先日は映画版と舞台版をくらべてみたメガヒヨ。
今回はOriginal cast盤とBroadway盤の聴きくらべをしたいと思う。
PRISCILLAはロングランを行っている都市ごとに内容を変更している。
オリジナルのシドニーからロンドン、さらにニューヨークに至るまでにミュージカルナンバー、衣装などの変遷を経てきた。
(詳しくはWiki先生をご覧いただきたい。)
そしてCDがリリースされているのは、Originalであるシドニーと、Nick Adamsくんのいるブロードウェイのバージョン。
それぞれのミュージカルナンバーを羅列してみたけれど、結構違うよ。
Original cast盤
1. Overture
2. Down Town
3. I've Never Been To Me
4. What's Love Got To Do With It?
5. Don't Leave Me This Way
6. Venus
7. Go West
8. I Say A Little Prayer
9. I Love the Nightlife
10. Both Sides Now
11. Verdi: Follie!! Delirio Vano e Quest!
12. Colour My World
13. I Will Survive
14. Thank God I'm A Country Boy
15. A Fine Romance
16. Shake Your Groove Thing
17. Pop Muzik
18. A Fine Romance (Reprise)
19. Girls Just Wanna Have Fun
20. Hot Stuff
21. MacArthur Park
22. Boogie Wonderland
23. Morning After (the floor show)
24. Always On My Mind
25. Confide In Me
26. We Belong
27. Finally
B'way盤
1. Overture
2. It's Raining Men
3. Don't Leave Me This Way
4. Material Girl
5. Go West
6. I Say A Little Prayer
7. I Love the Nightlife
8. True Colors
9. Verdi: Follie!! Delirio Vano e Quest!
10. Colour My World
11. I Will Survive
12. A Fine Romance
13. Shake Your Groove Thing
14. Pop Muzik
15. A Fine Romance (Reprise)
16. Girls Just Wanna Have Fun
17. Hot Stuff
18. MacArthur Park
19. Always On My Mind/I Say A Little Prayer
20. Like A Prayer
21. We Belong
22. Finally
赤い字のものはOriginal cast盤のみのナンバー、
青い字のものはB'way cast盤のみのナンバー、
緑の字のものはB'wayでも歌われていたけれどOriginal cast盤のみに収録のもの。
で、結論から言うと、メガヒヨのお勧めはBroadway cast盤。
大好きなNick Adamsくんの歌が収録されているというだけでなく、このバージョンは、編曲、構成、音響、全てがOriginal cast盤からブラッシュアップされている。
でもOriginal cast盤にも、これにしか収録されていない魅力的なナンバーが入っている。
オーストラリア、ニュージーランド、ロンドンでのバージョンでは、Adam/Feliciaはカイリー・ミノーグの大ファンという設定になっていた。
B'wayではそれがマドンナに変更されているので、Adam/Feliciaの登場、ラストの山頂でのダンスシーンでのナンバーはそれぞれ違う。
その中でも特に、Original cast盤収録の♪Venusは聴いているだけでも面白い。途中でシャウトが入るし。
Nickくんがこのナンバーを歌うところも観てみたかったな~。
そういえばバス落書き事件後のナンバーも違う。
Original cast盤は♪Both Sides Now、B'way盤は♪True Colors。
バーナデットが若い二人を励まし歌い出すという流れは変わらないのだけれど、♪True Colorsの方はTick/Mitziの比重が大きい。
というか見せどころを増やす意図があったんだろうね。
Willクラスのシンガーをたったあれだけの出番に押しこめるのは本当に勿体ないもの。
あ、ファンのひいき目ではないけれど、♪Always On My MindのモノマネはWillの方が桁違いにElvisにそっくり。
Originalの彼は、似せる気があったのかさえもどうか…
あ。Mitziといえば忘れちゃいけない冒頭のナンバー。
Originalの方は映画を踏襲した♪I've Never Been To Me、B'wayは♪It's Rainning Men。
好みにもよるのだろうけれど、メガヒヨはB'wayの方が好き。
DivaのJacqueline B. Arnoldのパワフルなヴォーカルは聴いていて気分が上がるからね。
ところでこの聴きくらべで一番の注目したいのは、Tony Sheldon先生の「性転換」の過程。
CDに収録されている同じ歌で聴き比べてみると、その差は歴然。特に「Don't Leave Me This Way」なんて顕著じゃないかな?
メガヒヨなんて最初にB'way盤を聴いてしまったものだから、Original cast盤を初めて耳にした際その違いに驚いた。
とにかく「硬い」のである。
現在のTony先生のバーナデットを演じる声は充分熟成されて艶と丸みが出ているのだけど、シドニーで収録されたそれはまだまだ角が取れていない感じ。
もちろんその若さの魅力もあるのだけれどね。
(高級ワインの解説みたいだな~。)
もちろん、その違いはビジュアルでもうかがうことが出来る。
こちらはPriscilla以前に『The Producers』のロジャーを演じていらした頃の写真。
ドレスを着用すれど、まだまだ男性である。
(starobserber.comより拝借)
こちらはシドニーでのPriscilla上演の頃。
さすが百戦錬磨の俳優だけあって、指先などの仕草まで女性らしさを意識されている。
しかしメイクとウィッグにまだ課題が残る。
(australiantraveller.comより拝借)
そしてそして、こちらはB'way入りする前のトロントでの一コマ。
こうなると、どこから見ても女性としか思えない!!
(broadway.comより拝借)
まぁそんな訳で、もし一枚だけ購入するのにどちらか迷っている方には断然B'way盤をおすすめする。
しかしあの映画をミュージカルへと、見事イチから作り上げた方々に敬意を表する意味でも、是非Original cast盤を聴いていただきたい。
オーストラリアのキャスト左よりTodd McKenney, Tony Sheldon, Daniel Scott
cast albumに参加しているのはTonyとDaniel。
(theaustralian.comより拝借)
![]() |
Priscilla Queen of the Desert: Musical |
Universal Int'l |