marcoの手帖

永遠の命への脱出と前進〔与えられた人生の宿題〕

世界のベストセラーを読む(359回目)ピューリタン 近代化の精神構造 序

2017-06-05 21:09:05 | #日記#手紙#小説#文学#歴史#思想・哲学#宗教
 355回に書かせていただいた眞子様は今、これも同じく書かせていただいているブータン国をご訪問されておられますね。よろしいことです。詳しくは紹介しております書籍を覗かれることを推奨いたします。そこで紹介した著者はキリスト教を知る(キリスト教から派生していると言った方がいいですが、あまりにその知的分野にも裾野が広いので・・・)ことにより、世界が分かり、今の世界の見方が変わったと話されておりますから、きっと目からうろこの気分になられると思います。目からうろこの本は他にも多数あります、ただし・・・
◆gooさんから、あなたの1年前の記事というメールが届くようになりました。聖書を読むという意気込みからかなり、諸々の内容を一応知っているという前提での神学的な話に入ってきてしまいましたし、その亜流のような流れにもなってきましたので路線を初めに戻そうと思います。僕の基本は、自己紹介に書いてありますとおりですので、これにもっとも近いといいますかストレートに語ってきた方々がおりますのでその一端を紹介したいと思います。それは一応ひとくくりとして僕の神学的(おう偉そうに!)立場を書いておこうと思います。このブログの自己紹介にも書かれている内容からしますと、ピューリタンの思想がもっとも僕には感覚が合うのです。全く抹香臭くない。しんき臭くない。心の問題などと静止しない社会構造まで替えていく、そして現在まで影響を及ぼして現在までの精神構造を形成してきたと思わされているのです。しかし、かなり危険な思想でもあるのです。・・・続く 

世界のベストセラーを読む(358回目)世界を形成する歴史認識の通奏低音(Ⅲ)

2017-06-05 07:43:39 | #日記#手紙#小説#文学#歴史#思想・哲学#宗教
◆今回掲載はヨルダン社から初版2000年2月25日第一刷発行の伊佐正敏著「パウロの伝道と神学」の第一論文「使徒会議について」の序論からである。

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 私たちがある史実を歴史研究の主題として選定する場合、その史実は、少なくとも次の二つの条件を満たさなければならない、と考えられる。すなはち、その条件とは、
 1.その史実は、ある特定の国家なり民族が当面している、その時代特有の経済的・社会的・政治状況を、集約的に暗示、示唆するものでなければならない。さらに、
 2.その史実は、問題とされている民族なり国家が果たす、それ以後の歴史的発展あるいは歴史的現象に何らかの役割を果たすものでなければならない。
 なぜなら、ある史実が、単に歴史的事実にとどまることなく、その時代の諸々の要素を集約的に表現しているとともに、未来を構成する要因を内含している時にこそ、その史実は人間の歴史として普遍的意義を獲得するであろうからである。
 思想を含めて、いかなる歴史的事件もそれを生み出した物質的、精神的背景と無関係に論じることは現実性を欠き、また、過去の出来事が過去のものとして留まっているかぎり、その出来事に関する知識がどれほど豊富であったとしても、それに関する研究は趣味の限界を抜け出ていないことは明らかである。 (p13)
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◆この方は、専門の神学者ではない、牧師でもない。明治学院東村山高校に就職。明治学院大学の兼任講師として20年間、キリスト教学特に倫理学を講じた。・・・聖書学の大家 関根正雄教授に学び同級生に並木浩一氏がおられたと。後書きに経歴紹介がありました。1934年11月2日群馬県伊勢崎市に生まれ、1999年10月14日没。かなり専門的な内容ですが面白く読み、再読し、この一番の冒頭が僕が書いてきた内容(時代によるその他諸々の諸条件による制約を受けていることの)にぎにぎしい権威付けのような文章で気に入ってましたので)今回、掲載させていただきます。すべてにわたり、キリスト教の神学を学ぶときは、この考えが大切だと思っています。・・・続く