ひねもすのたりにて

阿蘇に過ごす日々は良きかな。
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熊本震災 阿蘇の我が家と私の状況 その2

2016年04月25日 | 日記(?)
4月25日
本震とされる4月16日未明の地震から10日目を迎えました。
本日午後6時前に、我が家にやっと通水しました。
文明の最後の利器が戻ってきました。
蛇口をひねると水が出るというのは、なんていいことなのでしょう。
毎日の給水が私の仕事だったのに、もうすることがなくなります。

しかし今度は別の問題が出て来ました。
阿蘇市でも、我が家の付近は全て下水道が完備しているのですが、
その下水道で問題が勃発しました。

地盤沈降等の影響で、下水道管の破損が市内で11ヶ所見つかったというのです。
昨日市の下水道係から救急の通知があり、排水を控えて欲しいと言います。
排水は、トイレ、風呂、調理用水、洗濯用排水等々が下水管に流れます。
これが出来ないと死活問題です。
市では、途中でバキューム等を使って詰まらないようにしているようですが、
排水が多くなりすぎると逆流する恐れもあるのでしょう。
そこで、極力排水を控えて欲しいというお願いでした。

上水道が復旧したと思ったら下水道が制限。
上下水道とはよく言ったもので、そのどちらも正常に動いてこその日常です。
突然奪われた日常は、なかなか元には戻ってくれないのです。

車で走ると、災害派遣の自衛隊の車が走行車の2割くらいあるのではないでしょうか。
遠くは北海道の留萌から来ています。
まるで戒厳令下のような感じを受けるのは、かってウガンダのクーデターの時の記憶があるからでしょう。
あのときは命の危険を常に感じていましたが、
今回は、逆に我々の危機を救ってくれていることを実感します。

それから電力会社の高圧発電機車という緊急時の車両があって、
中部電力や関西電力、中国電力の発電機車が到るところで24時間体制で稼働してくれています。
阿蘇西小学校付近の鉄塔が数本倒れて送電できない状態をカバーしているのです。
そういう装備の車があることも知らなかったのですが、日本はやはり素晴らしいです。

昨年のネパール地震や先のエクアドルの地震を思うと、住民の苦しみはいかばかりかと思われます。
どちらの国も私が実際に訪れた国ですので、彼の国の人々顔が目に浮かびます。
同じ苦しみやつらさを抱く人々がこの世界にあって、
私よりもっともっと辛い時間を過ごしていることが、今更ながらに悲しいです。

先ほど、揺れました。
きっと地震情報には出ないくらいの揺れでしょうが、思わず机の縁を握りしめます。
きっといつまで経っても慣れることのない経験というのはあるのです。

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