国際結婚はたいへんだった(第2章)

ボリビア人女性との国際結婚に至るまでの道のりを記録するために立ち上げたブログです。最近は妻との日常生活を綴っています。

はじめに

私(Yasuhiro)とボリビア人のLinda(通称)は2015年9月29日にニューヨークで結婚しましたが、翌2016年の1月3日にも妻の実家があるコチャバンバで式を挙げました。3ヶ月以上もの日を措いて2度結婚することになった訳ですが、その「たいへんだった」経緯については「結婚@NYまで」のカテゴリーにまとめています。

箸休め

2019-12-03 | 日記
このところ土日のいずれかはアマゾンで購入したラテンアメリカ小説を読むのに数時間を充てています。(安い中古品を手当たり次第買ったため、既に来年分も確保しています。)が、ちょっと箸休めということで一昨日からこれを読み始めました。ラテンアメリカ文学の研究者・翻訳者による評論・エッセイ集です。「ラテンアメリカ文学・ベスト50」は大変面白く、参考にもなりました。(お陰でマイリストがまた膨らむことに。)

ところで、第1章では著者がとくに気に入っていると思しき作家についてのエッセイが三つ連続しているのですが、その作家は最初政治からは距離を置いていたのに、やがて姿勢を大きく転換して大統領選挙に出馬するまでになりました。結局は日系人の候補に敗れましたが・・・・(ここまで書いたら判る人は誰のことか判るでしょう。)

そのエッセイでは作家のもう一つの「転向」が紹介されています。元は親キューバだった彼が革命から20年後に評価を逆転させ、社会主義と決別します。以下(長いですが)1文を引用します。

そして1980年に10万人以上の人間がキューバを脱出する騒ぎが起きたとき,「平等を志向するような社会よりも,自由な社会(たとえそれが独裁的なものであれ)において,より多くの自由がある。それは権力が1つのところに集中しないで,いくつかに分散されているからだ。それらが互いに牽制しあい,中和しあうのだ」と述べ、「ユートピア的な思想やラジカルな選択は避けるべきである」と説くにいたった。

カギ括弧の二つ目は私も(以前から)同感ですが、最初の方には少々違和感を覚えました。「そのような一種の『自浄作用』が機能しない(期待できない)世の中になりつつあるのではなかろうか?」と思ったからです。

ちなみに、この本の前に読んでいたのが偶然にもこれでした。キューバから米国へ亡命した作家の中編3編を収めており、それらのうち2作の主人公は著者と同じ道を選んだ元キューバ人。とくに表題作には強い感銘を受けました。
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