座って

いつもと同じ笑顔が出来たら出かけるわ

朝食はいつもの三分の一

化粧は面談用の薄化粧

笑顔は

笑顔は飛び切りの笑顔にするわ

いいの

言い訳は聞きたくなかったし

私のわがままはなおらないし

嫌いになるのはイヤだし

いつか言えるからって

何時よ


サキちゃんへ

2012年10月25日 16時52分13秒 | Weblog
サキちゃんへ

元気にしてますか。私から手紙が来るなんてびっくりしてるかな。
でもね。サキちゃんには言っておかなきゃって思って手紙を書きました。
会って話してもよかったんだけど、なんか、会うと照れてしまって・・
私ね。諏訪に行きます。もう決めました。
お父さんのことやお母さんのことを思うと、なんか、とてもいけないことをしているような気がしてしょうがなったけど、決めたの。
サキちゃん、いつも仕送りありがとう。みんな助かっていました。
お父さんの病気も入院が決まって、お母さんの負担も軽くなると思います。
お金もね、お父さんが入っていた医療保険でなんとかなりそうだし(保険の担当の方がとても良い人で、いろいろ面倒を見てくれました。)お母さんも年金があるからって。
もう、わがままを言える年じゃないってわかっているんだけど・・・・
ごめんね。
それで、お願いがあります。
二人も子供がいて毎日大変だと思うけど、週に一回くらい、無理かな、月に二回くらいお母さんに会いに来てくれないかしら・・・
勝手なお願いよね。
ごめんなさい。
わたしね。いままで、自分でこうしようって決めたことがなかったの。でも今度はね。ううん、初めて自分がしたいって。行きたいって思ったの。
私も落ちついたら顔を出すようにするから、お願いサキちゃん。

出来の悪い姉ですみません。

出発がきまったら、また、連絡します。

身体に気を付けてね。

姉より


涙の色って

2012年10月25日 16時13分11秒 | Weblog
泣いてみたけど

悲しいね

傷つきたくないから

ごめん

あんなに言うつもりはなかったのに

せめるつもりもなかったのに

何も悪くないのに

なにもしてないのに

でもね

簡単だった

誰かを悪くするのは

誰かをせめるのは

本当は自分が悪いってわかっていたの

一人になって

誰もいなくて

淋しくて

会いたくて

声を聞いたら泣いていた。

ことばも出ないんだよ

泣いてみたけど

ごめん



聞いたよね

2012年10月22日 16時26分16秒 | Weblog
キーちゃんがいってた

金がたまるとさあ

渋谷の道玄坂の上にある楽器屋にいって探したんだよね

プロの客が多くてさあ

いいのがあるのよ

俺、ビンテージものやオリジナルにこだわっていたんだよね

リードもすごいのを買ってた

いい音すると思ってさ

でもね

わかったのよ

誰かが使っていたものを自分が使ってもそいつにはなれないんだってさ

俺の音は俺の音なんだよ

どんな安物でも、俺の音が出たら気持ちいいじゃん

みんな売っちゃったよ

欲がなくなるとさあ

楽なもんだよ

キーちゃんはすごかったよ

なんでも楽器にしてしまった

スーパーの袋から草の葉っぱまで

唇をつけるとメロディーが響いた



いつまで

2012年10月19日 17時01分55秒 | Weblog
何時だろ

時計を見て驚いた。

もうこんな時間なの

あなたが電車に乗る時刻

私が部屋に戻る時刻

待って・・

もうちょっと待って

トキ・・

そうね。

時計の針は勝手に動いているわ

何をしていても、いなくても

みんな、おなじ時の中にいるの

病院のベッドで点滴を受けている人も
タクシーの運転手に文句を言っている人も
インターネットカフェで親指に力を入れている人も

同じ時の中に ただ過ぎていく時の中にいるの

でもね

あなたが部屋に帰る前に戻らないといけないの

いつも いつも

7時までに部屋にいないと

朝は5時半までに起きないと

8時半までにお店に入らないと

休憩は2時半まで

その時を教えるために時計は勝手に動いているわ。

限られた時間

時間の中に生きているんだ

だって何時までに 何時何分までに 何時何分何秒までに

何かをしなくちゃいけないんでしょ

生まれた時から同じでしょ

いつか来るその時まで時計は冷たく時を刻むわ





そこから それから 

2012年10月16日 13時06分04秒 | Weblog
海の中から生まれてきたから、水の色が懐かしい

緑の中の静けさが怖い

何もないはずの世界の淵でふるえているの

ねえ、時計を見ないで

それはあなたが決めることなの

いつでもそばにいるわ

振る向いてくれさえすれば

気づいてくれるはず

お願い

針葉樹の葉っぱが膝に刺さっていたい

草の匂いで鼻水がでそう

一時間もたってないわ

木と木の間から光がさしてきた

もう一枚脱ごうかな

あるとしても、見られているとしても人の目じゃないもの






くちべた

2012年10月01日 13時38分14秒 | Weblog
つまらないから、電話をかけてみます。

それでも、言い訳をするなら、もう、会いません。

時間をください。

削れて、粉々になって、ふうって飛んで行ってしまった時間を返してください。

信じてもいいんですか。

ほんとに。

いつもそう言ってごまかしていませんか。

ほんとのことを教えてください。

もう、ずいぶん鍛えられて、少しくらいは耐えられます。

あなたのしていることは、誰のためしているのですか。

それは、幸せになれることですか。

誰を幸せにするのですか。

あなたですか。

それなら、いいんだけど・・・・・

誰も幸せになれないような気がして・・・


なんでもないのって電話を切ってしまった。

言えるわけがないか・・・