昨日のつづきです。
+++++++++++++++
当日は、山の上から叩きつけてくる様な強風が吹きまくって、じっと立っていられないくらい。
コース上も各所で風の影響を受けて走りにくいことこの上なし。特にダム湖からのダウンヒルは追い風を受けてオーバースピードでコーナーに突っ込みやすくなり、コーナーリング中も風の微妙な変化でハンドルが振られたりしてとても怖い。
風の影響等でタイムスケジュールも押し、4周の部と6周の部は、それぞれ3周、4周に短縮されてしまった。ちなみに筆者は4周の部。
レースは2周回終了時点で、数名の逃げ屋を10名程度の集団が追走するという形。筆者もこの集団の中で周囲の様子を観察しながら食らいついていく。
もともと筆者はダウンヒルは苦手なので、今回も下りで多少離されても上りと平地で挽回して、というパターンで戦略を描いている。
3周目(最終周回)。ダムを上り切った辺りから集団は何となくばらけだしてきたが、筆者の脚と心臓は幸いまだ残っていた。
逃げ屋は前方に、トンデモさん2名が間が空いた状態でポツンポツンと見える(実は更に先に1名逃げていたのだが、筆者には認識できなかった)が、集団内の石川県組は逃げ屋を擁護している疑念(笑)があるのでモタモタとはしていられない。
ダム湖左岸を2分の1ほど過ぎた辺りで先頭に立ち、集団を引っ張るべく少しペースアップしてみるが同調してついてくる者がおらず、むしろ徐々に差が開いてしまった。
結果、筆者が1人飛び出してしまった状態。できれば同じ「ローマン」で隊列をつくりたかったのだが・・・・。
ダム湖最奥部の左直角コーナー後の橋を渡ったところで確認すると、やはりたちまちの追走者がいないので、「こりゃしょうがないな」と腹を括り、トンデモ2号さんを1人で追い始めた。
ダム湖右岸は強烈な追い風。これを最大限利用してガンガン飛ばす。自分でもびっくりするくらい脚が良く回り「かかって」る。どっちみちダウンヒルで差を縮められるだろうから、とにかく飛ばすしかない。
時々後方を見るとその差は更に広がっており、前方のトンデモさん2号との差は少しずつだが確実に縮まっている。
レース中はこの時が一番楽しかったかもしれない。自分が「風」になった気分。愛好会でのバンク走行、または日頃のトラック誘導(笑)の成果かなと思ったりする。
今回の後続集団の状況がどうだったか分からないが、息の合わない集団ローテーションは案外スピードが伸びず、ストレスが溜まるものなのだ。追い風時の独自の独走ノウハウ(企業秘密・・笑)はあるのですよ。
いよいよダウンヒルに入るダムの所で後方を確認すると、集団との差は視覚的には50m以上はありそう。これなら不得意なダウンヒルも何とか乗り切れるか。
コーナーリングには細心の注意を払いつつ、とにかく駆け下る。下りが終わる左カーブ(ここは直後に右カーブになるのでトリッキー)の所では、前方のトンデモ2号さんとの差は30mもあるかないか。トンデモ1号さんはもうとっくに見えない。
で、後ろはと振り返ってみると、げげっ! 一番恐れていたONE/DWのU田さんがすぐそこまで迫っているではないか。
ちょっと、ちょっと、ちょっと~。一体どんだけスピード出してるんですか? こんなビビる筆者でもマックス70kmは出していると言うのに。U田さん、恐ろしかー。
こうなっては四の五の言ってられない。トンデモ2号さん、U田さん、筆者の3人での表彰台(2~3位)争いだ(とこの時は思い込んでいた。実際には3~5位争い)。
このあとは橋を渡って左直角コーナー、ゴールエリアへの最後の上りと続く。まさに勝負どころ。
取りあえず下りのスピードを殺さない様にして、橋の直前でトンデモ2号さんを追い抜く。U田さんは真後ろにいるはずだが、まだ抜かされてない。
そして橋を渡り左コーナーに突入。とその時、痛恨のミス。昨日書いた通り、左足のクリートがペダルから外れてしまったのだ。
実は先日からペダルをスピードプレイに切り替えていたのだが、長らくシマノユーザーだった筆者は、このペダルのキャッチにまだ慣れていないのだった。
ペダルのキャッチにもたついてる間に、2人に先行されてしまう。やばい。
ようやくペダルが嵌り2人を追撃。もちろん2人もペースを上げているので追いつくのは容易ではないが、台地に飛び出た所では何とか2人の真後ろまで追い上げた。
あー、前方にフィニッシュラインが見える。心拍が最大限にまで跳ね上がり視界がぼやける中で、表彰台がちらつく。表彰台に上がりたい~!
フィニッシュまでは緩やかな、ホントに緩やかな上り。前の2人がゴールスプリントに向けてスピードを上げた。
トンデモ2号さんもU田さんも、もはや爆発的なスプリントとは言えず、苦闘しているのが分かる。
そこを差し込みたい! でもダメ、もはやこれまで。上りで追いつくのに脚を使ってしまったから。
フィニッシュライン数10メートル手間から、2人との差がスーーッと開いてしまい、筆者はうなだれながらゴール線を跨ぎいだのでした。
+++++++++++++++
あそこでペダルが外れなかったらなーとは思いますが、それもまた一興なのか運命なのか。
いずれにせよ全体を通して、レースをしたなあ!という気持ちで一杯で、十分過ぎるほど楽しめました。
競い合ったみなさん、どうもありがとうございました。来年こそ見ておれ!(笑)。
+++++++++++++++
ダラダラと長文にお付き合いいただき、ありがとうございました。