ひねもすのたりにて

阿蘇に過ごす日々は良きかな。
旅の空の下にて過ごす日々もまた良きかな。

安上がりの鶏ハム

2008年12月11日 | 酒と料理と
燻製品は家庭でも意外に簡単にできる。
一番簡単なのは、中華鍋でする熱燻で、
これは、燻製をする間に、材料に火が通り、あらためて火にかけなくても完成するというもので、
例えば塩鯖の切り身とか、鶏の砂ズリなどは酒のつまみにも合う。

温燻になると少々時間がかかるのと、道具が中華鍋ほど簡単ではない。
豚のロース肉を、塩、胡椒、ニンニク、などの漬け汁をまぶして数日冷蔵庫にラップしておき、
洗った後、水気を拭き取り、これを温燻にするとハムが出来る。
ただし、燻製の後、70℃前後の湯で肉の芯まで火を通す必要がある。
肉はたこ糸で整形してもいいし、そのままの形でも味がある。

冷燻は、主にスモークサーモンなどのように、生で食べるようなものに用いる。
サーモンは、火が通ると変色してしまうので、冷燻にする。
燻製の煙だけを当てるような装置を作るか、
温燻の設備の中で、氷を敷いた平たいボールの上にサーモンを載せて燻製にするか、
いずれにしろほとんど生で食すので、刺身で食べられるようなものを使わないといけない。

鶏肉の胸身というのは、鶏肉の中でもっとも安価で手に入る。
これにおろしニンニクと塩、黒胡椒に砂糖(ほんの少し)、をまぶして、
ラップでしっかり包んで3日ほど冷蔵庫に入れておく。
取り出したら水で洗い、好みで黒胡椒を再度まぶしてたこ糸で整形する。

次に、中華鍋にアルミホイールを敷き、その上に燻製用チップを載せる。
チップは、ホームセンターあたりで売っている。
その上に餅焼き用の丸い網を載せ、鶏の胸肉を置く。
中華鍋にふたをかぶせ、燻煙があまり漏れないようにしてからガスの火をつける。

時々、肉を回して、万遍なくうす茶色の燻煙色がつくようにする。
約30分ほどで燻製は終わる。
次に、肉をしっかりラップして輪ゴムで巻き、
約70℃の湯の中に20分ほど浸しておくと、鶏肉の簡易ハムのできあがり。

燻製はその香りと共に、味も濃い。
新酒が出始めた今、濁り酒でこれを食しよう。
一升2千円という非常に高いコストパフォーマンスの、
豊杯の「ん!にごり」がいい。

このハムは、そのままでもいいが、
山葵をとかしたマヨネーズに付けても絶品。
お試しあれ。
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