今年も北アルプスへ出かけてきました。
本州の山はこれで4回目となりますが、以前の3回も北アルプスを歩いています。
1回目は2008年9月に西穂高岳から槍ヶ岳の縦走、2回目は2009年9月に剱岳を早月尾根から登り立山と大日三山を縦走、3回目は2012年8月に表銀座の燕岳から裏銀座の烏帽子岳を縦走しました。
今回は、前回の烏帽子岳から北へ向かって後立山連峰を縦走して朝日岳まで歩こうという計画です。
これを歩き切ると西穂高岳から朝日岳まで飛騨山脈の背骨を歩いたことになります。
8月19日(木)
札幌を夕方に出発して千歳からジェットスター機で成田へ飛びました。
成田から新宿へ出て、ここから「さわやか信州号」の深夜バスに乗り信濃大町へ向かいます。
新宿を23:00分に立ち、信濃大町に着いたのが翌朝4:30分です。
8月20日(金)
さて、ここからどうしようか?と思っていると、目の前にあるタクシー会社の方から声がかかります。
「どちらまで?」といわれたので「高瀬ダムまでいきたいのですが」と答えます。
さっそく、タクシーに乗せられ高瀬ダムへ向かいます。
乗客は私1人です。
高瀬ダムは、七倉(ななくら)で時間制限がかかっており、5:30分にならなければ七倉から先へは進めません。
この時間を利用して登山届けを書いて出します。
七倉には宿がありここに泊まった登山者もいるようです。
私の車の他にタクシーが2台、ジャンボタクシーが1台待機しています。
よく見ると料金表が張ってあります。
信濃大町から七倉まで6,200円、七倉から高瀬ダムまで2,200円とあります。
しかし、タクシーの運転手さんは1人なので8千円でいいといってくれます。
5:30分、タクシーが動きます。
15分ほどで高瀬ダムに到着です。
5:50分、登山準備をして突堤の上を歩きます。
突き当たりのトンネルを抜けると吊り橋があります。
左手に曲がり川原に出ます。
正面に滝が落ちています。
左手の山がブナ立尾根です。
6:10分、ブナ立尾根下の登山口に到着です。
さあ、ここから北アルプス3大急登といわれるブナ立尾根です。
空気はヒンヤリしており寝不足ですが身体は動きます。
ゆっくり、ゆっくり、と言い聞かせながら登ります。
階段が次々に現れてきます。
それを一つ一つ丁寧に登ります。
汗が噴き出し、全身がずぶ濡れの状態です。
時折、ポツリポツリと雨が落ちてきます。
雨具を着るほどでもないので、そのまま歩きます。
8:10分、三角点に到着です。
沢の奥に見えるのは不動岳でしょうか。
尾根の傾斜が緩んできます。
尾根が大分近くなってきました。
最後の一登を越えると左手に青い屋根が見えています。
9:15分、烏帽子小屋に到着です。
小屋の前には花壇のような花が咲いています。
さて、今夜はこの烏帽子小屋に泊まるつもりでした。
調べていたコースタイムでは、高瀬ダムからここまで6時間ほどかかるとありました。
しかし、まだ、9時を少し回ったところなのです。
空をみてみると高曇りですが視界はあります。
ここから先へ進むと次は船窪小屋まで宿はありません。
その船窪小屋へは、やはり6時間ほどかかるのです。
午後4時までには着くと踏んで先へ進むことにしました。
昨年歩いた三ツ岳方面です。
北海道では見かけない花です。
烏帽子小屋から15分ほど歩くと烏帽子岳の山頂が見えてきました。
9:40分、烏帽子岳山頂への分岐に着ました。
ここから山頂を往復すると30分はかかります。
先へ進まねばなりませんので山頂はカットします。
イワギキョウですね。
こんな岩の隙間にもしっかり咲いていました。
左手の対岸には立山が見えています。
そうです、左手の谷は黒部川なのです。
右手には朝から登ってきた高瀬ダムが見えています。
名前も知らない花に癒されます。
やがて、右手が大きく崩落している尾根に出ます。
高瀬ダムに流れ込む沢ですが、大きく崩落しています。
ここは慎重に下ります。
高瀬ダムの向こうには燕岳や餓鬼岳が見えています。
ダム湖の右手に見える尖った山は槍ヶ岳です。
上の方から降ってくる人達がいます。
7~8人のグループでしょうか。
話をすると船窪から烏帽子小屋に向かって歩いているとのことです。
朝6時に船窪小屋を出発しているということですから、私も頑張って歩かねばなりません。
11:40分、不動岳に到着です。
不動岳からさらに降ります。
今日は、この後も登っては降るのを繰り返さなければなりません。
13:30分、船窪第2ピークに到着です。
さて、やっと登ったと思っても次の下りが待っています。
何ともはや急な下りです。
ロープにワイヤーなどが設置されています。
しかし、鋼鉄製のワイヤーには気を付けなければいけません。
所々ワイヤーの一部がほつれて飛び出しているのです。
これをまともに握ったりすると手の平を傷つけてしまいます。
高瀬ダムの奥が見えてきました。
降りきった先にはハシゴが待っています。
大きく降り登返して、14:20分、やっと船窪岳の山頂です。
ここからまた大きく降ります。
そして着いたのが、船窪乗越です。
14:35分、乗越に到着です。
ここから左手に降ると黒部ダム湖に行けます。
そこには平らの渡しがあり、対岸へ船で行くことができます。
さて、ここから七倉岳へ向かって最後の登が待っています。
この登がきつかった!!
30分歩いては休憩をとります。
何とか登り切ったところにキャンプサイトがありました。
15:20分、キャンプサイトまで来ると船窪小屋まで20分ほどです。
ここでゆっくり休みます。
お茶会の時に聞いた話ですが、このテントサイトに船窪小屋が建てられていたとのことです。
しかし、山頂部からの残雪が小屋を押して傾くなど危険な場所であったことから現在の場所に建て替えたとのことです。
このテントサイトは、歩いて5分の所に水場があります。
この水が利用できることからこの場所に小屋を建てたようです。
さあ、ここから目の前に見える階段を登らねばなりません。
それを登りきるとあとは七倉岳をトラバース気味に歩いていくだけです。
15分ほど歩くと船窪小屋が見えてきました。
15:45分、船窪小屋に着きました。
やれやれ、長い1日でしたが、雨にもそれほど降られず、まずまずの天気だったのは良かったです。
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
船窪小屋は夕食が評判の小屋です。
この日の夕食も山菜の天ぷらなど意匠を凝らした物が沢山出ました。
お米も古代米を使っており紫色をしていました。
さらに、夕食後にお茶の時間があり、今夜は泊まり客が6名と少ないので自己紹介など
も行い、和気藹々とした時間を楽しむことができました。
こんな家庭的な雰囲気が人気を呼ぶのでしょう。
泊まり客の中に1人いた女性は、連泊して船窪小屋での生活を楽しむようでした。
本州の山はこれで4回目となりますが、以前の3回も北アルプスを歩いています。
1回目は2008年9月に西穂高岳から槍ヶ岳の縦走、2回目は2009年9月に剱岳を早月尾根から登り立山と大日三山を縦走、3回目は2012年8月に表銀座の燕岳から裏銀座の烏帽子岳を縦走しました。
今回は、前回の烏帽子岳から北へ向かって後立山連峰を縦走して朝日岳まで歩こうという計画です。
これを歩き切ると西穂高岳から朝日岳まで飛騨山脈の背骨を歩いたことになります。
8月19日(木)
札幌を夕方に出発して千歳からジェットスター機で成田へ飛びました。
成田から新宿へ出て、ここから「さわやか信州号」の深夜バスに乗り信濃大町へ向かいます。
新宿を23:00分に立ち、信濃大町に着いたのが翌朝4:30分です。
8月20日(金)
さて、ここからどうしようか?と思っていると、目の前にあるタクシー会社の方から声がかかります。
「どちらまで?」といわれたので「高瀬ダムまでいきたいのですが」と答えます。
さっそく、タクシーに乗せられ高瀬ダムへ向かいます。
乗客は私1人です。
高瀬ダムは、七倉(ななくら)で時間制限がかかっており、5:30分にならなければ七倉から先へは進めません。
この時間を利用して登山届けを書いて出します。
七倉には宿がありここに泊まった登山者もいるようです。
私の車の他にタクシーが2台、ジャンボタクシーが1台待機しています。
よく見ると料金表が張ってあります。
信濃大町から七倉まで6,200円、七倉から高瀬ダムまで2,200円とあります。
しかし、タクシーの運転手さんは1人なので8千円でいいといってくれます。
5:30分、タクシーが動きます。
15分ほどで高瀬ダムに到着です。
5:50分、登山準備をして突堤の上を歩きます。
突き当たりのトンネルを抜けると吊り橋があります。
左手に曲がり川原に出ます。
正面に滝が落ちています。
左手の山がブナ立尾根です。
6:10分、ブナ立尾根下の登山口に到着です。
さあ、ここから北アルプス3大急登といわれるブナ立尾根です。
空気はヒンヤリしており寝不足ですが身体は動きます。
ゆっくり、ゆっくり、と言い聞かせながら登ります。
階段が次々に現れてきます。
それを一つ一つ丁寧に登ります。
汗が噴き出し、全身がずぶ濡れの状態です。
時折、ポツリポツリと雨が落ちてきます。
雨具を着るほどでもないので、そのまま歩きます。
8:10分、三角点に到着です。
沢の奥に見えるのは不動岳でしょうか。
尾根の傾斜が緩んできます。
尾根が大分近くなってきました。
最後の一登を越えると左手に青い屋根が見えています。
9:15分、烏帽子小屋に到着です。
小屋の前には花壇のような花が咲いています。
さて、今夜はこの烏帽子小屋に泊まるつもりでした。
調べていたコースタイムでは、高瀬ダムからここまで6時間ほどかかるとありました。
しかし、まだ、9時を少し回ったところなのです。
空をみてみると高曇りですが視界はあります。
ここから先へ進むと次は船窪小屋まで宿はありません。
その船窪小屋へは、やはり6時間ほどかかるのです。
午後4時までには着くと踏んで先へ進むことにしました。
昨年歩いた三ツ岳方面です。
北海道では見かけない花です。
烏帽子小屋から15分ほど歩くと烏帽子岳の山頂が見えてきました。
9:40分、烏帽子岳山頂への分岐に着ました。
ここから山頂を往復すると30分はかかります。
先へ進まねばなりませんので山頂はカットします。
イワギキョウですね。
こんな岩の隙間にもしっかり咲いていました。
左手の対岸には立山が見えています。
そうです、左手の谷は黒部川なのです。
右手には朝から登ってきた高瀬ダムが見えています。
名前も知らない花に癒されます。
やがて、右手が大きく崩落している尾根に出ます。
高瀬ダムに流れ込む沢ですが、大きく崩落しています。
ここは慎重に下ります。
高瀬ダムの向こうには燕岳や餓鬼岳が見えています。
ダム湖の右手に見える尖った山は槍ヶ岳です。
上の方から降ってくる人達がいます。
7~8人のグループでしょうか。
話をすると船窪から烏帽子小屋に向かって歩いているとのことです。
朝6時に船窪小屋を出発しているということですから、私も頑張って歩かねばなりません。
11:40分、不動岳に到着です。
不動岳からさらに降ります。
今日は、この後も登っては降るのを繰り返さなければなりません。
13:30分、船窪第2ピークに到着です。
さて、やっと登ったと思っても次の下りが待っています。
何ともはや急な下りです。
ロープにワイヤーなどが設置されています。
しかし、鋼鉄製のワイヤーには気を付けなければいけません。
所々ワイヤーの一部がほつれて飛び出しているのです。
これをまともに握ったりすると手の平を傷つけてしまいます。
高瀬ダムの奥が見えてきました。
降りきった先にはハシゴが待っています。
大きく降り登返して、14:20分、やっと船窪岳の山頂です。
ここからまた大きく降ります。
そして着いたのが、船窪乗越です。
14:35分、乗越に到着です。
ここから左手に降ると黒部ダム湖に行けます。
そこには平らの渡しがあり、対岸へ船で行くことができます。
さて、ここから七倉岳へ向かって最後の登が待っています。
この登がきつかった!!
30分歩いては休憩をとります。
何とか登り切ったところにキャンプサイトがありました。
15:20分、キャンプサイトまで来ると船窪小屋まで20分ほどです。
ここでゆっくり休みます。
お茶会の時に聞いた話ですが、このテントサイトに船窪小屋が建てられていたとのことです。
しかし、山頂部からの残雪が小屋を押して傾くなど危険な場所であったことから現在の場所に建て替えたとのことです。
このテントサイトは、歩いて5分の所に水場があります。
この水が利用できることからこの場所に小屋を建てたようです。
さあ、ここから目の前に見える階段を登らねばなりません。
それを登りきるとあとは七倉岳をトラバース気味に歩いていくだけです。
15分ほど歩くと船窪小屋が見えてきました。
15:45分、船窪小屋に着きました。
やれやれ、長い1日でしたが、雨にもそれほど降られず、まずまずの天気だったのは良かったです。
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船窪小屋は夕食が評判の小屋です。
この日の夕食も山菜の天ぷらなど意匠を凝らした物が沢山出ました。
お米も古代米を使っており紫色をしていました。
さらに、夕食後にお茶の時間があり、今夜は泊まり客が6名と少ないので自己紹介など
も行い、和気藹々とした時間を楽しむことができました。
こんな家庭的な雰囲気が人気を呼ぶのでしょう。
泊まり客の中に1人いた女性は、連泊して船窪小屋での生活を楽しむようでした。
船窪小屋の話は昔働いていた方からオモシロ可笑しい話も
聞いたので、いつか行ってみたいですね。
1日目は軽めにと思っていたのですが、けっこう足に来る行程でした。
しかし、この先天気がどうなるかわからないので、ここで1日先行できたのはよかったと思います。