メガヒヨの生息日記

メガヒヨ(観劇、旅行、鳥好き)のささいな日常

おフランス周遊旅行記2015 その6《ルルド完結編》

2016年04月04日 | メガヒヨのホリデイ

ろうそく行列から明けた朝。
この日は10:00にはホテルを出て次の街トゥールに向かわなくてはならない。


ホテルで朝食。団体さんが内側で食事をしている一方、個人客のメガヒヨは窓辺の素敵な席に案内していただく。
昨日に引き続きありがたや。パリでのGacktさんより良い待遇(笑)


昨夜のろうそく行列後は賑やかだったポー川ほとりも、朝は静か。


出発前にもう一度だけ聖域に立ち寄る。


今朝も大きなミサがある模様。
数多くの団体が集合している。


ミサの予定はホテルなどに置いてあるルルド新聞で確認できるよ。
さすが宗教の街。こういう情報誌まで行き届いている。


昨日は気づかなかった、もう一か所の水汲み場を発見。


どうやらお持ち帰り専用蛇口みたい。


昨日のみたいにお皿もついていないし、これは汲みやすい!!


そんなわけで4本お持ち帰り。500mlペットボトルってことで総重量2kg。
まだまだ旅の始まりなのに体力が試される(笑)


本日のマサビエルの洞窟はどんな感じかな? 混んでいなければぜひ近くで見たいなぁと思ったのだけど。


お坊様の説法中。ここは礼拝堂としての役割もある模様。


洞窟より先に進むと、祈りを捧げる献灯台が。


1メートルを超えるような大きいろうそくも灯されている。


ホテルの売店で売られていたのは、ここに献上されるためだったんだね。


さらに奥に進むと、Piscines沐浴場があった。
病気やケガの方はこちらで泉の水に身を浸すことが出来るのだ。
写真には写ってないけど、多くの方々が順番を待っていた。

 
洞窟付近から大聖堂後方を望む。
19世紀に起きた奇跡をきっかけに、洞窟のある岩山の上に大聖堂が建てられた。
自然と人工物の融合があちこちに見かけられる。
石でできた壁のすきまから、もともと自生していた植物が這い出て花を咲かせている。


巨大な建築物といえば、地下にある聖ピオ10世バジリカ大聖堂も忘れてはならない。
こちらは聖域の前庭にあたる場所に位置している。


スロープを下っていくと、巨大なコンクリの柱が何本も見える。


中は巨大なアリーナ。


20世紀半ばに出来た聖堂というだけあって、キリスト像も近代美術のデザイン。


柱には古今東西の聖人の肖像画が。


わわ。イケメン発見!!(笑)


こちらは写真。近い時代の方みたい。
そういえばマザーテレサも最近聖人認定されたっけ。
いわゆる非科学的な現象、つまり奇跡を起こすのが列聖の条件と聞くけれど、
立派な行いの実績だけじゃダメなの?と思ってしまう。
でもそうしたら、世の中聖人であふれかえってしまうか。 


時間に余裕があったので、聖ベルナデット博物館にも立ち寄ることが出来た。
入場は無料。


ベルナデットの生涯に沿った展示。
1844年ルルドの粉ひき屋の娘として生を受けた彼女。


1858年 貧しさの底にいたベルナデットは14歳。
洞窟の近くで薪を集めていた彼女は聖母に出会う。
聖母は数回に出現の後、泉の場所を示したという。

そのころのルルドの風景。
城塞はあれど、今の賑やかさはなく静かな村といったところ。


それほど昔ではない頃の方なので、身に着けていたものが今でも残っている。


靴などを見てもとても小柄な方だったことがうかがえる。
腐敗せずに美しさを保っている彼女のご遺体だけれど、ルルドではなく
ヌヴェールのサン・ジルダール修道院の大聖堂に安置されている。


手のひらサイズのロケット。魔女っ子アニメの変身グッズみたいで可愛い。
ベルナデットは贈り物などは受け取り拒否したという話なので、どういった経緯の品物かは不明。


大聖堂建設中の写真が展示されていた。
ヨーロッパを訪れると中世に建てられた歴史ある聖堂ばかり目にするので、新鮮な気持ちで眺める。


バジリカ大聖堂の建設写真も並んでいた。
大掛かりな土木工事を経て、建築工事にかかっている。

19世紀に貧しい少女が目撃した「奇跡」。
スペインのファティマの奇跡もそうだけれど、このピレネー地方ではよくマリア様が出現するなぁ。
まぁ科学的に説明はつかなくとも、彼女は間違いなく何かを見たのだろうね。
そして結果として、多くの人の心を刺激し経済を動かして、町は大きく発展した。

メガヒヨは決して信仰深い人間ではなく善男善女の列に加わる気も無いけれど、こういうのも良いのではと思う。
聖ベルナデットは100年以上たってもなお地域の人々の暮らしを支えて、遠方の信者さんの希望をつないでいるんだからね。