こんなCDを買った!聴いた!

最近購入した、または聴いたCDについて語ります。クラシック中心です。

「アメリカ五重奏曲」

2019年02月11日 11時41分37秒 | ドヴォルザーク
この三連休、同業者5人で、香美町のかえる島の近くで一泊し、カニを食べてきました。今年は暖かいので、それほど雪もなかったのですが、土曜日の夜に降雪があり、翌日は山間部でそれなりに積もっていました。カニは、さしみ、焼きがに、かにしゃぶ、かにすきを満喫しました。私的にはさしみが一番すきですね。ただ、私はひと冬に一度食べれば十分です、と思うくらいであります。と言っても、帰りには、冷凍ガニを買ったのでありました。やはり美味であります。

さて、最近のベートーヴェンから打って変わって、今回はドヴォルザークであります。あまり聴かない人なんですね。昔、20代後半のころ、室内楽を聴こう!」ということで、出始めのCDを物色しいていた時期がありました。その時によく聴いていたのが、ブラームスやドヴォルザークの室内楽なんです。ブラームスは今でも聴いているのですが、ドヴォルザークの室内楽となると、大袈裟に言うなら、ここ30年間に聴いたのは、「アメリカ」くらいだろうな、と思うのです。実際、ドヴォルザークの室内楽には、まずピアノ三重奏曲4曲、弦楽三重奏曲1曲、弦楽四重奏曲15曲、ピアノ四重奏曲2曲、ピアノ五重奏曲2曲、弦楽五重奏曲3曲、弦楽六重奏曲1曲あるようです。この中には円熟期の名作もあれば、若書きの曲もありますが、国民楽派には珍しい室内楽の大家でした。これには敬愛するブラームスの影響もあったと言われています。この室内楽曲の中から、弦楽五重奏曲第3番原ホ長調作品97 B.180であります。

周知の通り、ドヴォルザークは1892年9月にニューヨーク・ナショナル音楽院院長に就任するために渡米。そして1895年2月まで滞在することになります。そして新大陸アメリカで、新世界交響曲、アメリカ四重奏曲、チェロ協奏曲などの名作が誕生。この弦楽五重奏曲も1893年夏にアイオワ州スピルヴィルで作曲された、アメリカでのドヴォルザークの名作であります。アメリカ五重奏曲とも言われます。「アメリカの民族音楽に触発されているが、ボヘミア的な音楽語法の特徴が見事に表れた作品」です。

さて、この曲の演奏ですが、スメタナ四重奏曲よヴィオラとしてヨゼフ・スークが加わったもの.1986年4月にプラハ芸術家の家での録音です。おそらく約30年前に買ったCD。値段も3300円。DENONからのもの。高かったですよね。DENONは輸入盤がなく、国内盤を買うしかありませんでした。PCM DIGITALとありますね。これも懐かしいです。

曲自体は、アメリカ的やボヘミア的と思うようなところが混在しているのでしょうねえ。それはそれとして、スメタナSQとスークの共演は、慣れたものですので、違和感はありませんね。第2や第3楽章でスークの第1ヴィオラが実に味わい深い演奏を聴かせてくれます。そして、スメタナSQにとっては、自国ものでもあり、非常に気持ちの籠もった、そして美しい弦の響きがいい演奏になっています。弦楽器はやはりいいなあ、と思うのでありました。 

第1楽章、冒頭から馴染み深いような旋律が流れる。やはりヴィオラが一本加わると分厚い弦の響きになります。弦の美しさと旋律が至極端正に結びつき、聴き応えがありますね。第2楽章スケルツォ風の三部形式。主部は躍動感あふれるリズムが弦によって刻まれる。そして中間部はスークのヴィオラが切々と哀愁漂う歌が実に美しいです。第3楽章、ラルゲットの変奏曲。非常に美しい旋律が満載。ここでもスークのヴィオラが大活躍。そして、ここまでくるとこの音楽にも耳が馴染んできますので、実に弦の優しさにとっぷり浸かり、実に優美であります。スメタナの弦が柔かでメロウでありした。そして、第4楽章。インディアン風などの曲想もあったり、豊か豊かな内容が満喫できます。スメタナはこんな曲には、実にスキのない豊かな演奏で、この充実ぶりは、他ではなかなかであります。

暖かいといっても、それなりに寒くなりましたね。もうい2月中旬にですから、もう少しですねえ。今週はいろいろと大変な行事があり頑張らないといけません。
(DENON 33CO-2507 1998年)

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