今回はホシハジロ。雲場池の朝の散歩を始めて2年程が過ぎたが、この間雲場池にやってくる水鳥を観察していると、およそ次のようである。この図は、今年の春作成したものだが、今年の夏は、1羽だけマガモが北に帰ることなくとどまっていたので、その部分が異なっているので追記している。
雲場池で見られる水鳥(2020.1-2021.12)
個体数の多い種や、目立った種についてはすでに当ブログで紹介したが、稀に見ることのできる種についても、写真が撮れたものについて紹介しておこうと思う。
ホシハジロは2月から4月にかけて見ることができるが、その頻度は多くない。マガモ、キンクロハジロ、オオバンなどはその季節になると毎日のように見かけるが、ホシハジロは年に数回というところである。
遠くからも背中の白さが目立つ種で、キンクロハジロと混じっていても♂はよく目立つ。一方♀はキンクロハジロの♀と似ていて、はじめのうちはその存在に気付かなかったが、♂と一緒にいる写真を見ていてそれと判った。今回♀のホシハジロの写真は1枚だけである。
写真でみると、♂の目の虹彩が赤いところが特徴であるが、♀の虹彩は黒褐色で目立たない。
いつもの「原色日本鳥類図鑑」(小林桂助著 1973年保育者発行)の記述を見ると、次のようである。
「♂の頭頸部濃栗色。嘴峰43~49mm、翼長201~220mm、尾長50~55mm、跗蹠35~38mm。背には白地に微小な黒色虫くい状はんが密に散在。胸は黒色、腹は汚白色。♀は頭頸部、上背、上胸は赤かっ色で頭上わずかに黒色、喉淡色。以下の上面は♂に似るが暗色。腹は汚白色で下腹部淡墨色。嘴は黒色にて先端近くに灰青色帯がある。
欧州およびアジアの中部にて繁殖し、我国には冬期渡来する。海上よりも好んで淡水の湖沼に生息し夜間は水田などにも飛来する。
北海道・本州・四国・九州などに渡来する」
雲場池で最初に見かけたのは昨年の2月28日であったが、その後3月11日と4月3日に撮影記録がある。今年に入ってからも似たようなもので、2月8日に姿を現し、3月21日まで計6日間の撮影記録がある。今のところ♀の姿を見たのは今年2月16日、1羽だけということになる。
雲場池に姿を見せたホシハジロ♂(左の3羽、右端はキンクロハジロ 2020.2.28 撮影)
雲場池に姿を見せたホシハジロ♂(2020.2.28 撮影)
雲場池に姿を見せたホシハジロ♂(2020.2.28 撮影)
雲場池に姿を見せたホシハジロ♂(2020.2.28 撮影)
雲場池のホシハジロ♂(2021.2.13 撮影)
雲場池のホシハジロ♂(2021.2.8 撮影)
雲場池のホシハジロ♂(2021.2.8 撮影)
雲場池のホシハジロ♂(2021.3.21 撮影)
雲場池のホシハジロ♂(2021.2.8 撮影)
雲場池のホシハジロ♂(2021.2.8 撮影)
雲場池のホシハジロ♂(2021.2.11 撮影)
他の水鳥と比べると大きさが判るが、キンクロハジロよりは同等か僅かに大きく、マガモ、カルガモと比べると小さい。
キンクロハジロ(左♀と手前♂)とホシハジロ♂(2020.4.3 撮影)
キンクロハジロ(右♂)とホシハジロ♂(2021.3.21 撮影)
カルガモ(奥)とホシハジロ♂(2020.3.11 撮影)
コガモ(奥)、キンクロハジロ(手前2羽)とホシハジロ♂(2020.4.3 撮影)
マガモ♂とホシハジロ♂(2021.2.12 撮影)
♀と一緒に泳いでいる姿が撮影できたのは2021年2月16日だけであった。
ホシハジロの♀(左)♂(右の2羽)(2021.2.16 撮影)
次回、ホシハジロが雲場池に姿を見せるのももうすぐと思われるが、何羽くらい来るのか、♀の姿は見られるのか、楽しみである。