フィンテック、経営への影響調査 経産省が検討会

フィンテック、経営への影響調査
経産省が検討会
2016/6/24 3:30 朝刊
　経済産業省は金融とIT（情報技術）を融合した「フィンテック」が企業経営に与える影響の分析を始める。決済手段や通貨が電子化するなかで企業の経営戦略がどのような変化を迫られるかを検討。2017年の新たな成長戦略策定に向けて、フィンテックを後押しするための制度面の課題も探る。

　7月上旬に検討会の初回会合を開く。IT企業と金融機関の幹部や有識者らを集め、金融庁も参加して議論を進め、今秋に報告書をまとめる。昨年10月から今年4月まで開いた研究会を格上げする形で成長戦略や制度改正につながる具体的な議論を始める。

　まずは銀行、保険、クレジットカードなど既存金融機関の経営戦略が、フィンテックによってどのような影響を受けるかを分析する。そのほかにも、ITを使った金融と異業種の連携や、企業間での決済に絡むデータの受け渡しや活用なども含めて課題を探る。

　規制の見直しや、フィンテックを促進するための政策のあり方なども議論し、今後の成長戦略にも反映する見通しだ。