すちゃらかな日常 松岡美樹

サッカーとネット、音楽、社会問題をすちゃらかな視点で見ます。

【J1 第8節】伊藤、劇的なハットトリックで新潟が逆転勝ち 〜新潟 3-2 福岡

2023-04-16 05:00:25 | Jリーグ
対策された新潟のパスサッカー

 アルビレックス新潟は15日、J1第8節でアビスパ福岡と対戦した。

 福岡が準備してきた「対策」の前に新潟は封じられ、試合は2点を先制される苦しい展開になる。しかし後半、新潟は「対策の対策」を講じて見事に巻き返す。伊藤涼太郎の劇的なハットトリックで逆転勝ちした。

 新潟は、福岡に戦い方を完全に研究されていた。

 新潟はほとんどグラウンダーのパスしか使わない。そこでその新潟の攻撃を防ぐため、福岡はコンパクトな陣形でゾーンを圧縮したプレッシング・サッカーを仕掛けてきた。

 そのため立ち上がりから新潟は福岡の分厚いプレス守備にあい、最終ラインからボールを引き出せない。ビルドアップできない。明らかにグラウンダーのショートパスしか使わない戦い方を研究されている。

 福岡は3〜4人が新潟ボールを囲んで圧をかけてくる。そのため新潟は詰まってその狭いエリアから抜け出せない。

 前半15分、新潟のペナルティエリア内で足を引っかけ福岡がPKを得る。キッカーの紺野和也はゴール左スミに冷静に決めた。福岡が1点先行。これが運命の試合の始まりだったーー。

 新潟のフォーメーションは4-2-3-1。スタメンはGKが小島亨介。最終ラインは右から藤原奏哉、舞行龍ジェームズ、トーマス・デン、堀米悠斗。

 CMFは秋山裕紀と高宇洋。二列目は右からダニーロ・ゴメス、伊藤涼太郎、太田修介。ワントップは鈴木孝司だ。

新潟が戦術修正、後半に盛り返す

 福岡は新潟のボールサイドへ人数をかけ、スペースを圧縮してくる。これでグラウンダーのショートパスを繋ぐ新潟はかなり窮屈になった。

 福岡の新潟対策は万全だった。新潟は強くて速いボールを2タッチ以内で繋ぐこれまでのやり方では、研究されてなかなか勝てなくなるのではないか? 今日の新潟はボールスピードが遅いのも気になる点だった。

 こうして前半はゲームのほとんどが新潟サイドで展開された。福岡は圧倒的に敵陣へ押し込み、新潟は福岡陣内にほとんど入れない。新潟は長いボールを1本入れれば抜け出せるのだが……それはやらない。グラウンダーのショートパスを繋ぐのがチームの頑ななポリシーなのだ。

 続く前半32分。福岡が右CKからクロスを入れ、小田逸稀が舞行龍ジェームズと競り合い、ヘディングシュートを決めた。これで福岡が2点を先行した。

 そして後半。新潟が戦い方を修正し、持ち直してきた。前半とくらべパスの通りがかなり良くなり、やっと「呼吸」ができるようになってきた。

 さて後半2分。新潟がFKを得る。キッカーの伊藤涼太郎はゴール左にきれいに決めた。新潟が1-2と盛り返す。さあショーの始まりだ。

 かくて試合はアディショナルタイムに突入した。後半48分。新潟の伊藤が谷口とワンツーをかましてボールを受け、ペナルティエリア手前から右足でド派手な同点弾を叩き込む。

 続く土俵際の後半51分。またも伊藤がペナルティエリア内でこぼれ球を拾い、ゴール左に鋭い弾丸シュートを決める。これで伊藤はハットトリック達成。新潟は鮮やかな逆転勝利を飾った。

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 【J1 戦術分析】なぜヴィッセ... | トップ | 【J1 第8節】横浜FMのビルド... »
最新の画像もっと見る

Jリーグ」カテゴリの最新記事