雪 囲 い
11月になるとどこの家も庭木の雪囲いをする。庭木職人のように雪つりなどをすると金沢の兼六園などで見られるような芸術作品になる。
わが家には雪つりするような樹木もなく、隣近所の庭が冬の準備を終わったころあわてて作業にかかるから見栄えのしない有様になる。
庭木はすでに来年春に咲く花芽を枝先につけ生命の力を蓄えている。来年までの辛抱と語りかけながらありあわせの木に荒縄で縛り付ける。
年齢を重ね3日もかかったが、作業が終えるとほっとして降雪を待つことができる。雪囲いは北国に生きる者にとって生活の大切な節目の一つと言える。